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【揺花草子。】＜その1208：オシリス。＞

　Ｂさん「表面張力というのを知っているかね？　アーベーくん。」

　Ａさん「ダービーくんみたいな言い方してるけど。

　　　　　どこのジョセフだよ。」

　Ｂさん「違う違う。アーベーはドイツ語だよ。

　　　　　アーベーツェーデーのアーベー。」

　Ａさん「ますます意味が解らないよ。なんでドイツ語だよ。」

　Ｂさん「とにかく、表面張力。阿部さん知ってるよね？」

　Ａさん「もちろんだよ・・・。

　　　　　コップに液体をなみなみ入れても、少し表面が盛り上がって

　　　　　なかなか零れない力のことだろ？」

　Ｂさん「そうそう。

　　　　　それで交互にコインを入れて零しちゃった方が負けと言う

　　　　　賭けをするわけだよね。」

　Ａさん「うん・・・それはそうなんだけど・・・。」

　Ｂさん「と言うわけで、阿部さんと勝負しようと思ったよ。」

　Ａさん「え？　勝負？　なんの？」

　Ｂさん「だーかーらー、コップになみなみ入れた液体を零さない対決！

　　　　　ちゃんと聞いてる？」

　Ａさん「いや、聞いてるけど・・・今ここで？」

　Ｂさん「そうだよもちろん！」

　Ａさん「収録中に？」

　Ｂさん「収録中に！　なんでそんな不思議そうなの？

　　　　　そんなにおかしなこと言ってないでしょ？」

　Ａさん「いや・・・うん・・・テキストで伝わりづらいんじゃないかとい言う

　　　　　懸念があるだけなんだけどね・・・。」

　Ｂさん「いいからいいから。そこらへんは中の人が上手いことやってくれるから。

　　　　　ホラホラじゃあさっそく勝負だよ！

　　　　　このグラスにさっき買って来た例の翼を授けるドリンクを注ぎます。

　　　　　2本買って来たから軽費としてゲー百円ぐらい掛かってます。」

　Ａさん「ここに来てドイツ語まさかのカムバック！

　　　　　って言うかその言い方すごいオッサンくさいよ！」

　Ｂさん「阿部さんホラ、例の台詞！」

　Ａさん「例の・・・？

　　　　　・・・あぁ、あれか・・・。

　　　　　──俺の魂を賭けよう！」

　Ｂさん「グッド！！」

　Ａさん「（楽しそうだなブリジット）

　　　　　しかし、いやーホントなみなみだな・・・。

　　　　　もう見た目1枚もコイン入らない気がするなぁ・・・。」

　Ｂさん「そこが度胸試しってやつですよ！

　　　　　今回はぼくが親と言うことで、阿部さんが先攻でいいよ。」

　Ａさん「あ、そう？　了解了解。

　　　　　どう見ても後攻不利だもんなこれ・・・。

　　　　　で、グラスに沈めるコインはどこ？」

　Ｂさん「あ、あのね、今回はコインを沈める対決じゃないの。」

　Ａさん「え、そうなの？　じゃあなにを沈めるの？」

　Ｂさん「ラムネ菓子。」

　Ａさん「炭酸飲料に！！？

　　　　　先手必敗じゃん！！！！！」

　魂が奪われる。

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