【揺花草子。】<その1201:ケータイぐらいまでは行きたかった。>
【揺花草子。】<その1201:ケータイぐらいまでは行きたかった。>
Bさん「わらしべ長者やろう。」
Aさん「あー・・・え? なんで急に?」
Bさん「だって『きんモザ』でアリスちゃんもやってたし。」
Aさん「やってたけど! 確かにやってたけど!!!
て言うかわらしべ長者って・・・」
Bさん「昔々あるところに、ガチホモキモオタの貧乏な男がいました。
あるとき男が
『俺が悪いんじゃない、社会が悪いんだ、
神様なんてものがもしいるものなら俺を救って見せろ』
と自分の怠惰や怠慢を棚に上げて偉そうに嘯くと、
『それならわらしべを持って旅に出なさい』と
ブロンドツインテの可愛い神様がお告げを下さいました。
男は言われた通りわらしべを持って旅に出ようとしましたが、
根っからインドア派なので旅には出ずもっぱらアフィブログで物々交換を進め、
最終的に仮想世界で豪邸を手に入れました・・・っておハナシ。」
Aさん「アレおかしいな? それぼくが知ってるわらしべ長者とだいぶ違うな?
なんか悪意のある脚本が施されている気がするな?」
Bさん「ともかく、このわらしべプロトコルで億万長者を目指したいんですよ。」
Aさん「は・はぁ・・・そうなんですか・・・。」
Bさん「と言うことで、ぼくからスタートね。
ぼくは・・・そうだなぁ、この美少女の飲みかけペットボトルをあげるよ。
阿部さん好きでしょ?」
Aさん「いやちょっとなんかそう言うイヤな言い方しないで欲しいんだけど。
別に普段からそんなに気にしてないだろお互い・・・。」
Bさん「まあまあ、それはそれだよ。
ホラホラ阿部さん、交換しよ。」
Aさん「えーっと・・・うーん、じゃあ、さっきコンビニで買って来たのど飴でどう?
まだ未開封のやつだから。」
Bさん「うん、良いね、ありがとう。
じゃあこれで第1ターン終了ね。
続けて第2ターン。」
Aさん「第2ターン・・・?」
Bさん「じゃあぼくは阿部さんにこののど飴をあげる。
阿部さんなんかちょうだい。」
Aさん「え? あれ? え・・・?
・・・あー・・・んじゃあ、一昨日買った目薬で。少し使っちゃったけど。」
Bさん「オッケーオッケー。第2ターン終了、順調だね。
じゃあ次はぼくはこの目薬をあげるから、なんかちょうだい?」
Aさん「あー・・・じゃあ残高少ないけど交通局のプリペイドカードで・・・」
Bさん「いいね! 嬉しいね!
じゃあぼくはこのプリペイドカードをあげる! なにかちょうだい!」
Aさん「・・・。」
Bさん「・・・? どうしたの阿部さん?」
Aさん「これ一方的にぼくが損してるよね?」
Bさん「(気付かれた・・・)」
1対1では成り立たないプロトコルでした。
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