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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年5月
130/365

【揺花草子。】<その1199:そして次の曲が始まるのです。>

 【揺花草子。】<その1199:そして次の曲が始まるのです。>


 Bさん「とーーおきーーーやーーまにーーー日ーーは落ーーちてーーーーーーー♪」

 Aさん「・・・えっ? どうしたの突然?」

 Bさん「ドヴォルザークの『新世界より』ですよ。」

 Aさん「あぁ・・・。」

 Bさん「新世界、つまりアメリカに滞在していたドヴォルザークが

     故郷ボヘミアを想って作った交響曲。」

 Aさん「うん、そうだね。」

 Bさん「って『響け!』で久美子ちゃんが言ってた。」

 Aさん「言ってたけど!

     高坂さんのトランペットがとても美しかったけど!!」

 Bさん「ま、さっきの『遠き山に日は落ちて』はドヴォルザーク交響曲第9番第2楽章の

     主旋に日本語歌詞をつけたものなわけだけど。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「でもWikipediaさんによれば今親しまれているこの歌詞より以前に

     ご存知賢治さんが『種山ケ原』って言う題名で詞をつけてたんだって。」

 Aさん「へえ・・・そうだったんだ・・・。」

 Bさん「ま、それはそれとして、『遠き山に日は落ちて』ですよ。」

 Aさん「うん。」

 Bさん「歌詞はこうです。

     『遠き山に日は落ちて 星は空をちりばめぬ』

     遠く山陰に夕日は沈み、星々が空に散らばるように瞬いている。

     『今日のわざをなし終えて 心かろく安らえば』

     1日のお仕事を終えて心軽く安らかな気持ちだなあ。」

 Aさん「うんうん。」

 Bさん「『風は涼し この夕べ』

     風が涼しく心地良い夜。」

 Aさん「うん。とても抒情的だね。」

 Bさん「そして最後。

     『いざや楽し まどいせん』。」

 Aさん「ん? それがどうかしたの?」

 Bさん「『まどいせん』ってなんです?」

 Aさん「えっ・・・えぇ〜・・・うーん・・・。」

 Bさん「『せん』はさ、『しましょうぜ』ってことでいいと思うんだ。

     でも『まどい』ってなに?

     『惑い』? とまどい→レシピ的な? らったったらったったったふぅふぅいぇい?」

 Aさん「それは違う。

     『さあ楽しい戸惑いをしましょう』ってどんなシチュエーションだよ。」

 Bさん「この歌詞のそこだけ分からなくてさ、昔からずっともやもやしてるの。

     『まどいせん』ってなんなんだろうって・・・。」

 Aさん「うーん・・・。」


 Bさん「プロイセンのことかな?」

 Aさん「隣国かよ。」


 団居せん(団らんしましょう)。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/05/10.html


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