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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年4月
113/365

【揺花草子。】<その1182:薫陶を受ける。>

 【揺花草子。】<その1182:薫陶を受ける。>


 Bさん「阿部さんに社会人の心得を教えてあげる。」

 Aさん「うん・・・。

     社会に出て既にそこそこ経ってるぼくに対して

     社会人ですらないきみがかい・・・?」

 Bさん「阿部さん解ってないなぁ。

     謙虚さとか人の意見を素直に聞く態度とか、

     そう言う社会人が当然備えておくべき能力の欠落っぷりは

     目も当てられないレベルだ。

     そんなんだからバーチャル社会人って言われるんだよ。」

 Aさん「なに言ってくれてんの!?

     バーチャル社会人なんて新しい言葉初めて聞いたけど!?

     そんなこと言われたことないけど!!?」

 Bさん「とにかく、社会人の心得ですよ。

     俗に『ほうれんそう』って言うじゃない?」

 Aさん「あぁ・・・

     『ほう』報告

     『れん』連絡

     『そう』相談

     ね・・・。」

 Bさん「そうそう。

     何か問題とか課題にブチ当たったら、ひとりで解決しようとせずに

     上長に意見を求めなさいって言うアレだね。

     あとは周りの同僚たちにつぶさに自分のステータスを知らしめることで

     業務におけるロスを回避できますよ的な。」

 Aさん「うん、まぁ、大切なことではあるよね。」

 Bさん「阿部さんみたいな対人スキルの低い人間は自分ひとりで解決しようとして

     結果的にそこそこ上手く行ったかと思っても

     大局的に見ると全然お話になりませんみたいなこともありがちだよね。」

 Aさん「なんかちょいちょいイヤな言い方するね!?

     多少身につまされる感があるのが腹立たしいね!!?」

 Bさん「ま、そんなわけで社会人が備えておくべき心得としての『ほうれんそう』。

     ぼくはこれに加えて、新しい心得を提唱したいと思ったよ。」

 Aさん「新しい心得・・・ですか?」

 Bさん「そうそう。その名も『こまつな』。」

 Aさん「小松菜・・・。」

 Bさん「『ほうれんそう』が通常時の心得に重きを置いている一方、

     『こまつな』は問題発生時や障害にブチ当たった時などの

     ピンチに陥った際の心得を謳ってみました。」

 Aさん「ピンチ・・・?

     まあそう言う場面になると確かに冷静になるのは難しいもんね。

     『こまつな』を意識することで心を落ち着けて対応できるのは

     良いことかも知れないね。」

 Bさん「でしょでしょ? ビジネスマナーの講師とかになれそうでしょ?」

 Aさん「イヤそれは飛躍しすぎだと思うよ。」

 Bさん「ま、ともあれ、その『こまつな』の内容ですが。」

 Aさん「あぁ、うん。」


 Bさん「『こ』困ったら

     『ま』まず

     『つ』机を

     『な』投げろ」

 Aさん「万策尽きてんじゃん!!!!!」


 『困り顔でまずはツナ缶を開ける』でも可。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/04/23.html


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