【揺花草子。】<その1171:覚悟を決めて。>
【揺花草子。】<その1171:覚悟を決めて。>
Bさん「新年度になったせいか、少し街の雰囲気が変わった気がします。」
Aさん「ん・・・そうかな?」
Bさん「やっぱりさ、この時期っていろいろ新しいことが起こりがちなタイミングじゃん?
阿部さんみたいに四六時中家の中にいる人にはその変化は
なかなか感じ取れないと思うけど。」
Aさん「だから違うって言ってるだろ!? 毎日ここ来てるだろ!?」
Cさん「それも阿部さんが見てる幸せな夢の一場面なだけかも知れないけどね。」
Aさん「どんだけ長い夢ですか!!」
Bさん「ま、ぼくもママンも別にこの時期になったから新しい何かが
起こったってコトはないけど、
例えば朝のバスなんかはさ、毎日同じ時間に乗ってると他の乗客の顔とか
なんとなしに覚えたりするもんじゃん。
最近は見慣れない顔が増えてきた気がするんだよね。」
Aさん「へぇ・・・そうなんだ?」
Cさん「その小さな新しい出逢いが人生に思わぬドラマチックでドラスティックな展開を
生んだりするかも知れないしね。」
Aさん「えっ!!! そうなの!? そう言う出逢いなの!?」
Bさん「まぁそう言う可能性だってあるって話だよ。
それはともかく、先月にこの街で国際会議が開かれましたね。」
Aさん「あぁ、うん。
【揺花草子。】でもその件には触れたね。」
Bさん「その影響があるのかどうか分かんないけど、例の会議が終わった後も
街で外国人の方を見かけることが多くなった気がする。」
Aさん「あー・・・そうかな? あんまり気にして見てなかったけど・・・」
Cさん「阿部さんは他人に興味がないものね。安定のプロぼっちよね。」
Aさん「酷い言い方しないでくれます!?」
Bさん「ま、でも、そんなわけでいろいろ変化のタイミング、
新しい出逢いもあるし、新しい交友関係が広がることもあるかも知れない。
そしてそれが、外国からいらした方であるケースも。」
Aさん「ふむふむ。」
Bさん「でも、例えば阿部さんがそう言う立場になった時、
阿部さんのようにキャラの薄い人は外国人の方には
ウケが良くないんじゃないかなと心配するわけ。」
Aさん「なにそれ!? 勝手に思い込んで勝手に心配されてるけど!?」
Bさん「そこで阿部さんに、外国人の方にウケの良い一発芸を授けようと思ったよ。」
Aさん「一発芸・・・ですか?」
Cさん「これで外国の女性にもモテモテよ!
『シャチョサーン、アナタほんとオモシロイねー!』とか褒めてもらえるわよ!」
Aさん「それは金銭が介在するタイプのやつじゃないです!!?」
Bさん「とにかく、阿部さんにおすすめの外国人向け一発芸。」
Aさん「あぁ・・・はい。」
Bさん「ジャパニーズハラキリ。」
Aさん「うんッ!!
一発ってそっちのね!?
人生レベルで一発のね!!?」
2回目は披露できない。
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