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碧翠~Sacrifice~  作者: 椛
6/9

~five~自己紹介

主な登場人物の自己紹介も含めています。

ここで名前を覚える機会かも♪

理事長の挨拶が終わり、おとなしくイスに座る。

改めて客席を見ると、めまいがするほどの人の量。


できるだけ人を見ずにうつむいて、耐える。


だんだんと時は過ぎて終盤へ近づく。


「続きましては、今年度のArtemis紹介へ入ります」


Artemisの紹介か、ここで名前を覚えよう。

覚えてなかったり、間違えたりしたら失礼だしね。


「みなさん、こんにちは。Artemis代表の神崎(かんざき) 彩華(さいか)と申します。今回もArtemis代表挨拶を務めさせていただきます。」


拍手の波。

今回もってことは前にもやったのかな

しっかりしてそうだもんな〜


「Artemisは…____」


Artemisについて話し始める。

海原さんから聞いたものと同じような内容だ。

もちろん、Artemis黒いところではなく表向きの意図を。


…Artemisが生け贄制度をやってると思えない。

冷めてるところはあるけど、ものすごくいい人達だったし…。


「__。これでArtemis代表挨拶を終わります。続きましては、Artemisのメンバー紹介になります」


そう言うと、自分の席へ戻り、マイクを背の高いArtemisの男の子へと渡した。


Artemisの男子軍が席を立つ。

すると、さっきの高身長の男の子がマイクをオンにして言う。


「こんにちは。Artemisに所属している、小田原(おだわら) 日向(ひなた)と申します。高等部三年生です。」


穏やかで居心地がいい声をしている。


そして、次は「奏」と呼ばれたイケメン男子がマイクを取る。


「同じくArtemis所属の、萩麻(はぎあさ) (そう)です。高等部三年です」


萩麻 奏…すごい綺麗な名前だしかっこいいし…。

不覚にも、ときめいてしまう。

客席を見ると女子もそこのマダムもうっとりだ。



「同じくー!Artemisの神薙(かんなぎ) 龍星(りゅうせい)!高校2年~」


他より雑な自己紹介だな。


「同じく~、Artemisの所属の藤宮(ふじみや) 桜樹(おうじゅ)です!高等部2年生ですよろしくね~」

かっこいい顔してるけど、チャラ男間違いなし。


さっきも必死の女の子はなんたらって言ってたし


客席を見るとさっきとは違う反応。

なんか、かっこいい先輩を見た時みたいな乙女MAXの目。


小田原と萩麻は見とれるしまうような落ち着いた魅力で、

藤宮と神薙は純粋に『かっこいい』と思うんだろう。


続いて女子軍が立つ。


「Artemis所属の神崎(かんざき) 彩華(さいか)です。高等部3年生です。」


うん、安全運転に綺麗だわ。


「Artemis所属の瀬尾(せのお) 藤香(ふじか)です。同じく高等部3年生です」


あの、クールTHE美人の人だね。

この2人はなんかとりあえず究極のクールビューティーって感じだわ。


自分の例えが乏しすぎて嫌になる


「Artemis所属の花畑 レア(はなはた れあ)です。高等部2年生です」


初めて聞いた声。なんていうかかわいい感じの美声みたいな…。見た目も、かわいい系美少女だし


「はいは~い!Artemis所属の西條(さいじょう) 莉伊(りい)で~す!高等部1年生の新入りです!」


うんなんか、すごい濃い。

この子の声も聞いたことなかったけど、可愛い声…だけどそれ以前にぶり…。

いや何でもない。

さっきからディスりすぎだ、抑えよう。


全体見て改めて思ったけど、名前がすごい。桜樹(おうじゅ)とか、莉伊(りい)とか…。


花畑(はなはた)さんについてはもう、〝はなばたけ〟って読めるからね。というか、はなばたけが一般だからね。


すると理事長にマイクが渡り、言う。


「転入生を紹介します」


強引にマイクを渡され、舞台の真ん中へと立たされる。


唐突すぎるなんの準備もできてないのに…


みんなの視線が集まる。


なにか、話さなければ。


「こ、この度…彩麗学園に転入致しました。進藤(しんどう) (みどり)です…」


反応なし。

嫌だもう無理。


すると、こそっと神崎が言う。


「進藤さん。ここに来ての印象とか、これからのことを軽く言ったらいいと思うよ」


振り返ると、安心するような微笑みをしていた。


頑張れる、ありがとう


「ここに…ここに来てからの印象は、ものすごく綺麗なところだなあって思って…。あと、Artemisの人達とも少し話したんですけど」


周りが少しざわつく


「みんないい人で…私は。私は安心しました、ここに居れると思いました。これから彩麗学園で頑張りたいと思います!」


最初に拍手をくれたのは、神崎さんだった。それに合わせて周りからも拍手を贈ってくれる。


神崎さんは、頑張ったねと微笑んでくれる。そして言う。

「進藤さん、私達と一緒にここで頑張っていきましょうね」


「も、もちろん!」


一層拍手が大きくなる。


すると理事長にマイクが渡った。


「これにて、彩麗学園始業式を終了致します。御来場の保護者様・PTA・来賓客様はご退場ください」


ぞろぞろと出ていく。


でもそれより、〝怖い〟と思ったのは、生徒の目。


何も感じず、人形のように動かない。


そして人が出た瞬間、

扉には鍵がつき、カーテンが閉められ、辺りは暗くなる。


「え」

あまりにも慣れない状況に声が漏れる。


そして先生がみんな裏口から出ていく。


え、なになに。生徒だけになりましたけど


少しの沈黙が続く。


そしてその沈黙を破るように、神崎が言葉を放つ。


『今から、生け贄制度会議を開始します』


閲覧ありがとうございます!

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