変人
さっそく当番日か。適当に決めたからな。
さて、速攻で終わらすか。
「むー。」
おっ、晴香じゃん。どうしたんだ?
「どうしたんだ?とっとと入ろうぜ。」
「入りたいんだけどさ…」
「?」
いったいどうしたんだ…
なんかいんのか?
「だからさ~。あの話は上条さんの活躍がよ~。」
「は?何言ってんの。その話はな、一方通行に注目しろよ。」
……
いた!変な人たちがいた!
つか、この人たち、この前カウンターにいた人たちだ。あの時もうまく聞き取れなかったが、確かアニメの話しをしてたぞ。
まざりた…じゃなくて。どいてもらわないと、仕事ができない。
「すみません。仕事をしたいので…。」
「ああ、すまん。」
二人は後ろにあった、踏み台に移動した。
あっさりとどいてくれたな。ごねるかと思った。
しっかし、不思議な組み合わせだな。
上条さん派とおぼしき人は、黒縁メガネに短髪無精ひげ無精ひげ。ヲタクといわれて真っ先に思い浮かびそうな風貌だ。
かやた一方通行派とおぼしきひとは、顔も身長もそこそこ良い。ジャニーズ系だ。
女子たちがだまっていないだろうな。
ふつう、こんな組み合わせは見ないぞ。
「あれ?鈴木。俺って今日当番だっけ?」
「あ。そういえばそうだな。」
「んじゃ、俺らが仕事を教えるよ。」
なにーーーー
確か、それぞれの学年をバランスよく分けるから、先輩に教われ、と委員長は言っていたが…
この人たちかよ!?
「そっちの子も当番だろ。入れって。」
「あ、はい。」
「ま~、俺は鈴木。そっちのは高橋だ。」
「うぃーす。」
ふむふむ
メガネが鈴木 ジャニーズが高橋か
フルネームは言わないのな…
「俺は朝日ハルヒ。で、こっちのメガネの子は…」
「亀田晴香です。」
「メガネ率高ww」
俺もメガネをかけている為、四人中三人がメガネだ
このメガネ率が鈴木先輩のつぼにはいったようだ
「バカが笑って進まんから、俺が軽く説明するよ。」
「誰がバカじゃ。」
「おまえじゃぼけ。」
高橋先輩の足は、鈴木先輩の弁慶の泣き所めがけてはなたれた
「あうち」
高橋は鈴木にけりをいれた こうかはばつぐんだ!!
って思っている場合じゃない
鈴木先輩涙目になってるよ
大丈夫か?
「そんじゃ、まず最初は…」
高橋先輩は気にせず説明をし始めた
仕事内容はとても簡単だった
返却ボックスに本が入ってたらハンコを押す
借りたい人がきたかカードをもらい、データスリップという返却日の書いてあるカードを渡す
データスリップを作る
これだけだ
「毎日人が来るわけでもないので、データスリップ作成が終わったら暇になる。んで、その暇な時間をだべって過ごすわけ。」
高橋先輩説明乙
この前のあれもそういうことか
「暇だし~マンガの話しでも。」
鈴木が復活した
「ヒバリさんかっこよくないですか!!あのリング戦とか」
マンガの話しと言われ、ついテンションが上がってしまった
ドン引きだろうな…
「確かにリング戦のときはパネぇよ。だがしかし、クロームにまさるものはなし!!]
「は?なにほざいてんだよ ドカスが。」
「なに言ってるんですか。パイナップルのシロップ漬けが最強ですよ。」
うん いらん心配だった
つか、鈴木先輩、ジョジョ立ちしながらクロームについて語んないでください
そして、今までテンションの低かった晴香が、めっちゃのってきた
おまえ、骸が好きだったんだ 前は恭弥サイコーって言ってなかったか
俺たちはしばらく、このテンションのまま話していた
もう少しで予鈴がなること伝えに来た司書さんから、変なものを見るような目で見られた