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オモイノトリセツ  作者: 風紙文
第二章
6/18

笑う幼馴染

話的には、第2章の幕開け、そのプロローグになります。

「せっちゃ〜ん」

名前を呼ばれた。

誰だろう? と振り返る必要も無い、この呼び方は一人だけだし、彼女も行く方向はこっちだ。

そして案の定、私の名前を呼んだ彼女は隣に並んできた。

肩に届くぐらいの髪を、魚の形をした飾りのついた髪ゴムで後ろ一ヵ所だけ結んでいる。それが彼女なりのオシャレらしい。

真崎藍沙。私のクラスメイトにして、幼なじみだ。

「いっしょに帰ろ〜」

「えぇ、行きましょ」

並んで校門を出た。

「今日、部活休みなの?」

「うん。部長と顧問の先生が用事あるから〜って」

「へぇー」

帰り道、他愛もない会話をしながら歩いていく、

「そういえば、せっちゃんは部活入らないの?」

急に、藍沙が訊いてきた。

「そうねぇ。今のところ予定は無いわ、やりたい部活も特に無いし」

「へぇ〜」

「それに……私にはやらなきゃいけないことがあるからね」

「あー、大変だね〜せっちゃん」

「何言ってんのよ!」

「えぇぇ!?」

びしり! 驚く藍沙を指さす。

「私は大変だなんて思ったこと、全然ないわ!」

さした右手をぐっと握る。

「むしろよ! 例えつらい事かもしれない、でもその先に待つものの為に私は苦労は惜しまないわ!」

声高々と宣言した。

「お、おぉ〜……」

藍沙からぱちぱちとまばらな拍手が送られる。

「そういう藍沙こそ、部活大変じゃないの?」

手を開いて、興奮で動いた時に来た髪を後ろに流してから尋ねる。

「ううん。わたしは楽しんで部活してるよ♪」

言ってにっこり笑う藍沙。

そういえば、藍沙が怒ったり泣いたりしてるところ、あまり見たことないわね。

藍沙とは小学校からの付き合いだけど、その頃から怒ったところは見たこと無い。そんな表情を出すくらいなら、笑う。藍沙はそんな感じだ。




―――そして、まさかそれがあんな事件を起こすなんて……今の私達には知るよしもなかった。


今回のキ-キャラクターは、藍沙です。

これからどうなっていくのか……お楽しみ下さい。

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