転生失敗
参考文献はナルトとヴァルキリープロファイルです。
ボクは甘いものが食べられなくなって死にたくなった。人生になんの楽しみもなくなってしまった。世界が灰色に見える。どうせ自殺するなら全人類を巻き添えにしてやろうと考えていた矢先、天啓が降りる。
そうだ!おかしドールになればいいのだ!あずきには味覚があった。
チョコレートが不足した時などはチョコレートを食べて補給していた。囚われの身の最中、笑顔を浮かべることはついぞなかったけど、その時だけは微笑していた。
おかしドールになれば味覚は取り戻せる!それにおかしの体を手に入れるなんて夢のようだ!
どうしていままで思いつかなかったのだろう。ボクは天才だけどバカだ。
あずきを倒した時のために彫刻師やパティシエに最高のボディをすでに作ってもらっている。ボクはさっそく転生の儀式をとり行う。魔法で自分を絞め殺して魂だけの状態になったボクはおかしドールに乗り移ろうと試みた。ワクワクする。ボクの魔力はあずきに匹敵するから絶対に動かせるはずだ。おかしドールに飛び込もうとした瞬間、ボクは腕をつかまれた。
振り返るとたくさんの天使たちがいてボクの霊体をつかんでいる。天使たちの顔には見覚えがあった。みんなボクの殺してきた美少女たちだ。
「うわあああああ!やめろ!手を離せ!」
両手両足ともつかまれている。天使たちはボクを天界へと誘う。
「まだ死にたくないんだ!やめてくれー!」
天使たちがささやいた。
「あなたはこれから神の審判を受けます」
「神の裁きを受けましょう」
「地獄で永遠の時を過ごすのです」
急に恐怖が襲ってきた。天国や地獄なんてあると思わなかった。死んだら無に帰ると思っていた。だからむちゃくちゃして生きてきた。こんなのってないよ!
神様助けて!
「神はわたしたちに代わってあなたを罰してくれます」
ボクの心を読んだかのように発した天使の言葉は冷酷だ。いままで他人に非情な態度をとってきたけど、自分が非情な目に会うのは生まれてはじめてだ。
この頬を伝う熱いものはなんなのか。
「・・・ママ」
ボクの魂は天界に連れて行かれた。




