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異世界転生したのに無双できない  作者: 星野 夜月
第一章ただの始まり
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第一章21 上辺

第二階層階層主とかなりギリギリの戦いをした俺は、なんとか勝利を納めレベルアップした。


支配者(マスター)の家に帰って来た俺は、そういえばまだドロップアイテムを渡していなかったなと思ったので、なのでまず毛皮を渡すことにした。支配者(マスター)曰くこの毛皮は、シンプルにコートや、寒い階層の時の防寒具などに使えるらしい。また、定期的に取っていた木の枝、これも渡そうとしてみたが、これは防具ではなく、武器屋でスタッフや、盾などに使われるらしいので、防具には使えないらしい。

支配者(マスター)『にしても君はよく働いてくれるね。本当に君には助けてもらっているよ、ありがとう』

透『ありがとうなんて言わなくてもいいんですよ、感謝したいのはこっちの方なんですから、支配者(マスター)のおかげで今も僕は生きていられるんですから』

支配者(マスター)に褒められた。珍しいなあーと思いつつも内心結構嬉しい。まあ、とにかくいらないものは即売却。俺は速攻で木の枝を売りにいった。一つ20エンカで売っていた。俺は23本程度木の枝を持っていたので、460エンカを手に入れた。その後俺は特にやることもないので、寝ることにした。


俺は新たな階層 第三階層への期待を込めて朝を迎えた。朝食を食べた後、俺は混沌の核に行くための準備をして、家を出たのであった。


ギルドに行った俺はまず、第三階層の地図を買った。昨日の木の枝がなかったら買えなかっただろう。ちなみに俺は買うだけ買って地図自体の内容を見ることはない。せめて、俺は最初は自分の目で階層を見てみたいのである。あの新しい世界に来たようなあの感覚をわすれたくないからである。その後俺は混沌の核に《座標転移(エクスポート)》したのであった。


混沌の核についた俺はすぐに第三階層に向かった。

第三階層、そこは【湿地】であった。

背の低い木、ジメジメした空気、そして沼があった。

なんか両生類とか爬虫類とかのモンスターがいそうだな。

よし、進もう。ああ、やだな。なんか足場がべちょべちょしていて気持ち悪い。ああ、最悪。この階層の環境はシンプルに好きになれそうにない。そんな風に不快な気分になりながらも俺は第三階層を進んでいった。すると、ガサガサ、ゴソゴソと何かが出て来た。そいつは背が低い、いやまず立っていない。予想通り爬虫類みたいなやつだった。特に鳴き声も出していないが、足音だけが聞こえているのが不気味だ。そいつは、トカゲだった、トカゲといっても、元いた世界で見たトカゲに比べればかなりデカイトカゲである。この階層はこいつか、と思いつつも俺はこいつと戦うことにするのだった。


透『あーもー!カサカサ動いて気持ち悪いし、剣も当たりにくい!』

そう、こいつかなりすばしっこいのである。ゴキブリみたいに最初から全速力を出しているのだろうか。マジでウザい。さらにこの階層の特性である、【湿地】のせいで足元がぬかるんで踏ん張りがほぼ効かない。だからこちらの機動力は削がれ、逆にこの階層に適しているのか、はたまたそういう能力なのかわからないが、相手は全力を出せている。ということもあって、ぜんぜん攻撃が当たらないのである。まあ、あっちが攻撃してくる時は、しっかり防御しているから大丈夫。なぜ動きにくい俺の防御が成功するのか、それはひとえに《ディフェンスレートアップ》のおかげなのだが。このスキルは一度発動させれば24時間発動するから混沌の核に来たらすぐに発動するようにしている。そのおかげで俺の防御行動に補正がかかり、今のところまともなダメージを負っていないのだろう。


そうして俺は防戦一方になっていた。攻撃をしようにもいつまでたってもまともな隙がない。いや、隙はあるのだが、それをつく技量がないのである。だが、流石にだんだん相手の攻撃パターンも読めて来た。簡単にまとめると、

・高速移動をし、撹乱した後、速攻で噛みついてくる。噛みつき攻撃。(なんとなく毒がありそうなので怖い。)

・尻尾を振る攻撃

だいたいこの二つである。二つだけなのだが、予備モーションがほぼないに等しいので、隙をつくことができないのである。しかし、攻撃した後の隙はある。特に高速移動からの噛みつき、その後は何秒か止まっている。ここを狙うのが一番確実だろう。だとしてもどうやってその隙を作ろう?いや、待てよわざわざ隙をつかなくても噛みついてくる瞬間に防御をするつもりで《コネクトスラッシュ》+《刺突》をすればいいのではないのだろうか、そうして俺は速攻で、実行に移す。

透『ハアアアア!』

結果としてはダメージが入ったはずなのだが、倒すところまではいけなかった。しかし、これが現状一番確実な攻撃方法であろう。そうして何度かその攻撃をしていたのだが、いまだに倒せていない。なんだろう、自己再生でも持っているのか?自動回復でもしてないとおかしいくらい攻撃しているのだが。あ、やばい攻撃される。まずい考え事をしすぎて防御に意識がまわっていなかった。あ、やばい

終わった。と思った瞬間、

???『危ない!《凍結(アイシング)》!』

なんだろうか、他の冒険者が俺を助けてくれたのだろうか。他の冒険者が何かを言った瞬間俺と戦っていた突進中デカイトカゲが凍り、地面に落ちた。俺はこれをチャンスだと思い、速攻で《コネクトスラッシュ》を発動させて、デカイトカゲを倒した。


透『ありがとうございます』

???『いえいえ、困った時はお互い様ですから。』

???『うんうん!気にしなくていーんだよ!』

あ、2人もいたんだ。にしてもいい人だな、わざわざ助けてくれるなんて、本当に優しいんだな。

???『すいません、僕達、今日は一緒に冒険してくれませんか?』

おお!マジか願ったり叶ったりだ。一人よりも複数人と冒険した方が安全だし、攻略ペースも早いだろうからな。

透『はい!こちらこそよろしくお願いします!』

???『わかりました!あ、自己紹介がまだでしたね。僕はカール・ラギです。僕のことはラギと呼んでください。』

???『私は、アーテ・ニースです。私のことはニースと呼んでください。』

透『俺は、幾星 透です。透と呼んでほしいです。』

ラギ『透さん、ですね。今日はよろしくお願いします。』

透『ラギさん、ニースさん、今日はよろしくお願いします。』

ラギさんは、大きな斧を持っていたり、かなり頑丈な装備を持っていることから重戦士といったところだろう。ニースさんは赤いローブを着ていて、スタッフを持っていたり、先ほど魔法を使っていたので魔法使いだろう。今までずっと一人でアタッカー、そしてHP管理をしていた俺からしたら、攻撃を交代することも、後衛がいることもかなりありがたいことなのである。なのでここで断る理由は本当に一つもないのである。

ラギ『それでは行きましょう。』

透『はい、よろしくお願いします。』


その後は、ラギさん、ニースさんと一緒に第三階層を探索している。一番前にラギさん。真ん中にニースさん。そして一番後ろに俺、幾星 透。という順番である。この陣形にした理由だがまず前衛をラギさんにした理由だが、基本的に後ろからモンスター(デカイトカゲ)が出る可能性が低い。基本的に前からモンスターは出てくる。理由は簡単であり、まず後ろは自分達が通って来た道であるからであり、モンスターという生き物は今のところ本能で動く生き物なので、捕食対象(ニンゲン)を見つけた瞬間、すぐに飛びかかってくるのである。つまりだいたいのモンスターは前、または横から襲ってくるのである。なので、防御力が低そうな俺より、見た目も装備も頑丈そうなラギさんの方が安心だからである。俺が後衛なのは、先ほど述べたとおり、防御力に不安があり、この階層に不慣れだからである。なので俺は基本的にモンスターと相対しにくい、後衛にて、超偶然で出てくる可能性のある後ろ、または横のモンスターの警戒という事をするために俺は後衛である。また、真ん中にニースさんがいる理由だが、コレは単純で、前衛のラギさん、そして後衛の俺、どちらがモンスターに遭遇してもすぐ支援をできるようにするためである。この並びはかなり機能しており、実際に何度もデカイトカゲと遭遇しているのだが、その時は落ち着いてラギさんが倒している。あ、また来た。


デカイトカゲと遭遇したラギさんはすぐに斧を構えて、戦闘態勢をとる。そしてニースさんが

ニース『凍結(アイシング)

をすることでデカイトカゲの一番厄介な機動力を封じる。こうなればあとはこちらの流れである。ほぼ動くことのできないデカイトカゲに対して、ラギさんが斧を振りかぶり、

ラギ『断・烈!』

という武器スキル《スラッシュ》をかなり強化したようなスキルでデカイトカゲを叩き切る。また、俺の出番は無しか、なんて思っている。こんなに余裕があるものなのか、誰かと正式にパーティを組むのも悪くないのかもしれない。と今では思うほどである。できれば同じ転生者(さらに高望みをするなら日本人)がいいな、ってまだ、日本人どころか同じ世界から来たものも、転生者自体にもあっていないじゃないか。いや、いたんだっけ?まあ、覚えていないということは、いなかったか、気のせいなのだろう。


なんて、平和なことを考えて混沌の核を俺たちは進んでいる。そうしていればいるほど安心感や、余裕も大きくなっていく。その時だった。この平和で普通な転生者、いや、冒険者として冒険していた時間が終わりを告げたのは。それは一瞬のことだった。


透『ん?なんだこいつ?』

気がつくと俺のすぐ近くに蜂ぐらいのサイズの蚊がいた。プーン、プーンとうるさいのでそいつを手で潰すことにしたそれが大きな間違いということを知らずに……………

ニース『どうしたの透さん?』

ラギ『なんかあったの――――――は?』

その瞬間俺たちは謎の部屋に転移させられていた。転移されたとわかった理由は座標転移(エクス・ポート)をした時の感覚に酷似していたからである。そこには灯りはあるが、ジメジメとしていた。つまりここは第三階層であることは間違いない。そして俺達は光に目が慣れて来て、周りを見ることができた。すると、約50匹程度のデカイトカゲがいた。

ニースさんは

ニース『いやだいやだいやだ、死にたくない!』

と錯乱状態になり、

ラギさんは

ラギ『終わったな』

と諦めていた。俺は勿論諦めていないので、

透『なんとかこの状況を打開しましょう!』

と言った。

それから数秒後ニースさんと、ラギさんの目の色が変わった。



人は限界状態になった時、自分の生存を第一に考え、他の人を裏切ってでも生きることを選ぶ。


ニース『ごめんなさい透さん、そして、さようなら』


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