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異世界転生したのに無双できない  作者: 大川 前雅
第一章其処にあるもの(俺って弱くね)
20/20

that monster is not stopping

そうして俺は、ツノシシを倒していった。シンプルにツノシシ自体に知性または、本能なのかはわからないが少し俺が避けられているように感じる。ツノシシを何体も何体も連続で倒している、それも自分から向かっていっているためツノシシに恐怖を感じさせてしまったのかもしれない。


なんて思っていたのだが、そうではなかったようだ、ツノシシが数十体、群れで襲ってきたのである。このことからもツノシシは、ある程度の知性を持っていることがわかる。まあ、人間に比べれば遥かに劣るが。とは言っても、俺が普通に戦えるのは、単体の場合である。流石に複数に対しては対処が厳しすぎる。だが、俺はある作戦を思いつく。木に登ればいい。いや、ダメだ。何を焦っているんだ俺は。落ち着け。木に登ったところでなんになる。忘れたのか。ツノシシには、木をへし折れるクラスの攻撃力がある。ゲームみたいにリスポーンなんてことができればへし折った木をツノシシにぶつけ、その後残ったツノシシを倒すみたいなことができるかもしれないが、そんなにこの世界は、甘くはない。死ぬ時はしっかり死ぬだろうからな。


なので俺が取る行動は一択。悔しいが【逃亡】である。できればレベルアップ条件の難易度を高くしたくないが、死ぬよりはマシだ。ていうか、なんか、第一階層でもこんなことがあった気がする。あの時はゴブリンだっけ。とにかく、どうにかして、この状況を乗り切らなければならない。なんにせよ、この地図を買っておいてマジでよかった。この地図上に自分の位置が記されているから、迷わないでいられていた。そうして俺は全力疾走している。あまりに数が多すぎるせいで勝手に木にぶつかり、数が減ってきている。だとしても倒れたツノシシは放置しているのでどんどん起き上がってもう一度襲ってくるだろう。あ、やっと出口が見えてきた。そうして俺は、すぐに第二階層の入り口に入り一命を取り遂げたのだった。


いや〜、危なかった危なかった。とにかく生き残れたことに感謝そして、ステータスを拝見っと。

幾星 透

ステータス

レベル2

レベル上昇条件・ボスに対して90分以上耐えたうえで勝利せよ。

HP86→90

MP50→52

STR74→80

DEF60→63

AGI85→95

???38=38

武器スキル

《コネクトスラッシュ》

《刺突》

能力上昇スキル

筋力増加(ストレンジブースト)

NEW 《ディフェンスレートアップ》

常時発動スキル《アラガウモノ》

《グッドセンス》


NEW 《ディフェンスレートアップ》(10mp)

効果 防御行動を取った時の防御成功率が2倍以上に上がる。持続時間はスキル発動時から24時間である。


おお!新しいスキルがあるじゃないか!それに今悩んでいた防御関係のスキルか!防御成功率が2倍以上に上がるっていうのはかなり嬉しい。もしかしたら《コネクトスラッシュ》の二撃目じゃなくても、ツノシシを弾き返せるかも………。それはいいんだ。それは、なんだよ、レベル上昇条件ボスに対して90分以上耐えたうえで勝利せよ?なんだその鬼畜条件なんでわざわざ時間指定なんだ?90分って長すぎだろ。まあ、嘆いていても仕方がない。明日ディフェンスレートアップを試してみよう。


その後俺は、支配者(マスター)の家に戻り、寝た。


朝が来た。今日はあの鬼畜レベルアップ条件をクリアするためにどうにかして、ツノシシを余裕で倒せるくらいの力を手に入れたい。じゃないとボス相手に90分も耐えれるわけがない。だとしても、それが諦める理由にはならないので、今日も混沌の核に行こうと思う。その後俺は、ポーションを買い、ギルドに行き、混沌の核に転移するのだった。


混沌の核は、いつ見ても灰に塗れている。どれくらいかというと、ほぼ半径10メートル程度しか見えない。まあ、半径10メートル上に、混沌の核内部に入る門。そしてギルドに戻るための魔法陣があるから大丈夫なんだけど。ちなみに周りを見ようとは思わない。何があるかわからないし、魔法陣を見失うとマジで詰むからである。あれ?なんで俺こんなこと考えてるんだろう?まあいいや。とにかくすぐに内部に行こう。


第二階層についた俺は、すぐに森を進んで、ツノシシに会いに行った。早く《ディフェンスレートアップ》を試してみたいからである。あ!いたいた。うんうんいつも通りの突進モーションに入っている。いつもなら先に一度木を切るつもりで剣を空振らせた後にツノシシを弾こうとするのだが、今日はそんなことをしない。そして俺は、

透『《ディフェンスレートアップ》発動(アクティベート)!』

ちなみに発動(アクティベート)と言ったが、ただの格好付けである。そして俺は一撃目からツノシシを弾こうとする。すると、奇妙なことが起きた。俺は吹っ飛ばされるわけでもなく、ツノシシを弾いたわけでもない。剣を当ててしばらくせめぎ合った後、完全にツノシシが静止したのだった。互いに押すことも引くこともできないので、状況は膠着している。しかし俺は、滑らせるようにして剣を膠着状態から開放し、すぐに《コネクトスラッシュ》で倒したのだった。


倒せた。倒せたのだが、なんなのだろうかすごい微妙だった。地味。この一言に尽きる。だとしてもこのスキル自体は有能である。なぜなら今までは、確実に弾き飛ばされていたのを、完全に静止させれるようになったからである。とにかく、このスキルを使えば………ってもう今日の間はずっと効果が持続するんだったな。とにかく、このスキルの効果はかなり強いことがわかった。よし、また、ツノシシを探して見つけたら倒してレベルアップ………って、今はツノシシを何体倒してもレベルアップしないんだったな。なら、ボス部屋にいってどんなボスかみてこよう。そしてできれば倒してしまいたい。理由は単純、90分も耐えるようになるためにはまず、ボスを倒せるようにならなければならない。それに、最初から90分耐えてボスを倒してレベルアップできるなんて思っていないからな。とりあえず、ボス部屋に行こう。


俺は、そうして地図に従ってボス部屋に行った。そこは、今までの森とは似ても似つかない、石?のようなもので作られたドームだった。入り口はどこかな〜………あっ!あった。入り口は、ドームの一部分に穴(どちらかというとかなりでかい亀裂)が空いている場所があった。恐らくここが入り口だろう。そこに入ると、そこには、今まで見て、倒してきたツノシシより一回り小さいツノシシだった。あれ〜ただのツノシシと同じで突進モーションだ。多少通常のツノシシより速いだけの突進だった。だが、もしかしたら何か特殊効果がある可能性を考慮し、避けることにした。それにここは、石?のドームである。そのまま進んでいくと石の壁にぶつかり倒れるだろうからその隙をつく方がより確実だと思ったからである。そしてボスツノシシは、壁にぶつかって倒れ……………

あれ?止まらない?それどころかなんか、真逆を向いてもう一度突進を開始した。それに、真逆といえば聞こえはいいが、ありえない体の曲がり………いや最早ツノシシが反転したみたいな感じでツノシシが180度回転したのである。そのボスツノシシはまた、さっきと同じ突進を…

は?こいつさっきよりも異常に早くなってる!?やばいとりあえず避けないと、ふう、避けれたってまた壁にぶつかる。そしたらさっきと同じく異常な回転で真逆を向いてもう一度突し―――

っぶねえ!反応が遅れていたら殺されていたに違いない、なんだあの速度!?さっきより速くなってる。また、壁にぶつかり加速、ぶつかり加速、ぶつかり加速、ぶつかり加速、ぶつかり加速を繰り返していくうちに気づいたらツノシシの速度は、1280キロに達していた。ここまで避けて入れただけでもすごい。自分を褒め称えたい。あ、また壁にぶつかる。さらに加速するッ……。まずい、もうこれ以上避けることは不可能だ。もう剣で受け止めるしかない。《コネクトスラッシュ》は使えない。一撃目では確実に受け止められない。だからといって剣を一度振る余裕もない。ならば現状最高火力を出すしかない。俺は、《筋力増加(ストレンジブースト)》を発動(アクティベート)し、《刺突》でボスツノシシ(2560キロ)を受け止めようとする。《ディフェンスレートアップ》+《筋力増加(ストレンジブースト)》+《刺突》を発動(アクティベート)したんだ。流石に受け止―――

確かに俺の剣は、ツノシシの角に確実にヒットしただがそんなことで止まるわけねーだろとでも言うかのように、俺は、亀裂の方にぶっ飛ばされ、ボス部屋の真逆第二階層の入り口までぶっ飛ばされたのだった。


途中木にぶつかっていたおかげで落下ダメージで死

なんてことはなかった。

なんなんだあのボス、どんな速度でどんな火力を出しているんだよ。だけど俺が負けた、というより吹き飛ばされたのは、一撃目、つまりただのツノシシ状態のボスツノシシを受け止めなかったことだろう。なので俺はもう一度ボス部屋に行き、最初と同じように佇んでいたボスツノシシの前に立つ。何も変わらず、突進モーションをするボスツノシシがこちらにきた。ここで《ディフェンスレートアップ》が今も発動しているので《コネクトスラッシュ》の一撃目で充分だろう。と思い、ボスツノシシを受け止めようとしたのだが、

透『は?』

俺は吹き飛ばされていた。ドームの壁に俺は激突していた。一撃目じゃ足りないってことか。なら、《筋力増加(ストレンジブースト)》を発動した上での《コネクトスラッシュ》の二撃目で俺は迎えうとうと思う。先程俺を吹き飛ばしたボスツノシシは、一回目と同じ速度で壁の方向に向かっていき、壁にぶつかって少し加速し、俺の方に向かってきた。これならいけるだろうと思っていた俺だが、結果は、多少耐えれていただけで、結局吹き飛ばされることになるのであった。これが効かないならどうしようもないので今日のボス攻略を諦め一度帰ることにした。ちなみに入り口に戻る間にだいたい10体くらいのツノシシを倒したのであった。


くそ!どうやったらあのボスツノシシを倒せるんだ!

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