道しるべ
俺、幾星 透は、新たな階層、第二階層に行って迷っていた。そしてどうにかして出口の目の前まで来て、倒れた…。
透『ッハ!』
また倒れた?大丈夫か身体のどこかにツノシシは………
ふうどうやら今回はどこにもダメージはないようだ。まじで危なかった。もし次やられたら生きていられるかわからなかった。実際1回目倒れた時はだいたい30HPくらい喰らった、というだけでボタボタ血は垂れていたので正直30HP以上削られているに等しい。だから本当に良かった。
透『よし、帰ろう』
とにかくこれ以上混沌の核にいるのはあまりに危険だ。すぐに帰ってもう一度ポーションを買って回復しよう。一応、申し訳程度だが、ツノシシの《毛皮》は、とってあるし、だから大丈夫だろう。
そうして俺は混沌の核から帰ってきた俺はひとまず薬屋でポーションを買い、なんとか怪我を治し、HPを回復させた。その後俺はステータスを測りに行った。結果は、
幾星 透
ステータス
レベル2
レベル上昇条件・ツノシシ50体討伐
HP70→86
MP41→50
STR72→74
DEF46→60
AGI80→85
???30→38
武器スキル
《コネクトスラッシュ》
《刺突》
能力上昇スキル
《筋力増加》
常時発動スキル《アラガウモノ》
《グッドセンス》
うん、やっぱりスキルは追加されないよね、そういう経験今回していないし。とガッカリしていた俺だが、
ん?HP、DEFがすごく上がっている。あー、今回の冒険ではかなりダメージ、つまりHP、防御力が刺激されたからか。後、レベル上昇条件が想定より難しくない。そうか、俺はダメージを喰らったが、負けても逃げてもない。最初の方はグルルルというツノシシの鳴き声を無視したが、実際に相対していないから逃亡反対にはならなかったのだろう。
その後、支配者の家に戻ってきた。
透『すいません、白ライトアーマーが壊れちゃって、直して欲しいです。』
支配者『?ホントに?結構あの防具硬かったと思うんだけど?』
透『あの、なんていうか、道に迷って、ぶっ倒れて、気づいたらモンスターの攻撃を直で受けてしまって、なので壊れちゃいました。』
支配者『そっか、それは仕方ないね。』
透『すいませんよろしくお願いします』
支配者『あ、後道に迷った。って透君は言ったよね。地図を使えばいいじゃないか。』
?あるの?マジで?
透『ヱ?あるんですか?』
支配者『うん、普通にギルドに売ってるけど。』
透『あ、はい、わかりました。情報提供ありがとうございます!』
そんな初歩的なことも知らなかったの?みたいな目で支配者が見てくる。やめて、なんか悲しくなってくるから……。にしても地図あるのか、そしたらもっと楽に冒険できたのに、なんか損をした気分だ。とにかく明日から、ていうか今後の全ての階層において、これを使うようにしよう。
にしてもどうやったら簡単にツノシシを倒せるだろうか、できることなら変にレベル上昇条件が変更される前にレベルを3に上げておきたい。もしかしたらっていうか、このためなんだが、新しいスキルを手に入れることができるかもしれない。しかし、レベルを3に上げるためにはツノシシを1日で50体倒さなければならない。今の倒し方だと、だいたい1体につき30分程度かかる、木にぶつけるコツを掴めばいいという人もいるかもしれないが俺はそこまで器用ではない。うーんあの角を弾けるようになればいいのだが。おそらくあの突進攻撃は一度止めてしまえばかなりの長時間ツノシシは行動不能になるだろう。だとしたらそれに関連したスキルを手に入れるしかない。明日は怖いが、どうにかしてツノシシの突進攻撃を弾いてみよう。
朝
起きた。ご飯を食べた。混沌の核に行く準備をして俺は、外に出た。まず俺は薬屋に行き昨日と同じく40HPポーションを買う。今回は、ツノシシの突進を弾くのが基本的な目的になるので、かなりの危険が伴う。もちろん20mpポーションを買った。その後俺はギルドに行った。
ギルド
透『すいません地図ってありますか?』
ギルドの人『ありますよ、階層指定地図にしますか?それとも白紙地図にしますか?』
階層指定地図?白紙地図?なんだそれ?
透『すいません階層指定地図と白紙地図ってなんなんですか?』
ギルドの人『階層指定地図、とはある一つの階層だけの地図です。例えば第一階層の地図が欲しければ第一階層の地図、第十階層の地図が欲しければ第十階層の地図、と言った具合です。それに対して白紙地図、とは自分だけの地図、またはまだ未踏の階層の地図を作るときに使います。また、作成方法は、地図に特殊な魔法がかけられているため自分が歩いたところが勝手にマッピングされます。また、どちらの地図も自分の位置が地図上に記されます。』
へーかなり便利な機能だね。使えるね、この地図。こんな便利なモノ買う一択だね。
透『教えてくれてありがとうございます。では、第二階層の階層指定地図を買わせてもらいます。』
ギルドの人『はい、では500エンカお願いします。』
ふう今までの貯金をもってきといて正解だった。ギリギリ510エンカあった。
透『わかりました』
ギルドの人『ありがとうございました〜』
おお!すごいなホントに第二階層の全部が載っている。へぇこの第二階層の入り口の真反対にボス部屋があるのか。まあ、まだまだボスと戦うつもりはないけどね。とりあえずこれ以上迷う必要はなさそうだな。良し、準備はできたし、混沌の核第二階層に行こう。
そうして俺は第二階層にきた。今回の目的はあくまでも階層の踏破を目的としているわけではなく。レベルアップのために必要なスキル獲得または、そのままレベルアップすることが目的である。なので地図を買った主な目的は、階層内で迷うことがないようにするためである。マジで、次迷ったら洒落にならない。今度こそ本当に死ぬだろう。そうして俺は、森を進んでいき、ツノシシがいそうな場所に向かっている。そして、グルルルという鳴き声が森に響き、戦闘という名の実験が始まる。
まず、ツノシシの角を的確に狙い、そこに剣を当ててツノシシを弾き返す。という作戦でいく。そして俺は、
透『ウオオオ!』
と叫びながら、ツノシシの角に剣をしっかりと当てた。結果は、グルゥ!というツノシシの叫び声とともに、俺が吹っ飛ばされた。幸い剣は折れていない。それどころか傷一つないのでまだまだ戦闘できる。改めてこのシルバーメタルソードはすごい。第一階層階層主戦では、ほぼ攻撃力や、防御力、耐久力が関係ない戦いになってしまったからその能力が発揮されなかったが、とてもすごい、いい剣だ。俺が頑張って手に入れただけはある。そんなことを考えていた時ツノシシは次の攻撃体制に入っていた。実はさっきのは弾けたらいいな、くらいの感じだったので、全然焦っていなかったのである。今俺には《コネクトスラッシュ》がある、このスキルは実質2連続攻撃スキルであり、一撃目より、二撃目の方が威力が上がるという能力を持っている。つまり先程、角に当てたのは一撃目、つまりもう一度弾けば二撃目となり、先程よりも威力が上がるのである。つまり、この二撃目こそが本命である。よし、ツノシシが突進してきた。そして俺はさっきと同じようにツノシシの角に剣を当てる。すると、今度は弾き返すことに成功した。まあ、一撃目の時点でそこそこ互角くらいの感触だったから、なんとなく予想はできていたんだけどね。そして弾き返したツノシシに対し《刺突》を2回ほどして倒した。
結果
《コネクトスラッシュ》の二撃目なら、ツノシシの突進を弾き返せる。
その後も俺は、この方法を使用し、ツノシシを倒していくのであった。
彼岸星華side
異世界に突然連れてこられた私、彼岸星華は、ギルドに向かうことにした。
とにかくステータス?とやらを測ってもらわないといけないようだわ。とりあえずギルドの店員さん?みたいな人に聞いてみよう。そうして私は、
星華『すいませんステータス?を測ってもらっていいですか?』
ギルドの人カヤ『わかりました、こちらにきてください』
そうして私はギルドのそこそこ奥の方に連れて行かれた。
そして、とある部屋にカヤさんは入っていって、
カヤ『それではステータスを測りますね。能力鑑定』
そうカヤさんが言うと、カヤさんの手が発光して、
カヤ『少し待っていてください』
その後カヤさんは、少し席を外して、ある程度経った後、
カヤ『どうぞ』
と言って紙を渡してくれた。そこには
彼岸 星華
ステータス
レベル1
レベル上昇条件
HP90
MP120
STR15
DEF50
AGI40
???0
武器スキルなし
能力上昇スキルなし
常時発動スキルなし
魔法《魔水球作成》(10mp)
《魔法物質発射》(1mp)
EX《???》
《魔水球作成》(10mp)
mpを消費して宙に浮く水の球を生成する。
《魔法物質発射》
魔法によって作成したものを発射します。
EX《???》
EXスキル、現時点では、必要レベル、必要mpが要求値に達していないため、スキル名も何もかも不明である。
おお、ずいぶんと魔法に特化したステータスになってるのね。にしてもSTRが15ってあまりに低すぎないかな、まあ、ある程度予想はできていたんだけどね。これで確信したわ、私が使う武器は………
カヤ『EX?嘘だろ?初めからEXスキルなんて!?そんなバカな?いやでもこれは、まだ解放しきれていないとはいえ凄すぎる。』
なんてことを言っている。
ここから分かることは、EXスキルは、かなりレアなスキルなのだろう。うーん、もしそれを周囲にばらされて、噂されたらやだな。人と話すのも、注目を浴びるのも嫌だし、それにもし、努力をしていてもそういうEXスキルを手に入れられない人からも反感をくらいそうだし、ここは、
星華『すいませんEXスキルのことは、秘密でよろしいでしょうか。』
カヤ『何故ですか?』
星華『他の冒険者からの目が怖いからです』
カヤ『そうですか、いえ、そうですね確かにEXスキルは、レアで他の非EXスキル所持者からの反感がすごいですからね。わかりました、ではこのことは秘密にしておきます。』
ふう、話のわかる人でよかった。
とにかく私は、魔法使いになる。
だから私が使う武器は、
スタッフ
だ。