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ショートストーリー とんだクリスマス

作者: 夢前孝行

村瀬さんのおうちではおばあさんが朝毎日仏壇に向かって

『南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏』

とお経を上げているそうです。

もちろん仏壇にロウソクをともし、

拝んでいるわけですが、

最近三歳になる孫が横に座り、

同じように南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と拝み始めたのです。



おばあさんはそんな孫を見て、

一日だけの気まぐれと思っていたのですが、

来る日も来る日もおばあちゃんの横に座ってお経を唱え始めたのです。

果ては線香を立てロウソクに火をともしてお経を唱えなければ、

気が済まなくなってきたみたいでした。



おばあちゃんはこの男の孫をいたくかわいがり、

こんなに信心深い子なら、

きっと将来幸せな生活を送るだろうと、

確信のようなものを持っていました。



そして、その年の十二月二十四日、クリスマスがやってきたのです。

十日ほど前からツリーも飾り、用意万端整っていました。

テーブルの中央に大きなケーキが並べられました。

お父さん、お母さん、おばあちゃん、

そして孫がテーブルに着き、

お父さんがケーキのロウソクに火を点けたのです。

すると、何を思ったのか孫が火のついたロウソクに向かって、

「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」

 お経を唱え始めたのです。

 家族は唖然としました。

開いた口がふさがらなかったのです。

そして、

その後大爆笑に包まれたのでした。

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