あとがき
本読みクラブを、最後まで読んでいただきありがとうございます。至らない部分がたくさんあったかと思いますが、いま、このあとがきを読んで頂けていることは、この上もない喜びです。このあとがきには、ネタバレが含まれます。この小説をこれから読もうと考えられている方は、この先は、読まないでください。
あとがきを書こうと思ったのは、この話に補完しなければない内容があるからです。
「後から注釈が必要な小説を書くな!」
とお叱りを受けそうです。私の未熟な技術のせいであります。
本読みクラブを書く切っ掛けは、最終話に出てくる末っ子のレントの出来事が原因でした。嫁さんから、レントが友達にお金を渡していると先生に問われたと相談を受けました。その日の晩、レントは川に落っこちて帰ってきたので、一緒にお風呂に入りました。お金を扱う上での注意事項を、僕の体験を通してお風呂の中で話をしました。
本読みクラブのお話は、半分は僕の体験で、半分は創作です。お姉さんの胸の事件のこと、お姉さんの部屋に呼ばれて本をもらったことは本当の話です。(この時の本は、怪奇四十面相でしたけれども)
また、本読みクラブを結成して、プレゼントの為のお金の運用が破綻していく様は、僕の体験です。当時の本読みクラブのメンバーは、実はもっと多くて、クラスの一大勢力になっていました。それだけに、問題が発覚した後の僕の立場は、非常に厳しいものになりました。猿山のボスが座を追われるように、大変厳しい混乱の日々を、小学校の卒業まで過ごしました。
そうした、僕の体験を小説にしてみようと思い立った僕は、後付けで、ミステリー風の味付けを試みました。一章は、ミステリーのテンプレのように話を作りました。二章は、ミステリーの本人が告白するように話を作りました。問題は、それ以降です。
三章は、子供たちの推理が間違ったまま、そのことが原因で問題が大きくなってしまうことを意識しましたが、真相の発覚をあえて伏せました。種明かしとしては、教頭先生と本荘先生が出来ているという設定なのです。しかし、少年探偵団の子供たちが、その真相にたどり着くことは、僕が必要とする目的ではなかった。少年の目のまま、大人の世界には介入せず、闇に葬り去ろうとしました。しかし、謎の解明がなされないことは、読んでいてフラストレーションが溜まります。書き直すことも考えましたが、あとがきとして、補完させていただきました。
四章は、一章と同じテーマ「いじめ」を題材としています。ミステリーらしさはありません。無理やり、こじつけるとすれば、生きていく上での困難にどう立ち向かったらよいのか?という、哲学的な命題になるかもしれませんが、一番、書くのが難しかったです。それまで、毎日のように書き続けていたのに、途端に筆が進まなくなりました。なぜなら、内容が重くて面白くないからです。書く必要があるのか、悩みました。一番描きたい内容だったはずなのに、書くたびにPVが減っていくのを感じました。面白いとはどういうことなのか、参考になる本を一冊読みました。二年のブランクがあったのですが、また、ランニングをはじめました。藻掻いて藻掻いて書きました。長く長く書き連ねようと思っていたのですが、重い話を引き延ばすことに意味を感じることが出来ず。最後は、あっさりと書いてしまいました。
それが良かったのか悪かったのか、書き手の僕はまだ判断が付きません。ただ、言い訳のように、あとがきを書くことで、駄文に補完作業を行いました。重ね重ね、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




