7弾目 すごい!カグナの新能力。
遅れて申し訳ないです。
気をつけていきたいと思います。
がんばります。
出てきたのはなんと……可愛すぎる程の狐の獣人だった。
一流モフリストの俺から見てもあれはもふり甲斐がありそうな毛艶がある。
しかしながら姿はロリ!
ちょっと攻略外でがっかり。
「おーい。アドちゃんしっかりしろー!全くっ、今からワイとアドちゃんの青春ラブストーリーが始まろうとしている所やのに、アドちゃんしっかりせんかい!」
「おいおい。いつの間に青春ラブストーリーが始まろうとしているんだ!まぁ、いいか。けど、お前刀だったはずだが?」
「あぁ、それね。普通に実体化しただけやて。解析者の一覧になんかよくわからん厨二病みたいなスキルの名前があるとこにあるんよ。名前は確か……「神滅之呪縛」ってやつ。あれは神を倒すために刀の本体を呪縛して、体を実体化するもんなんよ。あぁ、ワイは一応、神なんやで!どうだ!可愛いだろ!」
「そうだよ(諦め)。けど、なんで解析者で解析したのがわかった!」
「そりゃ、心を読んだからや!そんなん造作もないわ!でっ!契約(青春ラブストーリー)はどうするっ?」
「勝手に心をよんだのか?くそっ!でも、どうするっ!て言われてもわかんね~よ、んなもん。」
「ん~。じゃ、簡単に説明すると。まず、ワイと契約してくれたら、私を使えて、モフモフできて、後一応「ご主人様」って呼ぶでー!どうや!お年頃の男子が、美少女に「ご主人様」って呼ばれてサワサワ、モフモフできるんやで~。どうや。契約する気になった?」
「イヤイヤ。契約ってことは俺もなんかしないといかんだろ!それいってくれないとわからないぞ!」
「全く!これだから鋭いガキは嫌いなんだよ。ってことは無いけども。まぁ、せやな。ワイはこれでも下手すりゃ町なんて簡単に壊せるからな。まぁ、普通に考えたらそうか……じゃあ、契約なんてやめやめ。契約というか、仲間にしてくれや!だって、仲間になったら絶対心強いもん。」
「で、おれは持っていくだけで、お前の力とモフモフとモフモフ……失敬。「ご主人様」と呼ばれる権利が与えられると。なかなかいい話だな。」
「でしょでしょ!じゃ、つれてって!よろしく!」
えっ、ちょっと待って!と言いたかったが、カグナは武器へと戻った。
まぁ、いいか。
で、この刀、結界が張られてあって取れない。
でも、解析者に解析してもらっている。
現在の解析度合いは70%ぐらいか?
よし。100%解析完了!
解析が完了して破壊できる様にした。
よしこれでも食らいやがれ。
「肉体強化」で一気に強くなった体で渾身の一撃を繰り出す。
「食らえ!リミッター解除っ!最高水準の右ストレートに「血斬剣」を持って!破壊しろ、「バーストリミッター血糊落とし斬り」!」
そうだ。
このときは、血糊落としの条件に当てはまった。
恐れて等いない。
だって、結界が相手だもん。
ズバァァン!
凄い音がした。
世界が震えたかと思えるほどには。
そして、その瞬間、悪い寒気がした。
世界が、宇宙が、全種族が、地面、光、森、水が、全てが恐怖するほどの……
特大の危険音がする。
俺の心が、魂が、精神が、体が、怯えている。
何に?
たった一つの、、、世界を燃やす程の雷鳴をおこし、たった3日で人間の大陸全部を破壊した、初代魔王の持っていた刀に。
「やぁやぁ、アドちゃん。連れてってな。」
「っ!お前!俺がどんだけ笑いを我慢してシリアスな雰囲気を醸し出していたと言うのに。空気読めよ!」
「アハハハハ。ごめんご。空気読めないのが持ち味なんでな!それはそれはすまんかったわ!ww」
「くそ!でも、なんで結界なんて張ってあったの?」
「まぁ、それは、ワイの強さがとてつもないから、神が封印してきたんやで!しかも40000匹も!憎たらしいことありゃしないわ!」
「はぁ。まぁ、つれていってやるよ!」
「わぁ。ありがとな、ご主人様!」
うわっ、まじでご主人様って言ってきやがった。
まぁ、いいや。
もう、どうにでもなーれ♡
ふぅ、今日半日も使い果たしてしまった!
でも、いいや。
なんかしゃべる狐獣人の刀が手に入ったんだし。
よし、すぐにでもユノの所に行ってやる!
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「よしよし。これで、魔王はアドーラ・スタトン。君に決定やな!」
「魔王の力になって、あの忌々しき神々を滅ぼしてくれるわ!」
「ふぅ、よし。頑張っていこか!」
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よし。
やっとこさユノの所に戻れた!
ユノは俺が帰ってくるのを待ってくれてたみたいだ。
まぁ、今回は何事もなく無事にしかもめっちゃ性能の高い武器が手に入ったんだしな!
でも、カグナの解析結果に良くわからん単語があったから、後で調べてみるか。
「大丈夫だった!?っ!」
「うん?どうした、ユノ?」
「その剣。どこで見つけてきたの?」
カグナを指差しながらユノが言う。
「あぁ、これか。これはエネルギー源にいってみたらあった。刀って種類の剣だ。片刃だから、峰打ちと呼ばれる不殺の攻撃もできるよ。うーん。後は、玉鋼って呼ばれる材料を使うことが多いってことぐらい?」
「そんなことはどうでもいいの。その剣って、魔王剣だよね。正直にこたえて!それは魔王剣なのか、ね?」
え?なにそれ聞いたことない!
そんな初めての単語に戸惑っていたら、頭に直接響いてくるように声がきこえてくる。
「すまへんなぁ、ワイ、実は魔王剣なんですわ。けどな、目的は別にあるんよ。神々を殺戮するための神殺戮用神剣として作られたんやで。前に封印しに来た40000神も、38000神は討伐したんやけど、残りの2000神の中に強いのがいて、それにやられたんやけどな。というより、そんなことに気がついたこの嬢ちゃんはまさか!勇者?やな。次期魔王様?今から勇者倒しますか?今なら簡単にやれますよ。けど、一人消したぐらいで、なんも変わらんと思うさかい。あんま意味はないんとちゃいますがね。」
あぁ、そうか。魔王剣って次期魔王の元に現れる伝説級の武器じゃなのか。
えっ、まじか。
俺って魔王遺伝子があるらしいって、知ってたけど。
知ってたけども!
まさかの次期魔王になっちゃうとは……
うーん。ユノへの返答は……yesでいいか。
隠してもいつかバレるだろう。
「そうだよ。隠すつもりはない。俺は、次期魔王だ。勇者のユノとは対になる者だ。でも、次期魔王っていっても、さっきなったばっかりだし。何すればいいかも知らない。だから、ユノとは殺しあいをしたくないと思うんだけど。」
「いや、それは構わないの。でも、何なのよそれ。魔力回路でできてるじゃない。そんな技術って凄すぎる。感嘆の一言だわ。」
「あっ、ありがとう。けど、いいのか?魔王と仲良くする勇者って、大丈夫なの?」
「いいのいいの。倒さなくても害は無いし。それに、アドーラは友達であって敵じゃないでしょ。アドーラを傷つけるようなのには、制裁を加える。」
最後の言葉がやけにキツかった。
まぁ、それぐらい懐いてくれてるって言うのは嬉しい限りなんだけど。
「じゃ、帰省を続けようか。」
ユノと手を繋いでスキップしながら大西山王国に向かって行く。
これからも旅は続く。
最後までお読み頂きありがとうございます!