第2章 〜欲望と未来のインターセクト〜 ➖探索編2➖ ⑭
《山村彩里が岩下花,山本結衣,深沢海,ミソナ・エレガントを招待しました{14:07}》
よくわからないけど、彩里ちゃんの作ったグループに招待された。名前は【一緒にお風呂に入ろうの会】?
メンバーを見る限り、女子全員みたいだけど――
《深沢海が退会しました{14:07}》
って、早速海ちゃん退会してるし……でも、このグループはなんだろう?とりあえず、グループを作った彩里ちゃんに聞いてみるか。
《彩里ちゃん、このグループは?{14:08}》
《彩里と花で女子のみんなでお風呂に入ろうって決めたの!前の女子会もできなかったし{14:08}》
《そうだよー!{14:08}》
もしかして、彩里ちゃんと花ちゃんはさっきの動機のことでみんなが悩んでいることを気にして……
《私ハイイデスヨ!{14:09}》
《私も行くよ{14:09}》
私とミソナさんは了承をし、行くことにした。
別に断る理由もないし、あんまり考えたくないけど、お風呂なら警戒する必要もない。
それに、みんなとの仲を深められるチャンスだし!
《わかった!じゃあ、今から4階大浴場前に集合ね!{14:11}》
え!?今!?お風呂に入るっていうからつい夜かと……
まあいいか。することもないし、このまま部屋にいてもダメになりそう。
私は軽く身支度を整え、4階の大浴場前に向かった。
私が大浴場前に着くと、すでに花ちゃん、彩里ちゃん、ミソナさんの3人が揃っていた。だけど、3人はそれより先には進まなかった。
ある貼り紙のせいで。
【大浴場はただいま清掃中です♡またのお越しをお待ちしております♡】
「なにこれ?」
黄色い看板に貼られた白い紙。そこには清掃中と書かれていた。
「文面的ニ殺戮チャンデショウカ?」
「どうせそうだよ!ハートついてるし!」
「むきゃー!せっかく、みんなでお風呂に入ろうと思ってたのに!」
みんなも肩を落としていた。ただでさえ、動機のことで頭いっぱいなのに、リフレッシュくらいさせてほしいものだ。残念だけど、ここは諦めるしかないみたい。
「じゃあさ、花ちゃん、彩里ちゃん。この看板が外された時にまた誘ってよ」
今はこれが妥当だろう。みんなとも入りたいのは私も変わらないし。
「仕方ない。そうするかー」
私たちは部屋に戻った。
でも、なんで急に清掃なんか……
清掃中なら殺戮ちゃんも教えてくれればいいのに。教えられないやましいことでもあるのだろうか?
夕食を食堂で食べ、部屋に戻った。
みんな、無言で食べてたけどやっぱり動機のことが気になってる感じかな。
恐怖と隣り合わせの毎日。本当にいつ終わるのだろうか。この殺し合いは――
ピロンッ
そんなことを考えていると、ケータイの着信音が鳴る。
ケータイを手に取り、内容を確認する。
《図書室に来て{20:31}》
それは海ちゃんからだった。個人チャットで来ている。こんな時間に図書室に呼び出しだなんてなんのようだろう。
それに、海ちゃんから。なぜか少し、警戒する気持ちが生まれた。あれだけ話してくれなかった海ちゃんからの呼び出し。
でもこれは、海ちゃんとよりを戻せるチャンスかもしれない。
しっかりと話をつけてこよう。
気がつくと私は図書室の前に来ていた。ノックをするが、返事はない。
恐る恐る図書室の扉を開けた。
中は暗く、電気一つ付いていない。
少ししか来たことがなく、電気の位置もわからない。ゆっくりと中を歩くが、海ちゃんの姿はなかった。
「海ちゃ〜ん。どこ〜?」
小さな声で言うが、海ちゃんの返事はなかった。
もしかしたら、海ちゃんが危険な目に!
考えたくはない……落ち着くんだ……いや、待って……一人でこの先を進むのは危ない……みんなを呼びに――
――そう思い、後ろを振り返った瞬間だった。
バチバチバチバチバチッ
「死ね!!結衣!!」
スタンガンのような音が聞こえ、光るものが私に触れようとしていた。
まずい……!!殺される……!!
――その声は海ちゃんだった。




