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第2章 〜欲望と未来のインターセクト〜 ➖探索編2➖ ⑬

 全員が銅像の前に集まる。今度はちゃんと9人いる。

 だが、肝心の殺戮ちゃんがいなかった。


「呼び出しておいて自分は遅刻ですね〜」


「ホント、ナンナンデスカ!」


 全員が集まり、しばらく経つ。その時だった。海の方の動きが少し変わったかのように思えた。


「あれは……」


 ブクブクと泡が立ち、こちらに向かってくる。

 そして、海の中から人型の何かが現れた。


「ウニたくさんゲットなりーーー!♡」


 殺戮ちゃんはウニをカゴの中にたくさん詰め、海の中から出てきた。

 どうでもいいけど、海の中に生物もいるのか。


「でもやっぱり、生命を滅するのはあまり好きじゃないから逃すことにする♡」


「え!?なにがしたいの!?」


 殺戮ちゃんはカゴごとウニを海に放り捨てた。散々人の命を(もてあそ)んでいたくせになにを言うか。

 何事もなかったかのように殺戮ちゃんはこちらに向かってくる。


「ごめんごめん♡海が私を呼んでたからついあまさんごっこしてしまったよ♡」


「何のようだ?」


 足を止め、私たちの方を向き始めた。


「君たちが第2の動機を配ってもちっとも殺戮を行わないから、もう一つ()()を提示ことにしたよ♡」


 第2の動機というのは、前回の惨たらしい写真のことだ。あれを私たちに見せ、外の世界を知るために渡された動機。

 幸い、それが理由で殺しをする人は出なかった。

 なのに、またなにかするっていうの?


「ふざけやがって……!!」


 殺戮ちゃんは胸の谷間に手を入れ、紙のようなものを取り出した。


「今回の動機はこちら♡()()()()()()()()


挿絵(By みてみん)


 長方形の金の入った薄い紙。大きさは殺戮ちゃんの手ほどの大きさ。あれが今回の動機?


「それが何だっていうんだ?ただの紙だろ」


「なんとこのフリーチケット、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()1()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「なん……でも……!?」


 殺戮ちゃんの言葉に真っ先に反応したのは海ちゃんだった。

 海ちゃんの目は血走っているように見え、殺戮ちゃんの持つフリーチケットを一点に見つめていた。

 どうしちゃったの……海ちゃん……


「大金持ちになるのもよし♡莫大な権力を持つのもよし♡世界を動かすのもよしの一品となっております♡」


「それで、それはどうやったら手に入るんだ?」


 橋田さんの一言に、殺戮ちゃんは答えた。 


「次のデス会で殺戮者が無事、地球に帰れた時に殺戮者の手に渡ります♡先着1枚♡早い者勝ちだよ♡」


 殺戮ちゃんはフリーチケットをゆらゆらと揺らしながら私たちを不気味な笑みで見つめていた。

 大金持ちになれる……?莫大な権力を持つ……?もっと言えば、あれ一つで世界が変わる……?

 そんなものがもし、この中の誰かに渡ったら……


「アノ、ナンデ時ヲ操ルコトト死者ヲ生キ返ラセルコト以外ナンデスカ?」


「もし時を戻したりしたらこのデスゲームが始まる前に戻ってデスゲームを防ごうとする(やから)が出るかもしれないし、死者を生き返らせることが可能なら、ここを出た後にデスゲームで死んだ人を生き返らせることができるからね♡」


「クソ!どこまで卑劣なんだ!」


 私たちは敵を甘くみていたのかもしれない。建てられた計画、計算されつくされた動機。こんなもの、理不尽そのものだ。


「まあ、じっくり考えるといいよ♡ばいば〜い♡」


 殺戮ちゃんの周りに竜巻が現れ、それに包まれるかのように姿を消した。

 私たちはただ、立ち尽くすことしかできなかった。


「けっ」


 だけどただ一人、橋田さんはロケットの方へ向かって歩き出していた。



『みんな、ここにいても仕方がない。一旦、部屋に戻ろう』元山さんの一言を最後に、気がつくと私は部屋にいた。

 これからどうなってしまうのだろうか。また、殺し合いが始まってしまうのだろうか。

 ダメだダメだ!こんなことを考えるなんて、私らしくない!とにかく今は考えないように――



 ピロンッ



 そう考えていた直後、ケータイから着信音が聞こえた。

 ケータイを手に取り、画面を開いた。

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