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第2章 〜欲望と未来のインターセクト〜 ➖探索編2➖ ⑧

「集まったのはこれだけか……」


 食堂に行くと、すでに何人かが集まっていたが、数名いなかった。元山さん、ミソナさん、海ちゃん、そして、橋田さんだ。

 橋田さんはまだしも、他の人たちまで休むなんて……


「今回は結衣さんも探索に参加したので、ささっとどんな感じだったかを言うことにしますかね〜」


「そうだな」


 元山さんの代わりに仕切る畑山さん。リーダーの元山さんがいないのは心細いけど、今は畑山さんに任せることにしよう。


「じゃあ、僕からいきますね〜」


 ゆっくりと手を挙げたのは、大黒さんだった。みんなの視線が大黒さんに向かう。


「僕はガソリンスタンドを見にいきましたね〜。ガソリンの香りがいい香りでしたね〜」


「うわあ……大黒先生、気持ち悪っ!!」


「彩里、ドン引きです!」


 案の定、花ちゃんたちも引いているようだ。私ですら引いたのだから当然だろう。

 大黒さんは、(うつむ)いてしまった。

 まあ、いつものことだ。そっとしておいてあげよう。


「花と彩里はビーチに行ってきたよ〜!」


「はい!海も冷たくて気持ちが良かったです!」


「あっちの海は冷たいうえに、気持ちが悪いよね〜!」


 花ちゃんは呆れた表情で言った。あっちの海というのは、海ちゃんのことだろう。

 花ちゃんと海ちゃんって、本当に仲がいいんだよね……


「おい、花!お前はどうしてそうなことばかり言うんだ!そんなんじゃいつまで経ってもバカタレのままだぞ!」


 畑山さんが怒鳴りつけた。


「はーい!花、気を付けまーす!」


 だけど、いつも通り花ちゃんはヘラヘラしていた。反省してるのかしてないのか……


 それはともかく、わたしもそろそろ言った方がいいな。


「私は基本、全部を見回りましたが、まだ出ていないところでいえば、マートとかでしょうか」


「え?ここにもマートがあるの?」


 確かマートは前の惑星にもあって、品揃えもぱっと見前と全く同じだった。特に深い意味はないだろうけど……


「うん。それと、橋田さんにも会いました」


「橋田さんだと!?どこにいるかと思えば……!」


 畑山さんは目を丸くして言った。みんなも驚いている。ということは、橋田さんに会ったのは私だけ……?


「彼のことはほっとくですね〜」


 冷静な大黒さんは顔を上げ、一言そう言った。たしかに、橋田さんのことばかり気にしていても仕方がないか。


「それと、ロケット内の図書室にも行きました。本がたくさん合って全部読むにも読みきれない量でしたね」


「え!?本があるの!?彩里、本大好きだから暇つぶし用アイテムができてよかった〜!!」


 彩里ちゃんは嬉しそうに喜んだ後に、ほっと一息ついた。


「それと、図書室に海ちゃんがいました」


「いたなら花たちに報告してよ!」


 なぜか私、怒られたんだが……そういえば、見つけたら教える約束をしていたな。


「言おうにも言いづらかったし、海ちゃんと話してる最中に畑山さんから連絡があったからそんな暇もなかったんだ。ごめんね」


「そうだったんだ。なら仕方ないね」


「海……」


 花ちゃんは分かってくれたようだ。でも、私も海ちゃんのことが心配だな。いつか、和解できたらいいな。


「畑山さんはどこか調べたんですか?」


「……」


 畑山さんはなぜか沈黙を続ける。何か隠している?いや、違う。


「もしかして畑山先生、何にも調べてないとかー!?きゃはっ!うけるー!」


「俺が調べないわけないだろう。俺はロケット4階を調べたぞ。そうだな、医務室と大浴場があったな」


 畑山さんはちゃんと調べていた。だけど、どうしてさっきためらったのだろうか。もしかして、さっきの写真が原因?


「大浴場なんてあるんですか〜!?どんな感じでしたか〜?」


「いや、みんなに報告した後に入ろうかと思ってまだ調べてないんだ。だから――」


「はいはーい♡呼んだ?♡」


 食堂の扉から甲高い声が聞こえる。殺戮ちゃんだ。

 また、何かしようっていうの?


「呼んだでしょ?♡いや、絶対呼んだって♡やーん♡もー、照れちゃって〜かーわいい♡」


 一人でぶつぶつ言っている。みんなは真顔を貫いている。いや、笑うところではないのはわかってるけど……


「呼んでないんで帰ってくださいね〜」


「おらおら!!かてえこと言ってんじゃねえよ!話してえことがある……今からみんなで大浴場行くぞゴラッ!!」


 急に野太い声で手招きし始めて、ツインテールを大きく揺らす。

 話したいことってなんだ?

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