第2章 〜欲望と未来のインターセクト〜 ➖探索編2➖ ⑦
ロケットの外はこれ以上探索するところがないと思い、ロケットの中へ戻ることにした。マップを見たところ、新しく4階が行けるようになっていた。4階に着くまでにいろんなことを考えてしまう。ここからいつでられるのだろうか。裏切り者は誰なのだろうか。また誰かが死んでしまうのではないのか。
ダメだダメだ!今はここから出るために探索に集中しよう!
大きな扉の前に私はいた。両手で勢いよく開く。
――そこで目にしたのは、大量に積まれた本だった。
数え切れないほどの本や本棚。まるで、世界の全てが記録されているような場所だった。ふと、机を見ると、積まれた本を前に座っていたのは海ちゃんだった。静かに本を読んでいる。
私はそっと近づき、声をかけた。
「ここ、図書室みたいだけど、かなり大きいね」
「……」
無反応。そりゃそうだ。さっき、海ちゃんとあんなことがあったのだから。
「海ちゃんって本が好きなんだね……」
「……」
それでも、諦めずに声をかける。だけど、海ちゃんは視線一つ変えず、本を見つめる。
よーし、反応するまで諦めないぞ!
「海ちゃんってやっぱり、推理小説が好きなんだね!」
海ちゃんの視線は私の方に向き、口を開いた。
「何?ていうか、話しかけないで」
その言葉に少しショックを受けてしまった。
わかっていた。わかっていたけど……だけど、めげないぞ!
「なんていうかー、そのー、仲良くなりたいなあーって……」
「話しかけないでって言ってるでしょ!この裏切り者!!」
聞く耳を持たない。どうしたら聞いてくれるのだろうか。
「何度も言うけど、私は裏切り者じゃないよ」
「ものはいいよう。朝見を殺したくせに……」
ダメだ。話にならない。
ごめん。花ちゃん、彩里ちゃん。海ちゃんのことはどうしようもならないみたいだ。
沈黙が続いている中、ポケットから音がした。私と海ちゃんは携帯を取り出し、中を確認する。
『一旦、みんな食堂に集まってくれ。情報交換がしたい」
畑山さんがグループチャットにメッセッジを送っていた。『わかりました』と送信をし、海ちゃんの方を振り向く。
「海ちゃんはどうする?」
「私はいい。あんたと同じ空気を吸いたくない」
「そ、そう……」
だいぶ私のメンタルもやられてきたな。こんな調子じゃ、海ちゃんを連れ出すことも無理そうだし、食堂に行くか。




