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第2章 〜欲望と未来のインターセクト〜 ➖探索編2➖ ④

「さて、俺は探索に行く。こんな気持ち悪い写真はてめえらにくれてやるよ。あばよ」


 橋田さんは持っていた写真を全て床に散らかし、ミーティングルームを出ていった。


「ここを出なきゃ…」


 海ちゃんは一人(うつむ)いていた。

 殺戮ちゃんの目的は、みんなの関係者の死体を見せて、真実かどうかを確かめるために外へ出て確認しろということだろう。


「海ちゃん、大丈夫?」


 私は海ちゃんに優しく声をかける。

 だけど、海ちゃんは顔を上げ、こちらを(にら)みつけた。


「喋りかけないで!あんたが裏切り者なんでしょ!朝見のこと、知ってることを全部話せ!」


「海ちゃん…」


「海!それは違うぞ!」


 その時、畑山さんが否定してくれた。

 私を助けてくれたのだろうか。


「結衣が裏切り者だったら川山先生の死に対して、あんなにも真剣に向き合わないだろう。それとも、お前は友達を簡単に疑うような人間になっちまったのか?」


「うちは…!!」


 海ちゃんは何かを言いかけた後、写真を持ってミーティングルームを出ていった。


「海待ってー!」


「花たちを置いてくなー!」


 彩里ちゃんたちは写真を机の上に置いて出ていった。


 このままだと何かが崩れてしまう。

 これじゃあダメだ。

 私が海ちゃんの誤解を解かないと。


「情けねえぞ…畑山義昭…」


 畑山さんは自分に何かを言い聞かせていた。


「あの、大丈夫ですか?」


「こんな写真なんかでびびっちまってる自分がいる。それに、あんな偉そうなことを言っておきながら、結衣を少し疑ってる自分もいる。それが、情けねえんだ…」


 畑山さんも私を疑っている。

 でも、それは仕方のないことだ。


「いえ、さっき畑山さんは私を助けてくれたじゃないですか。それだけでも嬉しかったですよ。だから、顔を上げてください」


 私は畑山さんの手を取り、励ました。

 これで裏切り者じゃないって証明はできない。

 けど、私にできることは最大限したかった。


「すまねえな」


 畑山さんは一言言うと、彩里ちゃんたちが置いた写真や、橋田さんの捨てた写真を拾い始めた。


「何してるんですか?」


「これが俺が今できる最大限の償いだ。この写真は俺が全て預かる。この人たちの思いを無駄にしないためにもだ」


 私と大黒さんも手伝おうとしたが、畑山さんは首を振った。


「結衣、大黒先生。2人は探索してきてくれ。海やミソナさんたちも心配だが、2人には他の奴らがついてる。だから、あとは頼んだぞ」


「結衣さん、ここは畑山先生に任せて行きましょうかね〜」


「はい」


 私は軽く(うなず)き、ミーティングルームを出た。


 私の写真がなかったことはわからないけど、今は探索することだけに集中しよう。

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