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第2章 〜欲望と未来のインターセクト〜 ➖探索編2➖ ②

「そ〜れ♡」


 殺戮ちゃんは胸の谷間から何十枚もの写真のようなものを取り出して、それを空高く投げ捨てた。


 その写真は机の上に散りばめられる。

 私たちは机の近くに行き、写真を覗き込んだ。


 ――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「ふざけるなよ…なんだよ…これ…」


 畑山さんは、5枚ほどの写真を一気に自分のもとに集めていた。

 その手は震えていた。


 ――写真のどれもが死体だったから。


「おい…!なんで俺と同じ七岡中の体育教師が2人も死んでるんだよ…!それに、カウンセラーも…!どうして、校長先生まで…!」


 畑山さんの持っている写真をこっそり覗き込む。

 そこには、足がない死体や、腕のない死体ばかり並んでいた。

 見るだけで吐き気が止まらない。


 吐いちゃダメだ…


 吐いちゃ…


「ひぃ〜〜〜!!こっちは教育委員会の人たちですね〜!」


 大黒さんの持つ写真には、どこかの施設だろうか。

 10人ほどの人間から体から大量の血が流れ出て、壁が一面真っ赤に染め上がっていた。


 どうしよう…


 こういう時は花ちゃんたちに――


「みんな、大変!畑山さんと大黒さんが――」


 だけど、3人の顔は青ざめていた。

 明日世界が終わるような顔。

 そんな顔をしていた。


朝見(あさみ)!!朝見!!」


 最初に叫んだのは意外なことに、海ちゃんだった。


京子(きょうこ)ちゃんまで!!酷いよ…!!あんまりだよ…!!」


「オロロロロ…」


 彩里ちゃんと花ちゃんも動揺していた。

 彩里ちゃんは涙が止まらず、花ちゃんは吐いていた。


「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」


 けど、やはり一番動揺していたのは海ちゃんだった。

 ずっと過呼吸をしている。

 私はみんなが心配だ。

 だけど、真っ先に駆け寄ったのは海ちゃんの元だった。


「海ちゃん!大丈夫?」


 優しく声をかける。

 海ちゃんの持っている写真に自然と目がいった。

 私と同じくらいだろうか。

 そこには、首がない少女が倒れていた。

 だけど、海ちゃんが最初に話しかけたのは私ではなく、殺戮ちゃんだった。


「なんなのこれ…!!朝見はあんたが殺したの…!?」


 海ちゃんは今までに見たことがないほどに同様していた。

 目を見ると、血走っているのがわかるぐらいに。

 だが、それを馬鹿にするかのように、殺戮ちゃんは顔を伏せ、歯を見せた。


「ふふっ…♡ふふふふふっ…♡いいわ…♡その顔、本当にたまらないわね…♡」


 何がおかしいのか。


 人が死んでいる写真を見せて、こんなにも笑うなんで…


 私は一瞬だけ、この子に殺意を抱いてしまった。


「答えろ!!」


 海ちゃんの一言で、殺戮ちゃんはようやく顔を上げた。

 だけど、その顔は快楽に包まれたような人の顔だった。


「そうでーす♡ここに写っている写真は全員、私が殺戮しましたー♡」


 全員?

 …どうしてこんなことができるの?


「ここに写っている写真は、()()()()()()()()()()1()1()()()()()()()()()()()()この人たちは生きる価値のない()()()()()ってところかな♡だから馬鹿みたいに殺戮されたんだよ♡あぁ、あの殺す前の(おび)え方を思い出すだけで興奮しちゃうわ…♡」


 クズ予備軍。

 またこの子から聞いたことがない単語が聞こえた。

 この人たちはどれどけ苦しんで死んでいったのか。

 それを考えるだけで、体が震えてしまう。


「朝見はクズなんかじゃない!!」


 海ちゃんは泣きながら訴えかけた。

 おそらく、友達だったのだろう。

 そんな友達をクズと言われれば、怒るのも当然だ。


「海ちゃんは何も知らないんだよ♡朝見ちゃんはクズだった♡そんなことにも気づけないなんて、本当の友達じゃなかったんじゃないの♡」


「あなたに何がわかるの!?この子のなにを知ってるっていうの!?」


 何も知らないのに言わないでほしい。

 私のことではない。

 だけど、怒りが抑えきれず、殺戮ちゃんに怒鳴った。


「朝見ちゃんのこと?♡ぜーんぶ知っているわよ♡この子が過去になにをしたのか♡それは、あなたたちも同じ♡だから殺したんじゃない♡」


 全部知っている。

 写真の子の友達でもないこの子が全部知っている。


 だから殺した?

 じゃあ、この子は殺されるだけのことをしたっていうの?


 いや、殺戮ちゃんの考えに飲み込まれるな…


 これは罠だ。


「ブラボーブラボー!すげえパフォーマンスだ!」


 一人の男の声とともに、手を叩く音が聞こえた。

 いつも通り、橋田さんだ。

 だけど、橋田さんの手には何十枚もの写真を持っていた。

 持っている枚数では橋田さんが一番多い。


 なのに、どうして…?

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