第1章 〜キミヲマモリボクハシヌ〜 ➖デス会前編➖
殺戮ちゃん「おいすー、「可愛さと言ったら私だよね」でお馴染み殺戮ちゃんだよ♡とうとう始まってしまったね、デス会♡デス会は彼女らが主役だから私は今回はあまりでないかな♡しゃーない、花持たせてやるか♡ていうか、今後のデス会もこんな感じだと思う♡私のファンの方々、ごめんね♡それはそうと、デス会は前編で殺戮者が決まるわけじゃないからご了承を♡私は話し合いの大切さを伝えたい♡話し合えば答えだって変わることだってあるじゃないか♡うんうん♡もう時間だし、私はここでドロンしようとしますしょうかね♡ドロンッ♡」
殺戮ちゃん「まず最初に、デス会についての説明を改めてさせてもらいましょう♡デス会の結果は君たちの投票によって決定されます♡正しい殺戮者を指摘して正解したら、殺戮者だけが殺戮されます♡だけど、間違った人物を殺戮者として指摘した場合は、殺戮者以外の生き残りメンバーが殺戮され、みんなを欺くことに成功した殺戮者が地球へ無事帰還されます♡それと、デス会は必ず公平に行われます♡」
ヤマムラ「ねえ、本当にこの中に殺戮者がいるの?」
殺戮ちゃん「もちろんです♡」
ヤマムラ「本当に〜?殺戮ちゃんが殺したんじゃないの?」
殺戮ちゃん「ちっ、またその流れかよ♡いいからさっさと始めて♡」
ヤマモト(この中に川山先生を殺した殺戮者がいる。誰なんだ?見当がつかない)
フカザワ「うちからもいい?」
殺戮ちゃん「なによもう!♡」
フカザワ「あれってどういうつもり?」
川山さんの席には棺桶が置かれていた。
殺戮ちゃん「あー、あれ?♡あれは、元は川山ちゃんの席だったけど、空席だと寂しいでしょ?♡」
イワシタ「ほんっとこの女、悪趣味ね...」
ヤマモト(棺桶ということはあの中に川山さんが...あれだけの時間でどうやって移動させ・・・って、どうせ、魔法か...)
モトヤマ「おい、だったらあの"空席"は何だ?それも、2つも」
殺戮ちゃん「あれも気にしなくていいよ♡最大、13人収容可能ってだけ♡てか、余計な関心事が多すぎ♡物事関心を持つってことはいいことだけど、事件のことについて議論しないと時間切れにして殺戮しちゃうよ♡まあ、時間切れなんてないけどね♡」
カミムラ「それもそうよ!こんな部屋1秒でも早く出て終わらせたいわよ!」
ハタケヤマ「でも、どこから話していいか、わかんねーな」
ヤマモト『とりあえず、今回の事件の全体の流れを整理してみるのはどでしょうか?』
モトヤマ「結衣ちゃん、いいアイデアだね。そうしようか」
ミソナ「...」
ヤマムラ「みなさん、集中しましょう!彩里たちなら出来るはずです!川山先生の分まで頑張らないと!」
イワシタ「でも......事件の整理って、何をしたら...」
ヤマモト『まずは、川山さんの遺体を発見する直前の状況から話してみましょう』
ヤマモト(まだ犯人が誰かはわからないけど、みんなで考えを出し合えばきっと答えに繋がるはず)
モトヤマ「まず、朝に結衣ちゃんが川山さんを探そうって言い出したんだよね」
イワシタ「じゃあ、結衣ちゃんが殺戮者だ!殺したから、川山先生がいないことを知ってたんだ!」
ヤマムラ「あの場には、大黒先生と川山先生がいなかったけど、他のメンバー全員いたでしょ」
イワシタ「じゃあ、大黒先生が殺戮者だ!」
オオグロ「え!?僕ですか〜」
イワシタ「大黒先生は、朝に川山先生を殺してたから朝いなかったんだ!」
ヤマモト『ちょっと待って!』
イワシタ「ふぇ?」
ヤマモト『花ちゃん、"殺戮カルテ"を見た?』
イワシタ「あんなもん見るわけないじゃん」
ヤマモト『殺戮カルテには、死亡時刻は不明って書かれてあるでしょ?だから、朝殺されたとは断言できないんだよ』
イワシタ「あ、本当だ!でも、こんなん信じて言いわけ?だって、殺戮ちゃんが作ったんでしょ?」
フカザワ「今回ばかりは信じていいんじゃない?だってデス会は、公平に行われるんでしょ?」
殺戮ちゃん「その通り!!♡」
イワシタ「ふ〜ん。じゃあ、大黒先生はあの時何してたの?」
ヤマムラ「言ってたじゃん。花、聞いてなかったの?」
イワシタ「聞いてなかったー」
ヤマムラ「大黒先生は・・・」
オオグロ「あぁーーー!!言わないでくださいね〜!恥ずかしいですね〜!」
ヤマムラ「大黒先生は・・・」
オオグロ「うぁーーー!!言わないでくださいって言ってるですね〜!」
イワシタ「大黒先生、うるさい!急に、奇声あげないでよ!!」
ヤマモト(大黒さんには申し訳ないけど、これも、真相に近づくためだ)
ヤマモト『大黒さんは、トイレに行ってた......で合ってますよね...』
オオグロ「うわぁーーー!言われたーーー!!」
ヤマモト『大黒さんは、調査の時に自ら教えてくれたじゃないですか?』
オオグロ「はい......そうですね〜」
ハタケヤマ「大黒先生!余計な時間を取らせてはダメじゃないですか!我々大人が、子供たちを支えないと...!」
モトヤマ「と、とにかく、この点から議論を進めよう。その後に・・・」
カミムラ「そんなの議論する必要はない。殺戮者はもう決まり切ってるじゃないか」
ハタケヤマ「え!?か、上村さん、殺戮者がわかったのですか!?」
ヤマムラ「誰!?誰なの!?」
カミムラ「橋田...そいつ以外考えられない」
ハシダ「...」
カミムラ「あんたら、バカなの!?"あれ"を見ておいて、こいつがやった以外考えられないでしょ?」
ヤマモト(たしかに、橋田さんの疑惑が集まってもおかしくない...上村さんが言っているのは、きっとあれのことだ...)
ヤマモト『それって、血文字のことですよね?』
カミムラ「ええそうよ。殺された川山は、最後の力を振り絞って書いたのよ」
ヤマムラ「でもこの血文字、綺麗すぎないですか?最後の力を振り絞ったなら、字だってこんな綺麗に書けないし、他に床には血痕が飛び散っていないのもおかしい。大一、死体の入っていた洗濯機から距離があると思うのですが...」
フカザワ「おそらく犯人は、"あれ"を使って洗濯機に入れたんじゃないかな?そうすれば、血が飛び散ることはなくなるでしょ?あんたなら、わかるでしょ?」
ヤマモト(また、私!?おそらくあれだろうけど...)
ヤマモト『ブルーシート...』
フカザワ「そう、ブルーシート。ブルーシートは畳んであったけど、その中には、乾いた血痕が付着していたでしょ?」
モトヤマ「たしかにそれなら、血痕が飛び散らずに済むが、なんでそんなことをしたんだ?それに、今回の死因は、おそらく刺殺。深沢さんが検死してくれたおかげでわかったよ」
フカザワ「...そこまでは、分からないけど...」
カミムラ「で?」
フカザワ「え?」
カミムラ「疑問は残るけど、名前が書かれていた以上は、橋田を疑うのが普通だと思うけど」
ヤマモト『それは...』
(犯人は、橋田さん...このことに関して、もう少し議論した方がいいかもしれない...)
カミムラ「犯人は橋田。そいつしかいない」
ハシダ「...」
カミムラ「殺されたのは、ナイトタイムと仮定したらそうなるのよ」
オオグロ「そこでおそらく、橋田さんは川山先生と会ってことですかね〜」
ハシダ「...」
カミムラ「なんか言ったらどう?」
ハシダ「俺は、そもそも行っちゃいねぇ」
ヤマモト『それは、おかしいです!」
ハシダ「...」
ヤマモト『橋田さんはたしかにランドリールームに行っていた』
ヤマモト『それを証明するのは、このライターです』
ハタケヤマ「なんだ、このちゃっちいライターは?」
オオグロ「H・Kですか〜」
ヤマモト(H・K...それを意味するのは...)
ヤマモト『H・Kとは、橋田さんの名前の頭文字をとったイニシャルです』
ハシダ「...」
ヤマムラ「橋田敬三...たしかに、辻褄は合うわね...」
ヤマモト『それに、モトヤマさんが言うには、このライターは前はランドリールームにはなかったそうです』
モトヤマ「あぁ、そうだ。そのライターはおそらく、特注品だろう。これで、あんたは言い逃れできな...」
ハシダ「待てやおい!!」
ヤマモト『え?』
ハシダ「証拠はそれだけか?それじゃあ、俺は納得できね〜な〜」
ヤマモト『いや、でも...』
ハシダ「そもそも、そこの男が嘘をついている可能性だってあるだろう。ライターは、だいぶ前から置いてあった。けっ、それに、そいつが殺戮者なら血文字が綺麗だったのも納得がいくな。俺に罪をなすりつけて書いたんだろうなー!あぁ?」
ヤマモト(この人、かなり興奮している。言われっぱなしじゃダメだ。なんとかしないと)
ハシダ「俺は殺しちゃいねぇ。血文字もそもそも俺に罪をなすりつけるために誰かが書いたんだろう。それに俺はパーティの後、すぐに戻って部屋で寝ていたんだよ」
ヤマモト『部屋に戻ってすぐ寝た?殺戮ちゃんの魔法で10時までは寝れなかったはずだし、私たちは会っていたはずですよ?』
ハシダ「論点から外れたな。ランドリールームに俺が行ったって証拠がないだろ?誰かが見ていたなら別だがな」
ヤマモト『その言葉、打ち抜きます!』
ハシダ「あ?」
ヤマモト『橋田さんを目撃した人ならいますよ』
ヤマモト(あの証拠からしてそれは、あの人しかいない)
ヤマモト『そうだよね、花ちゃん』
ハシダ「...」
イワシタ「...えーーーっ、花ーーー!!」
ヤマモト『花ちゃんは11時30分ごろに、ランドリールームで川山さんと橋田さんが一緒にいるのを目撃しているよね?」
イワシタ「あ、そうそう!このおっさんが川山先生と一緒にいるのを花は見たの!」
ヤマモト『だから、橋田さんはランドリールームにいたんです』
ハシダ「...」
ハタケヤマ「どうなんですか!?」
ハシダ「けっ...あぁ、そうだよ。俺はたしかにあの晩、ランドリールームに行った。そこの女の部屋に行ったら、川山が説教だのなんだの言って、10時ぐらいから11時30分過ぎぐらいまで付き合わされたな」
カミムラ「ほら見なさい!」
オオグロ「じゃあやっぱり、橋田さんが...」
ハシダ「だが、俺は殺しちゃいねぇ」
イワシタ「おっさん、嘘つくの〜」
ハシダ「そうやって疑われるのがかったるいから隠してたんだよ」
ハタケヤマ「あんたなっ!」
モトヤマ「おい...橋田...さっき、結衣ちゃんが言っていたが、会っていたってどういうことだ?」
ハシダ「...」
ヤマモト(元山さん...怒ってる...?)
モトヤマ「結衣ちゃんになんかしたのかっつってんだよ!」
ハシダ「けっ、何キレてんだよ?」
モトヤマ「答えねえなら、もう用はない。結衣ちゃん、何かされなかったか?」
ヤマモト『...』
モトヤマ「手を出したんだな...許さねえ...」
ハシダ「ちょっと、カマかけただけだ」
フカザワ「二人とも、やめてください。今は、デス会に集中しないと...」
ミソナ「...」
ヤマモト(海ちゃんのおかげでなんとかなったな...)
ハシダ「どーでもいいけどよー、お前、なんであのとき早く出てこなかったんだ?」
ヤマモト『あのとき?」
ハシダ「俺がてめーの部屋にいったときだよ。年上を待たせるなんてどういうことだ?ましてや、俺は社長だぞ!」
ピンポーンッ
直後、インターフォンも鳴った。
ヤマモト(誰だろう?)
恐る恐るドアに近づいた。
ヤマモト『はーい?どちら様ですか?』
...
応答がない。
ヤマモト『名前を言わないと、出ませんよ〜』
...
ヤマモト『おーい?』
ピンポーンッ
ヤマモト(名前を言わずに、インターフォンばかり押すなんて少し怖いな)
ヤマモト『あの、イタズラならやめてくれますか?』
...
...
ピンポーンッ
ヤマモト『もう、いい加減にして!!』
ガチャッ
扉をつい開けてしまった。
ハシダ「てめー、何キレてんだ?」
そこには、意外な人物が立っていた。
ヤマモト『橋田さん!悪趣味なイタズラはやめてください。私の声が聞こえてるなら返事くらいしてください。怖かったんですよ』
ハシダ「あ?なんのことだ?てめーの声なんざ聞こえねーよ。もっと大きな声で言え」
ヤマモト(私、結構大きな声で言ったんだけどな)
ヤマモト『あのときは、私ドア越しで聞いたじゃないですか』
ハタケヤマ「おい、橋田さん!今は、そんなことどうでもいいだろ!結衣ものらなくていいぞ!」
ハシダ「うるせえ、筋肉ダルマ!こいつをスカウトすることで俺の将来の金の収入が大きく変わるかも知れねえんだよ!」
イワシタ「うわー。よくわからないけど、この人はクズだと花は感じたわ〜」
フカザワ「話戻すけど、血痕がランドリールームの床にあまりなかった理由がわかったの」
ヤマモト(...!?それって、まさか...!!)
フカザワ「でもどこかまでは確信できないから」
ヤマモト(海ちゃんが導き出した道を考えるんだ。もう答えは、目の前まで来ている...!まず、ランドリールームの床には血痕がなかった。他の部屋で血痕が見つかった場所といえば川山さんの部屋だ。そうなると、殺された場所は...川山さんの部屋だ)
ヤマモト『殺されたのは、川山さんの部屋だと思う。調べた時に、部屋に血痕が付いていたんだ』
イワシタ「あ、あの時部屋に血が付いてたのはそういうことか!」
フカザワ「そうなると、必然的にわかる謎があるでしょ?」
ヤマモト(わかる謎...それは...)
ヤマモト『ダイイングメッセージ...川山さんを殺した後、殺戮者が書いたものってことか―』
フカザワ「そういうこと」
モトヤマ「偽装されたってことか...」
ハシダ「...けっ...」
ミソナ「...」
フカザワ「それと、本来殺されるのはうちだったのかもしれない」
ハタケヤマ「馬鹿野郎!お前には未来があるだろう。そんなことを言うな!」
フカザワ「違います先生。これを見てください」
オオグロ「これは、携帯?」
【12:00にお前の部屋に行く。大人しくドアを開け、殺されるのを待ってろ[21:00]】
ヤマモト『何...これ...!?』
フカザワ「脅迫メール。匿名で届いたのよ」
ヤマムラ「酷いっ...!誰がこんなことを...!」
モトヤマ「おそらく、今回の殺戮者だろう」
フカザワ「そんなことよりも、なぜうちではなく、川山さんの部屋に行ったのか」
イワシタ「もしかして、ネームプレートが入れ替わっていたとかー!まさかね...」
ヤマモト『それだよ!』
イワシタ「え、合ってたの!?」
ハタケヤマ「入れ替えたやつがいるだと!?誰だそいつは!」
ヤマモト(私は入れ替えた人物を知っている...可能性があるなら、あの人しかいない)
ヤマモト『畑山さん、あなたです』
ハタケヤマ「俺ーーーッ!?」
ヤマムラ「先生...先生が殺戮者だったなんて、彩里、ショックです...」
ハタケヤマ「待て待て待てっ!?俺は、殺してもいないし、ネームプレートを入れ替えた覚えもない」
ヤマモト『夜中の出来事を覚えてないんですか?』
ガシャーンッ
ヤマモト(今度は何!?)
ガシャーンッ
ヤマモト(何かが落ちた音?)
私は音のした畑山さんの方へ走って行った。
ハタケヤマ「やべ〜、部屋のネームプレート壊しちまった〜。まあ、細かいこと気にしてちゃ、男が負けるってもんよ!がっははははっ!」
ヤマモト『畑山さん!何してるんですか!?』
ヤマモト(もう!畑山さんもベロンベロンじゃないか!)
ハタケヤマ「ん?おー!結衣!!実は、酔った勢いでドアにぶつかったら、ネームプレートが落ちて来て、壊れちゃったぜ!川山先生と海に悪いことしちまったな〜!がっははははっ!」
畑山さんの周りには、川山さんと海ちゃんのネームプレートが割れていた。
ハタケヤマ「あの時か!?」
ヤマモト『おそらく畑山さんは、酔った勢いで、殺戮ちゃんから渡されたネームプレートを間違えて直したのでしょう』
ヤマモト『海ちゃんと川山さんの部屋は隣同士でしたから、海ちゃんのネームプレートを川山さんのネームプレートのところに、川山さんのネームプレートを海ちゃんのところにと言う感じに』
ハタケヤマ「くそっ!俺はなんてことを...!」
カミムラ「どうせ正しく直したところで、そこの女が死んでたかもってだけだからあんたが気にすることじゃないでしょ?」
ハタケヤマ「そうだったーーー!正しく直してれば海が死んでいたかもしれないんだーーー!」
イワシタ「もしかして、海ちゃんが女子会に参加しなかった理由って...」
フカザワ「そう、殺戮者と会うために部屋にこもってた」
オオグロ「海さん、僕らに相談すればよかったですね〜」
ヤマモト『そうだよ!メールとかで教えてくれれば駆けつけたのに...!』
フカザワ「あまり大ごとにはしたくなかった」
ハシダ「けっ、てめーの身勝手な行動のせいで、仲間に頼ろうとしなかったせいで、あの女は死んだんだぞ、わかっとるんか!?」
フカザワ「...」
ヤマモト(橋田さん...!?)
モトヤマ「そんな言い方はないだろ」
ハシダ「ガキはこのくらい言っといた方がいいんだよ」
ミソナ「...」
ヤマムラ「ねえ、橋田さん?あなたと川山さんが会ったのは11時30分ごろだとするとその時までは生きていたってことですよね?」
ハシダ「しらねーよ」
イワシタ「いや、普通にわかるでしょ!?」
ヤマムラ「てことは、川山先生は11時30分過ぎ以降に、部屋に戻り、殺された...こんな感じかな?」
フカザワ「そうだと思う」
カミムラ「夜中といえば、停電があったじゃない。もし、停電の最中に殺されていたとなれば、どうやって暗い中、殺したのよ?」
オオグロ「停電する前に殺されたっていうのはどうですね〜?」
モトヤマ「停電の最中に殺すのが都合がいいだろう。暗闇であれば、誰かに気づかれる可能性も低いし、不意をついて殺すことだってできる」
ヤマモト(停電の中、どうやって殺したのか...停電のしていない時に殺したっていう可能性もあるけど)
ヤマムラ「停電の中どうやって殺したのか?」
モトヤマ「というより、あの暗い中、どうやって廊下を歩いたかだね」
ハタケヤマ「勘で歩いたとかないか?」
カミムラ「ケータイの光を使ったとかは?」
ヤマムラ「何か目印になるものがあったとか?」
ヤマモト『それだよ!』
ヤマムラ「やったー!彩里正解!1ポイント獲得!」
ヤマモト『多分、これだと思う』
フカザワ「これは、夜光塗料?」
ヤマモト『これが、ブレーカールームにあった・・・』
イワシタ「あ!これ、花が調べた川山先生の部屋の前にもにもあったよ!」
ヤマモト『やっぱり...』
モトヤマ「待て、俺が調べていたエレベーターにもいたるところに塗られていたぞ」
ハタケヤマ「そう言われれば、ランドリールームにもあったような...」
ヤマモト『え...?夜光塗料って暗い時しか見えないんじゃ...』
モトヤマ「調査中に"もう一度"、停電があったんだ。あれは、なんだったんだ?」
ヤマモト『あ...』
オオグロ「どうしたですね〜?」
ヤマモト『それ、私が原因かも...』
ヤマムラ「え!?結衣ちゃんが殺戮者だったの!?彩里、ショックです...」
カミムラ「あんたね、なんでもかんでも殺戮者に結び付けないでくれる?私たちの命もかかってるのよ?」
ヤマモト「ブレーカールームに調査に行った時に、間違えてレバーをおろしちゃって、電力を全て落としちゃったかもしれないって思ってたけど...」
フカザワ「お手柄ね、これで殺戮者があの停電の中、行動していたかがわかったね」
ヤマモト(なんだかんだで役に立てて良かった...)
ミソナ「...」
カミムラ「話戻すけど、殺戮者がその全ての電力を落とすレバーをおろしたってことでいいのよね?じゃあ、停電が戻った時に誰がレバーをあげたのよ?」
モトヤマ「それは、俺だ。電力に異常があると思って、電力ルームに駆けつけたらレバーが下がってたから俺があげたんだ」
ヤマムラ「えぇ!?元山さんが殺戮者だったんですか!?彩里、ショ・・・」
カミムラ「だから、あんたそのネタはもういいから!」
イワシタ「おばさん!彩里のツッコミ担当は、花なんだからポジション奪わないでくれる?」
ハタケヤマ「とにかく、レバーをあげたのは元山さんだったってことだな?助かりましたよ!」
モトヤマ「だが、俺がもっと早く気づいていれば、川山さんは助かったかもしれないのに...」
ハシダ「ほんとだぜ。てめーのとろい行動のせいで助かる命も助からなかったんだぞ」
ハタケヤマ「くだらない話はやめてください。議論を進めますよ」
ミソナ「...!?」
ハシダ「おい、女。さっきから黙ってるが何か気づいたんじゃねえか?」
ミソナ「...」
ハシダ「黙ってねえで答えろ!黙ってればわからねえだろうが!」
イワシタ「それ、さっきまで黙ってたおっさんが言えること〜?」
ミソナ「...」
ハシダ「おい!?聞いてんの・・・」
モトヤマ「やめろ!!それ以上そいつに言えば殺すぞ!!」
ヤマモト(え...?さっきもそうだったけど、元山さんどうしたんだろう...)
ミソナ「イイノヨ...私、気付キマシタ...殺戮者ニ...」
オオグロ「そうですね〜殺戮者がわかったんですね〜って、え〜〜〜〜〜!?」
イワシタ「誰なのお母さん!?教えて!?」
ミソナ「デモ、言ウノガ怖イノデス...私ノ周リノ人ガマタ死ンデシマウノガ...」
ハシダ「そんなの、別にいいだろ」
ミソナ「エ...?」
ヤマムラ「なんてこと言うの!?」
ハシダ「問題は数と質だ。1人死ぬか、お前含めた9人死ぬかだろ?お前が死にたいなら勝手にしろ。だが、それで俺たちを巻き込むな」
ミソナ「...!?」
モトヤマ「橋田さん、いいこと言ったつもりだが、最低なことも言ってるから、それだけは覚えてろ」
ハシダ「けっ...」
ミソナ「ワカリマシタ...言イマス...パーティ...」
ヤマモト『パーティ?』
フカザワ「そういえば、夜光塗料の準備をすること自体、だいぶ手が込んでると思う。そんな準備ができる人なんて、限られてくるんじゃないかな?」
ヤマモト(それってもしかして...)
ヤマモト『パーティの準備をしていたときってこと?』
ミソナ「ソウデス...モウ一度、ソレゾレノ担当ヲ思イ出シテクダサイ」
ヤマモト(担当を思い出す...私とミソナさんは厨房で料理作り、上村さんはロケット内の掃除、元山さんは買い出し、花ちゃんと彩里ちゃんは飾りづけ...昨日の朝、パーティの準備をしていて、廊下に夜光塗料を塗ることができる人物...まさか......!?)
ヤマモト『あなたしかいません、上村さん」
カミムラ「.........で?」
次回、デス会後編公開!
どうも、イレデスの作者ゆいたんです!白熱のデス会の先に待っているのは、希望か絶望か...ある程度トリックもわかって来た頃じゃないですか?わからない部分があれば、言ってください!それにしても、彼女らが導き出した人物は"あの人"でしたね!でも、まだわかりませんよ!後編で殺戮者が変わるかもしれませんからね!次で1章が終わりです!まだまだ殺戮者当てゲームは続きますので当てたあなたはすごい!少し早いですがこの辺で〜!!