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魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
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脅威に備えて



 しばらくして、皇帝さんと、お姫様&忍者がやってきた。


 メガネの研究員が私達にしたのと同じ説明をすると、皇帝さん達の顔が曇る。


「この話は他言無用で頼むが、実は襲撃者達への尋問で、奴らがついに情報を吐いたのだ。 その話によれば、これらの武器の他にも発掘されたアーティファクトを模倣した巨大ゴーレムが存在するらしいのだ」


 ……ロボット兵器か…。 マジで現代兵器持ち込むなよ…と言うか、もうそれは近未来兵器の領域だぞ…。


「でも、そんな物を大量に作り出して、連中は一体何をする気なんだろうねぇ…。」


 口を開いたのはツバキ。 ……そんなの分かりきってるくせに…。


「……隠していても仕方ないからね。素直に協力を求めることにするよ」


 インベントリから数枚の紙を取り出し、テーブルの上に置く。


 そして、皇帝さん達に目線で読むように伝えた。



「……魔物…奴隷化…計画……?」


「ツボミ殿、コレをどこで…?」


「ラネシエルの教会、そしてそれと繋がりのあった場所でね。 どうやらリスティも関与しているみたいじゃん?今回の件はこれのためなんだろうよ」


「………直ちにフリードに連絡しよう。これは重大な問題になる。 一般への公開はまだだ。かえって連中を刺激してしまう危険性があるからな」


 皇帝に頼まれ、研究者の1人が部屋を出ていく。


 しかし、本当に軍備はこれだけなのか?


 魔物は数こそ少ないが、一般的にそれぞれ単体が強い。そんな連中を侵略し、確保するためにはもっと強大な物が必要なのではないか?


 捕獲は殲滅よりも難しい。そんなのは誰でも知っていることだ。 それならばもっと強力な隠し球を持っていると考えるべきではないか?



「……私が偵察してこようか?」


「何を言っているのだツボミ殿。危険すぎるだろう。 何より、リスティ王国は基本的に他国から入ることは出来ない。 どうするつもりなのだ?」


「私には、透明化&気配遮断&音消しの、完璧な潜伏技能があるからさ。この前は見つかっちゃったけど、基本的にスパイはお手の物って訳だ」


 そう言った所で、隣からつんつんされる。


「………ツボミを…1人には……させない…」


「うむ。キリエの言うとおりさ。僕らが目を離すと、君は無理をするだろう? 危なっかしい事はやめて欲しいもんだねぇ。」


 ……そう…だな…。 今回の事もあるし、もう皆に心配もかけたくないしな…。


 でも、そんなことを言っていて良いのか? ここで情報があるのと無いのでは全然優位性が変わってくる。


 戦いに必要なのは、まず何よりも情報だ。 ここは無理をするべきなのではないか?



「……そうだ!雫を連れて行けば良いんだ! 雫も、私と同じスキル持ってるし、ちょうど良いんじゃ無い?」


「…まぁ、それなら良いんじゃないかい。」


「………しかた…ない……」


 そう言うと、忍者がその手を上げる。


「私も連れて行って頂けませんか。潜伏技能ならば、ツボミ様と同じ物を使用可能です。少しでも頭数の多い方が良いでしょう」


「でもお姫様の護衛は…?」


「私ならば、心配はありませんわ。いざとなったらその時はその時です。今は何よりも偵察の方が重要、でしょう?」


 ………いや、でもお姫様はお姫様な訳だし…。心配だ…。


「キリエ、ツバキ、代わりにお姫様を守ってあげられる?」


「……まか…せろ……」


 頷くキリエと、ニヤリと笑うツバキ。


 なんだよもう。超頼もしいじゃないか。



「手な訳で、皇帝さん、私は今から雫を拉致してくるよ。で、そのままの足で奴らの本拠地に向かう。 遅くとも3日以内には戻ってくるから」


「うむ。連絡は私からしておこう。くれぐれも無理はしないでくれよ?」


 頷いて、忍者と共に部屋を出る。


 さて、雫の所へ向かおうじゃないか。



「ツボミ様、これも何かの記念ですし、踏んで…「頂ける訳ないよね。 さて、雫の所行くから乗った乗った」


 マンティコアの姿に戻り、忍者に背中に乗るように促した。 遠慮がちに忍者が背中に跨がるのを確認して、その場で飛び立つ。


 さぁ、音速の空の旅と洒落込もうじゃないか。



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 



 フリード王国の王城にやってきた。


 何の躊躇もなく庭に着陸し、忍者が降りると同時に人間の姿に変身する。


 2人で顔を合せて頷くと、そのままもの凄いスピードで走り出した。



 私は雫の部屋へ、忍者は王の間へそれぞれ走り込む。


「…!?……蕾ちゃん!?」


 困惑する雫を脇に抱え、そのまま王城の外へと走る。


 私が外でマンティコアに戻り、雫を背中に乗せて待機していると、王様に状況説明を終えた忍者が窓から飛び出してきた。


 それを空中で背中にキャッチし、そのまま高速で飛び立つ。


「忍者!タイムは!」


「はい!100秒切りました!!」


「ッッシャァ!!」


 なんとまぁくだらないことだろうか。


 それでも、私達にとっては、凄く楽しかったのは言うまでも無いことだ。


なんだか最近後書きのコメントが遊戯王関連のみになってきた気がしますが、今回も遊戯王。

前回でも言っていた今日のショップ大会ですが、なんと3位ですよ。スパイラルとかいる中でシャドール握って3位!? もしかしてまだ一線級か…?


それよりも、もうすぐハロウィンですね。次回は特別回にでもしようかな…。


次回更新は10月30日(月)の20:00です。

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