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魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
9/158

ギルド



 ふむ、二本足で歩けるというのはなんと素晴らしいことなんだろうか。


 ただ、マンティコアの姿よりも圧倒的に身体能力が低い気がする。


 ステータス見てみようかな。




―――――――ステータス―――――――――


〔 名前 〕 ツボミ・キノシタ

〔 分類 〕 魔人 LV20


〔 体力 〕  1900

〔 攻撃力 〕 2008

〔 耐久力 〕 1028

〔 素早さ 〕 1600

〔 魔力 〕  2000


―――――――――――――――――――――




 滅茶苦茶低くなってる…


 戦闘はマンティコアの姿でやった方がいいかもしれないな…。



 教えて貰ったギルドの場所に近づくにつれて、周囲の雰囲気がガラッと変わって来た。 商店街から見ると、武装した人の割合が多く、主婦のような人はあまり見かけない。


 看板には“モーラウッドギルド”と書かれている。 この町はモーラウッドと言うらしい。


 そういえば私は文字も読めれば言葉も話せるけど、コレは転生に伴った特典なのだろうか。 ……気にしても仕方ないし、とりあえずモンスターを買い取ってくれる場所に向かうとしよう。

 


 解体所という看板が出ているところに着いた。 運の良いことに他の客は今、居ないみたいだ。


 係のおじさんはきっとドワーフだと思うが、すれ違ったドワーフたちと比べると、少し大柄な人だ。


「解体と買い取りお願いしたいんですけど良いですか?」


「おう。任せときな。でも姉ちゃん何も持ってねぇように見えるんだが?」



 そりゃそうだろうな。とか思いながら、私がインベントリからメタルバードを取り出す。


「おお、姉ちゃん『次元収納』持ちなのか」


 なんだそれ、インベントリの互換スキルか?


 とりあえず「まぁ、そんなところです」と言っておく。


「それにしてもメタルバードたぁ珍しいもんを持ってきたもんだ…姉ちゃんランク幾つよ?」


「まだギルドに登録してないんですよ。これ売ったお金で登録してこようと思ってるんです」


「ほう、そうかい。そんじゃ、ちょっと待ってな」


 大きな包丁のような刃物を取り出し、慣れた手つきで解体が始まった。



 しばらく経ったころ。


「おし、終わったぞ。全部買い取りで良いのか?」


「ええ。お願いします」


「あいよ。じゃあちょっと待ってな」


 解体されたメタルバードを持って、解体所の奥へ消えていく。 そして戻ってきたおっちゃんの手には袋が握られていた。


「はいよ。手数料と未登録分引いて金貨18枚だ。メタルバードは貴重品で品薄状態だから少し高めにつけといたぜ。確認してくれ?」


 ……ここに来る前にセリアさんから通貨について聞いてたんだけど、


・金貨→日本円で10,000円相当

・銀貨→1,000円相当

・銅貨→100円相当

・木貨→10円相当


 って感じ。 18万円!? マジかよ…。


 コレは美味しいな…。ギルドの登録料は銅貨5枚だし、結構手元に残る。


 さっさと登録してこよう。



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 受付には猫耳のお姉さんが居た。


「すいません、登録したいんですけど」


「かしこまりました。お名前をどうぞ」


「ツボミです」


 金貨1枚を差し出し、お釣りの銀貨9枚と銅貨5枚を受け取る。


 そして、色々と書類を書いた後、受付さんが説明をしてくれた。


「ギルドメンバー。……以降は冒険者と言いますが、冒険者にはランクがあり、F、E、D、C、B、A、S、SS、の順番で高くなっており、それは推奨ランクとしてモンスターにも当てはめてあります。 それはどの町でも、人間領でも変わりません。 魔物と人間は敵対関係にあると思い込んでいる方も居ますが、SSランクモンスターなどが現れた場合は人間のギルドとも協力をするので、ランクやギルドのシステム、そして通貨などは共通になっています」


 ふむ、どうやら人間と魔物とは完全に敵対関係という訳ではないらしい。


 と言う事は、何らかの要因で関係の悪化が起こり、戦争にまで発展するんだろうな。


「最初はFランクから始まりますが、依頼をクリアすることでランクは上がっていきます。 依頼は右手にあるクエストボ-ドから確認してくださいね。 また、依頼には有効期間があり、F~Cは二週間、BとAは一ヶ月、S以上は二ヶ月を過ぎると自動的に失敗となります。 失敗の場合は違約金が発生するので気をつけてください」



 なるほど。受けるのは自由だが、失敗したら罰則、と。


「依頼は自分のランクより一つ上までしか受けられません。また、モンスターに当てられているランクはあくまでそのランクの冒険者が数人で挑んだ場合の目安です。無理はしないように選んでくださいね。これで説明は終わりです」


 だいたい分かった。あと、恒例の冒険者って言っとけば解決するの法則。


 お礼を言うと、受付さんは1枚のカードを渡してくれた。ギルドカードらしく、そこにはランクと名前が書いてある。 再発行には銅貨3枚がかかるらしい。気をつけねば。



 早速依頼でも見てみるか…。今受けられる中でよさげなのは…



・Fランク モーラ草の納品。数によって報酬は変わります。

・Fランク プチボアの討伐。証拠品を持ってくること。

・Eランク シビレタケの納品。3つで良いです。



 うーむ、どことなくモン○ン感あるな…。 プチボアってちっこい猪かな? 感覚を掴む的な意味でも、これが良いかもしれない。


 早速紙をはがして受付に持っていく。


「これ、受けたいんですが」


「はい。依頼の受注、受け付けました。プチボアは東の森にいっぱい居ますよー」


 よし。それじゃあ赴きましょうぞ。


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