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魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
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モンスター狩り

 

 魔物領へ行くと決めた矢先だが、私は今、森の中を歩き回っている。 モンスターを探しているのだ。


 スキルの使い方は分かったし、空も飛べるんだと思うけど、それは山を越えるときにとっておこうと思う。


 やっぱりお楽しみは後にとっておくべきだよね。



 さっさと初の犠牲者を見つけよう。 モンスターが魔物と違うと分かれば、なんとなく抵抗は無くなった。


 そうは言っても、生き物をシメるのは、ちょっといろいろな団体から苦情が来そうだが、ここは異世界だ。関係ないね。



 そんなことを考えていると、私の後ろの方からドシンと大きな揺れが伝わってくる。そしてメリメリと木の倒れる音がする。


 この森は背の高い木でできているのだが、木々の間隔は広めだ。


 人間の三倍くらいある私がよけながら通れるくらいだと思って貰えばいい。走ったらぶつかるけどね。


 でもそんな森をなぎ倒しながら移動するなんて…と考え、咄嗟に警戒態勢を取る。


 音が次第に大きくなるにつれて、その主が姿を現した。


 それは山のように巨大なカエル。超気持ち悪いです。魔眼で見てみようかな。



 【ギガトード】 


  Bランク。獰猛な性格。巨体で押しつぶしてくる。



 ランクって何だろう。強さの格付けみたいなもんか。


 獰猛なら戦わざるを得ないな。初の犠牲者はカエル、お前だ。


 ……とは言ったもののどう倒そうか。ってか、勝てるのか? スキル見て、使えそうなのやってみよう。



・獄炎『火闇の複合属性攻撃。体から放ったり、ブレスのようにはき出す事ができる。』



 これよさげだな。やってみましょう。ブレスだから大きく息を吐き出すイメージかな?


 獄炎を発動しながら息を吐き出すと、赤黒い炎が螺旋を描き、カエルごと周囲の大地を焼き尽くす。 その炎は、引火するどころか、触れた物全てを一瞬で灰に返した。


 コレはヤバイ。火事になることすら無いくらい燃え尽きてる。……一応踏んで消火はしておこう。


 そもそも森なんだから炎なんてダメだろ私…なんて思いながら後始末をしていると、



【生物図鑑により、ギガトードから『収縮』を取得しました】



 私の頭の中に電子音が鳴り響く。なるほどね。こんな感じで取得するのか。


 一応ステータスを見ておこうかな。



スキル


〔固有〕・インベントリ ・生物図鑑いきものずかん 

    ・魔眼 ・変身


〔分類〕・獄炎 ・飛行 ・毒尾 ・翼撃 ・爪撃


〔図鑑〕・収縮



    ・火属性魔法+ ・闇属性魔法+ 

    ・硬化魔法+ ・闘気覚醒




 図鑑って項目が追加されてるね。レベルも上がってるな。……ってか成長値多いな。こんなもんなのかな?


 というか、スキルの確認しっかりしよう。 さっきの獄炎みたいなことがあると危ないもんね。


 魔眼さんの出番だね。



・飛行『飛べる』

・毒尾『尻尾の針で敵に猛毒を与える』

・翼撃『翼で攻撃する』

・爪撃『爪で攻撃する』


・収縮『発動中は小さくなる』



 ……わかりやすいな。


 魔法も確認してみるか。



 火属性魔法+『火属性の魔法の複合スキル』

 ・ファイヤ ・バーニング ・フレイム ・熱風

 ・炎剣 ・メテオレイン


 闇属性魔法+『闇属性の魔法の複合スキル』

 ・ダークネス ・グラビティ ・影撃 ・影隠れ


 硬化魔法+『硬化系の補助魔法の複合スキル』

 ・補強 ・強化装甲 ・障壁 ・武器強化


・闘気覚醒『戦闘中のみ使用可。力を解き放つ』



 へ、へぇ。なんか色々凄いね。魔法系は複合スキルだったのか。 同系統を取得すると纏まるのだろうか。


 そして闘気覚醒だけは使ってみないと本当に分からないやつか。


 少し気になるし、次に会ったモンスターは闇魔法で倒してみよう。


 素材も色々使えるって聞いたからな。


 さて、探索を続けるとするか。



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 



 見つけたぞ。


 日もだいぶ傾きかけた頃、出発を明日にして今日は洞窟で休もうと、湖まで戻ってきていたのだが、そこには何らかの気配があった。


 あの四本角。見間違えるはずが無い。そう。鹿モドキだ。

 

 一応魔眼さんで確認してみよう。



【ネプトディアー】


 Aランク。四本の角や水魔法で攻撃する。



 Aランクか。基準は分からないけども、カエルの方が強そうだな。


 さてと、作戦通り、闇魔法を使ってみるか。



・ダークネス『闇属性の広範囲殲滅魔法。対象に外傷を与えない』

・グラビティ『重力を強くする』

・影撃『影を伸ばして攻撃する。影の無いものには効かない』

・影隠れ『10秒間だけ、自分の影に潜り込む』



 影撃がいいかな、と思い、発動してみると、私の影が伸び始めた。



 これどうやって攻撃するんだ?「影の無いものには効かない」って書いてあったし、影を影で攻撃すれば良いのか?


 手探りで影を動かし、鹿モドキを締め付けてみる。


 影を動かすのはなかなか難しいが、慣れれば割と簡単だ。



 心なしか鹿モドキが苦しんでいるように見える。


 もう少しやった方が良いかな、と思い、力を込めると、鹿モドキが断末魔に似た叫び声を上げ、力なく脱力した。



【生物図鑑により、ネプトディアーから『水龍』を取得しました】



 水龍? どんなスキルなんだろうか。


 とにかく確認だ。本当にこれで死んだのか?



 近づいて鹿モドキを見てみると、その体に全く傷がついていない事に気づいた。


 この影撃、ヤバいかもしれない。暗殺特化過ぎる。


 コレはいざというとき以外使わないようにしようと、堅く心に誓うのであった。



 さて、鹿モドキをインベントリに入れてみよう。


 鹿モドキに触れながらインベントリを使えば良いのだろうか。


 試してみる。



 すると、鹿モドキが光の粒子になって消えていった。どうやら合っていたらしい。


 ちゃんと入ってるのか確認しないとな。


 インベントリを開いてみると、ステータスの時のように、パネルが現れて、中身が確認できた。


 よしよし、ちゃんと入ってるね。


 さて、夜になったし、洞窟に帰って寝て、明日は魔物領に向けて出発しよう。


 明日から頑張るぞー!


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