表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
40/158

68話 サクサクと迷宮攻略

 10層のボスは、平原らしく大きなトラだった。

 強そうな奴が来たな…と思ったが、エドワードさんが抜刀。美しい氷炎剣技によって、あっという間に、危なげなく討伐。


 このダンジョン簡単だなぁ…

 以前のミノタウロスくらい強い奴はいつになったら出てくるんだろうか。

 しかも、エドワードさんに深く話を聞くと、あの氷炎剣技はかなりの魔力消費があるらしく、長続きしないらしい。だが、スケルトン系の魔物は魔力の回復は異常に早いらしく、魔力が回復するまで、敵を引きつけてくれるだけの人がいれば、20階までは行けるらしい。

 うーむ。キリエも今回無言で張り切ってるし、私の出る幕は無いかなぁ…


 11層。暗闇ステージ。

 キリエが光魔法で照らし、エドワードさんが殲滅。


 12層。モンスターハウス。

 キリエがビームで一掃。


 13層。迷路ステージ再び。

 地図があるので楽勝。


 うーむ。クソゲーだなぁ。私要らないんじゃ無いかな。

 そう思った矢先だ。


 14層。溶岩ステージ。

 流れる溶岩の上をに出来た、固まった道を進まなければならない大変危険なステージだ。

 と言うことで、私の背中に乗って飛んでいくことにした。私はタクシーだ。任せたまえ。

 ボスはマグマの化け物だったが、キリエが次元斬で瞬殺。理不尽だよ…って顔ではじけ飛ぶマグマの怪物に少々同情してしまった私がいた。


【生物図鑑により、マグマグールから『炎龍』を取得しました。スキル同士で複合が発生】


 お、おう、化け物はスキル持ちだったか。私は何もしてないけどな。

 ちなみに、複合は『水龍』とだった。『水龍』まだ使ってなかったのに…

 

・召龍:弐式『全く意味をなさないスキル。残り4龍』


 何だコレ…まぁいいや。


 更にもう一つ、複合があった。『フレイム』とだね。


・ドラゴフレイム『燃えさかる龍の力を得た変幻自在の炎魔法』


 カッコイイ…まぁ要練習だろうな。



 そして15層。ラッシュステージだ。

 エドワードさんが自力で来られる最下層。ここは、沢山の雑魚が山のように、次から次へと湧いて、全て倒すとボスが来る。

 大量に湧いたのは異形の人型だ。目は無く、異常に発達した頭部には、半分を占める大きな口。そこからずらりと並ぶ大きな牙がのぞいていた。

 うーむ。キモいなぁ。このダンジョン、敵が全体的にキモいよ!


 エドワードさんは、相変わらず優雅に敵を葬る。

 キリエは『不可視の大剣』を発動。これは、一瞬だけ剣の判定を数倍に引き延ばす。原理はよく分からんが、見えない当たり判定で薙ぎ払われるわけだ。何処のガノト○スだ…

 ○ノトトスキリエは、爽快に敵をミンチにする。だが、この速度で倒しても、一向に敵が減らない。ここは私の出番だろう。


 ノーマルバレット乱れ打ちと、『炎弾幕』の併用で、湧いた敵を片っ端からリスキルする。

 こいつら、湧いた瞬間に、「ボシュン」って音がするんだ。その音だけ聞いて、その場所に撃ち込めば、一発で屠れる。目を閉じてたって出来るね。


 既に湧いていた敵を倒しきった二人は、リスキルの嵐に巻き込まれないようにしゃがんでいるが、安心してくれ、フレンドリーファイアだけは絶対にしない。

 

 銃声に包まれていた部屋が静かになったときには、その階層は終了していた。

 私が銃をしまうと、エドワードさんが「惚れ惚れするような腕前ですな」と褒めてくれる。

 でも、この紳士の方が惚れ惚れするような腕前なんだよなぁ…


 そして16層。今度も熱いステージだ。大地の至る所が燃え、火柱が上がっている。

「私、温度を感じないんですが、ツボミ様達はお暑いのでは?」と、エドワードさん。

「私達、装備の効果で、常に常温に保たれてるんで、そんなに感じないですよ」と答えると、目を丸くしながら、「素晴らしいですな。」と言う。


 ここはボス部屋まで行くのも一苦労だな…足下と、上空からちょくちょく飛んでくる鳥のモンスターを両方気にしないと行けない。

 まぁ飛んでくる奴は例外なく、銃声と共に体に風穴を開けて落ちていくが。


 ボスは真紅の炎を纏う大鷲だった。大きいってレベルじゃない。マンティコア状態の私の数倍はデカい。思わずキリエが「……おぉ」ってこぼすくらいだ。


 ここで、エドワードさんが「申し訳ありませんが、魔力がもうそろそろ限界なので任せてもよろしいですかな?」と言うので、私の出番だな。

 まぁやることは変わらない。正面から叩き潰すだけだ。


 大鷲はその身に纏う炎をより一層激しく燃え上がらせ、突進してくる。

「甘いね。闘気覚醒ッ!」

 別に使わずともいくらでも倒しようはあったが、良いんだ。


 ゆっくりになった時間。通常の速度は私だけ。もちろん、銃弾もゆっくりだ。それは堕天キリエ戦で確認している。あのときは、キリエも加速し、射線から逸れたが、銃弾自体はゆっくりと動き、闘気覚醒が解除された瞬間に元の早さに戻ったのだ。

 ならば、大量の銃弾を置いておいたらどうなるのだろうか。


 鬼神のごとき速度で連射されたノーマルバレット。5秒弱という時間の間にも、その数は数百を超え、尚且つ、その一発一発が、大鷲の至る所へと向けられている。

 さて、このままじゃ倒しても突進に当たるかもしれないな。後ろに回っておこう。銃弾は斜め上に撃ったから当たらないはずだ。


 そして、世界が再び元の速度に戻る。重なった銃声が響き、私はじっと立っている。そして、私の後ろでは、断末魔も無く崩れ落ちる大鷲だった物。その全身には蜂の巣のように穴が空き、地面に到達すると共に、弾けて消えていった。

 

 うーん!良いねぇ!一度やってみたかったんだ!DI○様みたいで格好いいだろう?


 ふたりを見やると、片方は驚愕の、もう片方はやれやれと言った表情を浮かべている。


「ツボミ様!?いま、一体何が…?」

「…ツボミの…化け物たる所以」


 キリエはまぁコレを2~3回見たことあるからね。更に言えばキリエも同じようなこと出来るし。

 エドワードさんへの説明は何か面倒だったので、「ちょっとした悪戯心ですよ」と、満面の笑みで言っておいた。少しエドワードさんの顔が引きつったのは気のせいだろう。


【生物図鑑により、ブレイズイーグルから『フレア』を取得しました。スキル同士で複合が発生】


 このダンジョンはスキル獲得も、複合も多くて良いね。

 複合は『熱風』、『炎弾幕』、『ドラゴフレイム』とだった。『ドラゴフレイム』ェ…

 ちなみに、『炎弾幕』は、『ファイア』の上位互換だったらしく、見たら消えてた。


・炎風『炎を乗せた風まで吹かせられる』

・爆炎弾幕『一発一発の火力が上がった炎弾幕』

・ドラゴフレア『火力と自由度が上昇。爆発にまで対応』


 正直、『炎弾幕』の強化は嬉しいな。優秀なサブウェポンだし。

 このダンジョン、なんとなくスキル獲得多そうだし、テンション上げて頑張るか。

料理を書いてるときの方が筆が進むのは何でなんだ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ