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魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
153/158

逆転の竜



 沢山魔物達を始めとした軍勢が暗い表情で俯いている戦場。明らかに誰もが沈んでいるそんな空間に、突如としてそれは降臨した。


「諸君、面を上げよ!前を向け!我が名は“黒帝竜”!!全ての魔物の同胞である!!」


 一同にざわつきの波が広がる。


 それもそうだ。誰もが幼い頃に読んだであろう御伽噺に出てくる英雄。沢山の者達の憧れ。それが目の前に現れたのだ。


 ……とは言ってもそれは太古昔の話。今ここに現れたことに半信半疑なのだろう。


「諸君、私は再び戦場に戻る。いや、戻らねばならない!ここで我らが勝利せねば、負傷した者、そして惜しくもその命を落とした者に申し開きができぬ! 共に奮起する勇気のある者は我が後塵に続け!勝利の流れを取り戻すのだ!!」


 その黒竜の動作、言葉の一つ一つが大気に衝撃を伝えるように響き渡る。 それは歴戦の兵士をも酔わせるような鼓舞の調べとして魔物達の魂を刺激し、大きな賛同の咆哮を産んだ。


 先程まで沈んでいた魔物達の瞳はいまや勝利だけを見据える輝かしい色に染まり、戦えなくなった負傷者達も、その表情に希望と興奮を浮かべた。


「よくぞ立ち上がった。勇敢な戦士達よ。この先に待つは我らが平穏を脅かす敵。愚かしき奴らには我らが底力を見せつけねばならぬ。 皆の者、一騎当千の輝きを見せよ!!」


 翼をはためかせ、真っ先に飛び立つ黒帝竜。その背を追うのは闘志を滾らせた魔物達。 ここから華麗なる逆転劇が始まるだろう。



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 



 ツボミ、大丈夫かな…。けっこう時間かかっちゃったけど…。


 視界に映るは大地を蹂躙する大蛇の首。しかし、ある違和感を覚えてしまった。


 八岐大蛇って前見たとき首8本じゃなかったかい?いま7本しか見えないんだけど…。


 隅々まで見渡すと、山の斜面辺りに、何かを守るようにとぐろを巻く1本の頭を見つける。 しかし、バカでかい啖呵を切ってしまった以上、ここで離脱することはできない。


 それとなく真後ろにいたキリエ&雫に向かって貰うように促し、戦線のド真ん中て特攻。 先程からツボミの姿が見えないのが気になるが、今は自分の仕事をこなそうではないか。多方面に怒られそうだからね。


「哀れなカラクリよ。我が紅蓮の炎に飲まれ、その罪を身をもって償うが良い!!」


 竜種の特権であるブレス攻撃。 ながいこと吐いていなかったがキレは落ちていないようだ。


 一息にて数十の機械を鉄塊に返す。 ついでに僕の魔力もごっそり失われる。 多様はできない。


 できるだけ名に恥じないように戦うとしよう。




唐突ですが東京に引っ越すゾー。

都会デビューだやったぜ! ……今更…?


次回更新は3月4日(日)の20:00以降です。


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