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魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
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戦場2



 戦況はおおむね好調、と言った所でしょうか。 ツボミ様の罠を抜けた機体がいくらか侵攻してくるものの、数人で相手取れば無理なく倒せる程度です。


 ……しかしまぁ、こうしていると冒険者であった昔を思い出します。 私と妻。そしてフィリップとセリア。この四人で幾つもの戦いに挑んだものでした。


 あの頃から、歳は取れど私の氷炎剣技は衰えておりません。フィリップの拳も、セリアの魔法も、昔に比べて一層強力になっているようです。私も負けてはいられませんな。


 昔と違うところがあると言えば、子供達のために町に残った妻が居ないところでしょう。妻は優秀な回復担当で、何度も助けられたものです。


 今回、穴埋めというわけではないのですが、4人目としてカルグルのマスター殿が共に戦って下さっております。 彼はつかみ所の無い…はっきり言ってしまえば胡散臭い殿方なのですが、それでも数少ない龍族の生き残り。 我々よりも遙かに強いでしょう。


「エドワード、また来るわよ?」


 おや、またもや私の回想を妨げる不埒な機械ですか。 軽く一捻りにしてしまいましょう。


「おっさん!セリア!正面は俺たちに任せろ!」


 フィリップの指示で左右に展開するセリアとカルグルのマスター。 そう、彼はかたくなに名乗らないのです。「おっさん、名乗れるほどの生き方してないから…」だとかなんとか。


 今度の機械の武装は巨大な斧と魔道砲のようなもの。斧に関しては問題ありませんが…。


「フィリップ、左腕をなんとか出来ますか?」


「あぁ!任せろ!」


 二つ返事で魔道砲に殴り込むフィリップ。心強いですね。 では、私も己の仕事をこなすとしましょう。


 振り下ろされた斧を両手の剣で受け止め、跳ね上げた斧を、それを持つ腕ごと斬りつける。


 装甲の薄い部分を的確に切り裂いた炎と氷は、その腕を切り落とすには十分なものだった。 そして、同タイミングで、炎を纏ったフィリップの拳が左腕の大砲を吹き飛ばす。


「後はおっさんとお嬢さんにお任せ~」


 セリアの放った闇属性魔法の槍と、カルグルのマスターの八卦のような一撃がとどめの如く突き刺さり、大型の機械はその動きを停止した。


 ……さて、お次はどの獲物ですかな?



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 



 ヌハハハハ!!拙者だ!! なんだか知らんが、魔物達とへんな……へんなのが戦っている様子!! これは拙者も加勢せざるを得まい!ヌハハハハ!!


 む?良いところに大きな的ががしょんがしょん動いて居るではないか! ここは進化した拙者の槍を見せるべきと見た!


 現れたるは神々しき光の槍。 我が変幻自在の力、刮目して見よ!!


「グングニール=アースガルズ!!」


 全ての仲間の力を集めた事により覚醒した神槍は、多数の形態を誇り、その中でもこれは一点の威力に秀でた槍。 神の国の名を構える雄々しき力だ。



 飛翔した槍は大型ロボットを貫き、灰燼に化した。


 しかし、まだまだ物足りん。ついでにちょろちょろしている獣でも散らしておくとしよう。


「グングニール=ヴァルハラ!!」


 再び投げられた槍は多数に分かれ、地面を凹ませながら焼き払う。


 オーディンの宮殿の名を冠したこの槍は対多数用の殲滅兵器。



 ……この男、適当に投げた2本の槍でかなりの数の敵を殲滅した。しかし、本人は高笑いをかます程度という大アホである。


 大きな力を低脳に持たせるなとは世の常…。 いや、これはこれでいいのかも知れない。魔物だもの。




なんか、カルグルのマスターって名前、新宿のアーチャ○とかそんなような奴に通じる何かを感じますね…。

え?感じない? わかりますわかります。


次回更新は2月25日(日)の20:00以降です。



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