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魔物で始まる異世界ライフ  作者: 鳥野 肉巻
118/158

過去編:大会(前編)


 大会当日になった。


 これまでにツバキは、私が根を上げるまでの厳しい稽古をしてきたんだ。 きっと勝ち抜けるだろう。


 いや、ホントにマジで20時間程度、休憩無しでツバキを葬り続けるのは辛かった。3時間位で飽きてしまった。 ツバキの根性と向上心は、私も見習う物があるだろう。 


 ちなみに、ツバキの死亡回数は余裕で4桁まで届いている。 文字通り死戦をくぐり抜けてきたわけだな。 いや、くぐり抜けてはいないか。


「アイリス、お互い頑張ろうね。」


 ツバキとはブロックが違うため、この場で分かれることになる。 Aブロックの私が先に試合を行い、ツバキたちのBブロックはAブロックの決勝戦が終わってから試合開始だ。 そして、Aの勝者とBの勝者が決勝戦で戦うのである。



 どうせ分かりきった結果とテンプレの進行なので、開会式やAブロックなどはすっ飛ばして、Bブロックに移ろう。




 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 




 そんなこんなで観客席に来た。 Aブロックの結果? 勿論ストレートで勝ったよ。タイマンで負けるわけないよね。



 Bブロック初戦は砂漠の長VS一般の鳥人族。 流れ者や戦闘狂の集まるこの大会では、種族を問わない顔ぶれが見られる。


 このBブロックで一番気をつけるべきなのが、この砂漠の長だろう。 初対面で見抜けるだけの強さを持っているのは確実だ。 ユリアまでは行かなくても、エーデルトやレイガルトと同格ほどの強さはあるだろう。


 あの三人の中で、ユリアだけが何故か頭1つ抜けて強いのだ。 …まぁ今はどうでも良いが。



 試合開始の合図が鳴る。 それと同時に走り出したのは砂漠の長だ。


 鳥人族の剣士は正面にロングソードを構えるが、両腕に炎をともした砂漠の長はその速度を緩めない。


 そして、鳥人が繰り出した横なぎを跳躍によって躱し、顔面にその拳を叩き込む。 吹き飛ばされた鳥人は即座に光となって消えていった。



 ツバキと同じインファイト型、反射神経も抜群。かなりやり手である事は確かだ。 しかし、ツバキも相当強くなっている。



 2試合目はツバキVSワーウルフの男。 大きな盾を構えた狼が相手だ。


 前方からの攻撃にめっぽう強そうな相手だが、ツバキにはこう言う場合に備えての、脳筋戦法を仕込んである。



 試合開始の合図と共に走り出すツバキ。 先程の砂漠の長の動きを見ていた狼男は、その盾を手前にどっしりと構えた。


 しかし、ツバキはその勢いを緩めることはなく、加速していく。 そして、


「黒龍拳:壱ノ型!『砕牙衝(さいがしょう)』!!」


 大盾に向かって拳を一発。


 内部から破壊する性質を持ったその攻撃は、大盾にヒビを入れ、軽く繰り出された左拳の追撃が大盾を粉々に打ち砕く。



 そのままの勢いでツバキは狼男の懐に侵入し、とどめの攻撃を撃ち込む。


「黒龍拳:参ノ型!『緋雨六連(ひさめろくれん)』!!」


 外部からの強力な六連打をモロに受け止めた狼男は、膝から崩れ落ち、横たわる前に光となって消えた。



 観客席の私に向かって手を振るツバキ。


 会場は激しい歓声に包み込まれていた。



過去編は戦闘シーン少なめでしたが、やっとこさ来たと言った感じですね。

それにしても、ツバキの技名は思わず叫びたくなってしまいます。


もうすぐクリスマスとなって参りましたので、特別会で話すテーマを募集します。

質問や要望でも構いませんので、感想欄にどしどし書き込んじゃって下さい。

基本的に全ての感想には返信致しますが、あまりおきになさらずにどうぞ。


そして、次回更新なのですが、1日休憩を頂きます。ご了承下さい。


次回更新は12月17日(日)の20:00予定です。

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