表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

祈り

作者: 柚木

『ねえ里乃?お祈りってやっぱ流れ星かなぁ?月?星?』

と聞かれたので、


『私は空に祈る。』

と答えた。


『空?』

とても不思議な顔をされた。


『そう。空に。』


『空の何に?』


何と言われても…


『空自体に。』


私は空が大好きだ。大きくて、優しくて、綺麗で、でもどこか完璧じゃなくて。


空は気まぐれで、太陽や月を隠したり、出したり。


空は、毎日コロコロ表情を変える。

雨の日は空が泣いてる日。


私の心も痛くなる。


空はいつでも私を見ててくれる。


だから私は

『空に祈る。』


それを聞いていた彼が私に話しかけてきた。


『空は朝?昼?夜?いつ祈るの?』


『空はいつでもあるから、いつでも祈りを聞いてくれるけど?』


『叶うの?』


『さぁ…』


『さぁ?って…叶った事は?』


『叶えて欲しくて祈ってるんじゃないの。

これから私はがんばります、見ててください。って祈るの。』


『自分の力で頑張るって事か。俺も今日から空に祈る。』


これが彼との始まり。この会話を交わしてから三年が経った。


私は今日その彼と結婚する。


朝、彼はこんな事を言った。


『実は、最初に空に祈ったのが、里乃と仲良くなれるように頑張ります!見ててください。だった。』


『叶ったね。』


『うん。空はすごい。いつもいつでも上を見上げれば勇気をくれた。』


『今日は晴れだね。空も祝ってくれてるよ。』


『空』がなかったら私は彼とこうはならなかったかもしれない。


これから先、まだまだ長い人生が待っている。


これから先も私は

『空に祈る』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 色々な作品を適当に漁っていたら良作を見付けました! 本になるとしたら詩集になるのかな? 何か心境の変化がないと描けないような作品ですね。 元来私はこういうモノを好きではないのです。兎に角抽…
[一言] 空に対する暖かな思いが伝わってきました。 私個人の見解ですが、空の描写を入れてみてはいかがでしょうか? 自然物への祈りを描いているので 空の様子をさり気なく入れたら良いかもしれません。 会…
2007/05/29 20:18 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ