表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不遇だったアラサーの俺が異世界転生させられたら  作者: 榊日 ミチル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/178

ー3章ー 22話 「夜陰にまぎれて仕掛けろ!地下作戦始動」

ホノエ村の広場から少し離れた場所にある小屋で、タケトは静かに炉作りに励んでいた。

その元へやってきたリュウジが語るのは、村を守るための大胆な地下作戦。

今回はその準備が進行する様子を描きます。


ホノエ村の広場から少し離れた小屋。タケトは炉の制作作業をしていた。岩ブロックを繊細な手つきで積み上げていく。そこへ、リュウジがやってきた。


【リュウジ】「作業中に悪いな。この前話した作戦、いよいよ下準備が終わりそうなんだ。だから、次のステップについて話しておきたくてさ」


声をかけられたタケトは顔を上げ、手を止めた。


【タケト】「おお、いよいよか。で、どんな内容なんだ?」


【リュウジ】「説明するより、見てもらった方がはやいかな。悪いんだけど、ついてきてくれないか?」


そう言って、リュウジはタケトをモグラと出会った山の麓まで連れていった。そこには、すでに土が積み上げられた小道が続いており、その奥には人がすっぽり入れるような穴が口を開けていた。


【タケト】「……おい。なんだこのトンネルは!?まさか……お前が掘ったのか?」


【リュウジ】「いやいや、俺じゃないよ。ここでモグラと知り合ってさ。そいつらに頼んで掘ってもらったんだ」


【タケト】「リュウジ、お前また魔物と仲良くなったのか……いや、もう驚かねぇぞ!毎度のことだ!」


タケトは少し呆れたように笑った。


【リュウジ】「で、このトンネルは山の向こう側まで繋がってる。目的地は、山の向こう側。つまり領主の拠点側の荒野だ。領主の城から南にある、かつてのモグラたちの住処だった場所な」


【タケト】「ふむ……で、何をする気なんだ?」


【リュウジ】「ほら、みんなで作った板があるだろ?あれをこのトンネル通して運ぶんだよ」


【タケト】「あぁ、あれか。……それを運んで、何を?」


【リュウジ】「荒野のど真ん中に穴を掘ってもらってるんだ。そこに板を敷き詰めて、上から土を被せてカモフラージュする。近づいても絶対に分からないように細工するんだ」


【タケト】「なるほどな。でも、そんなことして領主に見つかったらどうすんだ?真っ昼間じゃ目立つぞ」


【リュウジ】「そこは抜かりない。作業は夜中にやる。実際に敷くのはゴブリンたちに任せるつもりだ。小柄だし、肌の色も暗いから、夜に紛れて作業するにはうってつけだろ?」


【タケト】「あいつら、舗装工事の時に見たけど意外と器用なんだよな……それなら上手くいきそうだな!」


【リュウジ】「そうなんだよ。アイツらタケトの指導もあるだろうけど、こういうの上手くやりそうだろ?期待しかないぜ!」


【タケト】「なるほど……そういうことか。領主の動きも、そろそろ来そうだしな」


ちょうどそのとき、地面の下からもぞもぞと現れたモグラが顔を出した。


【モグラ】「リュウジさん、報告です。荒野の掘削作業、明日には完了するそうですよ」


【リュウジ】「おお、ナイス!ありがとう!……じゃあ、明後日の夜中に板の設置を始めよう」


【タケト】「了解だ。ゴブリンたちには俺が話を通しておくよ。奴らも喜んで協力してくれるさ」


【リュウジ】「任せた。俺も色々と準備を進めておくよ」


二人は互いにうなずき合うと、それぞれの持ち場へ戻っていった。トンネルの奥に続く未来の光景を想像しながら。


夜陰に紛れて仕掛ける、地下からの静かな反撃。その準備が、今まさに動き始めていた。


地下からの反撃が、いよいよ本格始動。

ゴブリンたちによる夜間作業、モグラたちの協力、そしてリュウジの先を読む計画力――。

誰かを傷つけることなく、理不尽な支配を覆すために動くこの村の面々が、本当に頼もしくなってきました。


この物語は、“戦わずして勝つ”ことの意味を追い続けています。

そしてそれを支えるのは、ただの知恵や技術ではなく、「信頼」と「行動力」なんですよね。

リュウジと共に、一歩一歩前進していく村人たちの姿を、今後も描いていけたらと思います。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


※物語が気に入っていただけたら、評価・レビュー・感想などで応援してもらえると励みになります!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ