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不遇だったアラサーの俺が異世界転生させられたら  作者: 榊日 ミチル


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ー3章ー 16話 「スライム女王の夢と屋台街計画」

今回は、タケトが温泉地で屋台を作る回です。


ただの建築では終わらないのがこの世界。

女王スライムの“ぷるるん構想”が炸裂し、

まさかの屋台街プロジェクトが始動します!


人と魔物の共存が、少しずつ“文化”に変わっていく――

そんな未来の一歩をお楽しみください。


タケトは温泉地での作業に没頭していた。  木材を組み立て、屋台の骨組みをつくり、装飾の下準備を進めていく。


【タケト】「……ふう。あとはここに階段と踏み台を付ければ……よし、スライム仕様完成っと」


 屋台の客側は通常の高さだが、店主側は女王スライムの体高に合わせて、作業がしやすいように段差が施されていた。  もちろん、取り外し可能で、人間でも使えるような作りになっている。


 ほどなくして、ぷるんと音を立てて女王スライムが現れた。


【タケト】「ちょうどよかった。出来たぞ。とりあえずオーソドックスな形だけど、使ってみてくれ」


【女王スライム】「まあ、素敵!私仕様になってるじゃない。温泉の雰囲気にもよく合ってるわ♪」


 タケトの努力が報われる瞬間だった。だが、女王スライムはそれだけでは満足しなかった。


【女王スライム】「ただね……」


 ぽつりと呟く女王スライムに、タケトは気になって問い返す。


【タケト】「どうした? 何か問題でも?」


【女王スライム】「屋台一つだと、おまんじゅう屋さんしかできないでしょ? だ・か・ら~……この屋台をどんどん繋げて、巨大な温泉屋台街にしたいのよ♪ ぷるるん♪」


【タケト】「……なにぃ!?」


 あまりに壮大な構想に、一瞬タケトの思考が停止した。  だがすぐに、そのビジョンの可能性を感じ取る。


【タケト】「スゴいなそれ! 魔物で手が空いてるヤツや、村の人だってやりたい人がいれば、店を持てるってことだな?」


【女王スライム】「そうなの。こんなに豊かになってきたんだもの。魔物も人も、楽しまなくちゃね♪」


 屋台街―― それはただの商業という働き方の一つではなく、村と魔物が共に築く新しい文化のかたち。  タケトはワクワクした気持ちで、荷台の木材を見つめた。


【タケト】「なあ、それならひとつ頼みがある。屋台を作るにしても木材って限りがあるだろ? だから、スライムの力で建設用の木材を育てる場所を見つけて、専用の木を育ててくれないか?」


 豊かになりつつある自然を守るための、タケトなりの配慮だった。


【女王スライム】「そんなの、お安いご用よ! 任せてちょうだい」


 女王スライムはくるりと身体を回転させ、視線を遠くに向けた。


【女王スライム】「あの辺りなんてどうかしら? 道はないけど、ここから近いし、人にも影響はないわ」


 タケトもその場所を確認し、頷いた。


【タケト】「道は後から作るから大丈夫だ。よし、さっそく木の栽培、頼んだぞ」


【女王スライム】「ええ! 屋台街の夢、叶えてみせるわ♪ ぷるるんっ!」


 こうして、新たな温泉屋台街構想が本格的にスタートすることとなった。  それは村と魔物たちの共存の象徴となる、未来の一歩でもあった。


ご覧いただきありがとうございます!


女王スライム、相変わらずフリーダムです(笑)

でもこの突拍子もないアイデアが、実は大きな転機になるかも……?


そしてタケトも、木材の育成に目を向けたりと、

ちゃんと自然との共存も考えてくれてます。


次回からも、じわじわ世界が広がっていきますので、

ぜひ引き続きよろしくお願いします!


面白かったら評価・ブクマ・感想など頂けると励みになります!


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