表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不遇だったアラサーの俺が異世界転生させられたら  作者: 榊日 ミチル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

73/178

ー3章ー 12話 「作戦はまだ内緒──静かに始まる反撃の夜」

街から人々が避難してくるのを前に、リュウジは新たな指示を出す。

モグラたちへの頼みごと、スライムたちの隠蔽工作、そして三人で始める本格的な受け入れ準備。

タケトの大爆笑、その理由とは……?

今回もじわじわ進む、“戦わずして勝つ”リュウジ流作戦!



モグラとスライムたちに囲まれながら、リュウジは山の斜面を背に立っていた。


【リュウジ】「なぁモグラ、お願いがあるんだけどさ。トンネルの先、つまり山の向こう側、なるべく広くて平坦な場所に、こっそり大きな穴も作ってくれない?」


【モグラ】「……大きな穴? 何かを埋めるのですか?」


【リュウジ】「んー、埋めはしないけど人がたくさん入るかな。とにかく、たくさん入るような大きい穴をひっそり作って欲しいんだ」


モグラはぽかんと口を開けていたが、やがて小さく頷いた。


【モグラ】「リュウジさんの頼みなら……やってみる。土を掘るのは得意だから、任せてください!」


次にリュウジは、ぷるぷると揺れるスライムたちに目を向けた。


【リュウジ】「お前たちは、俺が指示したらトンネルの出口を隠す仕事だ。モグラが作ったトンネルの出口を、自然な感じに木や草で覆ってほしい。できるだけ“人間の目”にバレないようにしてくれ」


スライムたちは一斉に「ぷるん!」と元気よく跳ね、了承の意を示した。


【リュウジ】「トンネルが完成するまでは、この山と草原づくりに集中だ。頼んだぞ」


指示を出し終えたリュウジは、軽く手を振ってホノエ村へ戻った。


夕方近く、村に戻るとタケトとナツキの姿があった。


【ナツキ】「あ、リュウジ。おかえりなさい」


【タケト】「そっちの方はうまくいったのか?」


【リュウジ】「ああ、色々指示してきたから大丈夫。……で、明日、街から人が避難してくるだろ?その受け入れについて相談しようか」


三人は地図を広げ、真剣な面持ちで話し合いを始めた。


【ナツキ】「トリア村は奥まってるし、安全性が一番高そうね。小さな子供やお年寄りは、そこがいいかも」


【タケト】「ミズハ村も同様だな。温泉があるし、体力のない人の療養にも使えそうだ」


【リュウジ】「ホノエ村には、動ける男性を残してもらおう。戦うつもりはないけど、運搬や準備には男手があった方がいい」


その案に全員が頷いた。

少しして、タケトがリュウジの目を見て訊ねた。

【タケト】「なぁ、リュウジ。実際、どうやって領主軍に対抗するつもりなんだ? まさか真っ向勝負ってわけじゃないだろ?」


リュウジは少し笑ってから、タケトに耳打ちする。


【リュウジ】「(ごにょごにょ……)」


数秒の沈黙の後──


【タケト】「ぶはっ! なにそれ、面白れぇ!!」


驚きと笑いが混ざったタケトの反応に、ナツキはきょとんとした表情を浮かべた。


【ナツキ】「なになに? どういうこと?」


【リュウジ】「いや、まぁその……結果を楽しみにしててくれ!」


【ナツキ】「えぇー? なんかすごく気になるんだけど……。でも、リュウジが考えたことなら、信じるよ」


リュウジは少し照れながら、ナツキに向き直った。


【リュウジ】「ナツキには、トリア村で食料の管理と炊き出しをお願いしたい。それと、街の人たちが到着したら、できるだけ安全な場所で落ち着けるようにしてあげてほしい」


【ナツキ】「分かった。任せて!」


【リュウジ】「街の人たちの搬送はタケトとナツキにお願いする」


【タケト】「わかった!……ここからが勝負だな!」


夜の帳が村を包む頃、三人はそれぞれの役割を胸に、明日への備えを終えていった。

静かな夜。しかし、その裏で──

“リュウジの作戦”は、確かに動き始めていた。


読んでいただきありがとうございます!

今回は作戦の準備が本格化し始めた回でした。

ようやくリュウジの秘策が少しずつ形を見せ始め、次の展開に向けて動きが加速しています。

次回はいよいよ避難民たちがやってきます。

どうぞお楽しみに!


あなたの評価が、物語を前に進める原動力になります。『面白かったな』と思ったら、ぜひポチッとお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ