表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不遇だったアラサーの俺が異世界転生させられたら  作者: 榊日 ミチル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/178

ー1章ー 29話 水と希望の狼煙(のろし)

いよいよ川の整備が最終段階に突入!

魔物も村人も力を合わせて、大仕事に挑みます。

そして――ついに、山のドラゴンが動き出す!?

水の力がもたらす、復興の奇跡をぜひご覧ください!


数日後。

村は威勢の良い声が飛び交い、活気に満ちていた。

川の整備工事が、ついに最終段階を迎えたのだ。


【リュウジ】「あと一歩だな……よし、今日で決めるぞーー!」


リュウジの声に、村人たちが頷く。

ミズハ村の人々も駆けつけ、皆で協力して土砂を整え、川の出口を固めていく。


【村人A】「よしっ、これで堤防の補強も完了だ!」


【村人B】「水路の歪みも直しましたーっ!」


ミズハ村でも………


【タケト】「よし!残り1件だ!これでミズハ村の家が全部完成するぞ!!」


【ガンジ】「ついにここまできたか!半ば諦めておったが………うぅっ」


【村人A】「ラスト、俺の家、頼んだぞ!」


【タケト】「おう!任せておけ!」


作業は最終盤を迎え、ウルフ車は何度も往復して土や資材を運び、スライムたちがぬちゃぬちゃと川沿いに緑を生やす。


そしてついに、川とミズハ村が息を吹き返したのだった。

ミズハ村の人々は、工事の成功を見届けるため、トリア村に集結していた。


無事にやり終えたリュウジは空を見上げた。


【リュウジ】「……よし。行くぞ!」


準備していた狼煙台に火を点け、白煙が空高く舞い上がる。


――それは、山のドラゴンに向けた合図。


数分後、遠くの山から「グオオォォォ……!」という雄叫びが響き渡る。

そして、轟音とともに――


大量の清らかな水が、山から勢いよく流れてきた!


【村人C】「き、来たぞぉぉぉぉ!!」


【ガンジ】「こんなに美しい水が……また、戻ってくるとは……!」


水は整えられた川を滑らかに流れ、ミズハ村を越えてトリア村へと繋がっていく。

泥まみれだった川が洗い流され、まるで命が甦るようだった。


【リュウジ】「……成功、だな!」


スライムが「ぷるるっ」と跳ね、足元のぬかるみで喜びを表す。


川沿いに立ち尽くすミズハ村の村人たちは、涙ぐみながら手を取り合った。


【村人D】「これで……やっと、生活が戻るんだ……!」


【じいさん】「リュウジ……お主がいなければ、この奇跡はなかった。本当に、ありがとう」


【リュウジ】「いや、俺だけじゃない。スライムや、ウルフや、みんなが一緒にやってくれたからだよ」


その言葉に、双方の村人たちはまた感極まり、拍手と歓声が広がる。


そして、誰かが言った。


【村人E】「祝賀会だ! イモだ!! 祝うぞー!!!」


【タケト】「やっぱイモか……いや、俺も食うけど!」


こうして、トリア村とミズハ村の合同祝賀会が開催されることとなった。


魔物とイモと努力の結晶が、今、一つとなって実を結ぶ。


そして、その日が終わる頃、村のどこかで誰かが囁いた。


【???】「これは、スゴいものを見せてもらった………すぐにあの方へ報告せねば!」


歓喜とはうらはらに、怪しげな動きがあるとは知らず時は流れるのであった………。

ご覧いただきありがとうございました!

水が流れるだけで、こんなにも感動するとは……。

そしてラストの謎の人物の一言。

いよいよ次回、物語が再び動き出します!

次話もお楽しみに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ