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(この間の集まりは最悪でした。光夜くんと花の現人神の記憶を持つ咲生くんの中が険悪で。おたがいにだんまりですし。たいして進展はありませんでした。癒し系のミコトちゃんがいてくれた方が場が和むと思うので、次の集まりには是非参加してほしいです。)
こう翔愛からメールが届いた。わたしも他の現人神たちに会ってみたい。でも...。集まりに行けば光夜もそこにいる。わたしはまだ光夜の顔を見る勇気はなかった。なんとメールの返事をしようかと考え数日すごしていると、下校時に自宅前で声をかけられた。
「ミコトちゃん。」
そこには翔愛がいた。
「え?どうして。」
「ふふふ。わたしにはたくさん仲間がいますから。」
翔愛はそう言って空を見上げた。そうか鳥...。
「少しお話しませんか?メールでは言いにくいこともあると思うので。」
わたしと翔愛は月乃神社の社の前にいた。
社の後ろの大きな木を翔愛はしばら見つめていた。満足したのかようやっと振り返り、社の前に腰を下ろした。二人で並び座り、わたしはなにを話しどうしたらいいのかと考えを巡らせていた。
「さてと...。光夜くんとなにかありましたね?」
「え?わかるの?」
「先日の集まりで彼はとても不機嫌でした。彼がそんな風になるのは今のところ、ミコトちゃんがらみしかないような気がします。」
凄い観察眼。神の力とはまた違うのね。
「それで、どうしたんですか?力になれると思いますよ?」
「えっと。この間、ここで一緒に光夜と話していて。」
「わたしと会った日ですね。」
「うん。多分黄花の話を聞いたからここに来たいって光夜が言って。」
翔愛は黙ってわたしの話を聞いてくれている。話の核心を伝えることに躊躇う。
「ここで..、いきなり...。光夜にキスされて。」
「あらまぁ。」
翔愛は両手をそっと自分の口元に当てた。わたしはとても恥ずかしくなってしまった。
「いきなりは良くないですけれど。ミコトちゃんはそれが嫌だったのですか?」
「え?」
「光夜くんにキスをされたことです。嫌でしたか?」
わたし、光夜にキスをされたこと自体は嫌ではなかった。身代わりがいやだった。そもそもあのキスをしたのが光夜なのかツクヨミなのかもわたしにはわからない。
「今いるのは光夜くんです。ツクヨミはなにもできません。彼はもうこの世にはいないのですから。黄花もです。」
翔愛は普通に当たり前のことを言っている。わたしがかつての記憶に勝手に振舞わされているだけなの?
「それでも光夜くんに会うのは少し気まずいですよね。ではこうしましょう。しばらくはわたしと集まりに行きましょう。話し合う時もわたしのそばにいてください。」
「でもそんなことをしたら。」
「光夜くんが気を悪くしますか?心配無用です。仮にもツクヨミの記憶があるのです。彼の大人の部分があるのですから、滅多なことにはなりませんよ。」
翔愛の話を聞いてわたしは少し安心した。
「うん、じゃぁそうする。」
「よかった。きっといい話し合いができますよ。」
それから翔愛は男子が不仲であるからこそ、女同士は仲良くしましょうと握手を求めてきた。
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