春希、覚醒
「なぜ、今になって…!?」
「久しぶりだなあ?蒼山滝くん 」
俺はカルテー二にくん付けされて少し寒気がした
「お前に、くん、付けなどされてたまるか!!」
「つれないなあ」
カルテー二はクスクス笑っている
「滝さんが戦っていた敵がなぜ今 ……まさか、俺の仲間が!?」
「私がそんな卑怯な手を使うわけないじゃないか 私がお前達の仲間を殺すなら、滝の目の前で殺す 今まで隠れて倒してないだろう?」
念の為嫌な予感がして、慌ててロダ様はその場でモニターを作り出し、俺たちの世界の能力者施設を確認する
「……そうだな、壮志、裕也、貴志は無事だ 無事に生きているよ」
「あいつらに長いこと門番を任せて、悪いことしたな…」
春希は仲間をずっと心配していた
「俺は、仲間を心配してました 滝さんの命も心配してましたが、俺は新しくリーダーになったばかりなんです、チームもまだ、まとまらないままで…」
「仕方ないよ、まだ君は能力者になって日も浅い しかし君はよく怖がらないで我々の世界によく来たな?」
春希はロダ様に直々に褒められ、心底驚いていた
「こんなとこ、滅多に来れないですからね!しかも宮殿だなんて! まだ夢を見ているみたいですよ!」
純も頷きながら聞いていた
「え?純も?」
「ああ、改めて考えたら、こんなとこ来れねえよ普通は 俺たちは2回目だから平然としてるけど、改めて考えたらすげえよ ましてや俺はヤンキーだったから余計だよ この世界が眩しすぎるぐらいだ」
純は目をキラキラさせて話した
「カルテー二、そういう訳だから、この世界をなくそうと企みこっちに来たんだろうがそうはいかない 数少ない王国をなくしちゃいけない!」
トヴァースは俺の目の前に来て、全員戦う構えをした
周りを見渡すと、瞳も技を出す構えをしていた
「私は、皆を守りたい!ここまで来たんだもの!」
「瞳!?」
瞳は皆を囲える巨大なバリアを生み出した
「今全力を出さなかったら、きっと後悔するわ!例え式が挙げられなくても!」
「お前…」
カルテー二は企みを読まれて悔しかったのか、俺に衝撃波を与えた
「"破"!!」
ドォォッ!!
「うっ!?」
すかさず俺は腕で守りの体制をした
「ふん…… さすがあの時よりは瞬発力がよくなっているな しかし、これではどうかな!?」
カルテー二が指でパチン!と合図すると、宮殿の扉から一斉に能力者達が現れた!
「な、なんだあいつら!?」
純もさすがに驚いた
ロダ様は椅子から立ち上がる
「情けないぞお前達… ずっと戦いながら私の宮殿を守っていたと思っていたが、カルテー二の手先になっていたのか!?」
「ダガンドまで!?」
俺は数が多い能力者を目を凝らして見ていると、そこにはつい先程話していたダガンドもいた
「ふ…… ふふ、 はははは!!今度こそ、今度こそ世界が滅亡する!! 貴明が守り抜いたこの世界が消滅する!!さあ、ロダ・クニドスを集中攻撃しろ!!」
俺は全身の力が抜き、膝から崩れ落ちた
「滝!?大丈夫か!?」
隣にいた智嬉が心配する
「……終わりだ…親父が守ってきた国が…俺は…なんの為にここまで…」
「兄貴!!まだそうと決まった訳じゃ!!」
俺が戦意喪失していると、ダガンドは技を出す構えを、カルテー二に向けた
「な、何!?」
「滝、合体技をしようぜ! こいつ目掛けて、2人で一斉に天華乱舞を発動するんだ!!」
「そうはいくか!!"幻影呪縛"!!」
カルテー二の幻影呪縛は、今まで1人でしか攻撃出来なかったが、いつの間にか5人まとめて攻撃できるようになっていた
標的は、俺、春希、智嬉、純、飛鳥さん…つまり、俺を目の前で庇っている全員が引っかかってしまった
「うわあああ!!」
「なんで、なんでこんな時に思い出すんだ!?」
中でも春希は、なぜか効かなかった
「うん?新入りか?貴様 なぜ私の技が効かぬ!?」
「それは、俺が暗い過去を持っていないからだ!! 俺は能力者になりたくて、素直に親父をただ助けたくて能力者になった! 俺は元々ヒーローになりたかったんだよ!!」
春希の足をよく見ると、ガタガタ震えていた
「春希…」
「滝さん、やっと、あなたを助けられますね」
春希は俺が戦意喪失しているのを横目に、ニコッと笑った
春希はダガンドとともに、カルテー二目掛けて合体技を発動した
「"天華乱舞"!!」
「"烈火乱舞"!!」
ゴォォーッ!!
俺の力じゃないとカルテー二には勝てないんじゃないかと不安だったが、どうやら十分すぎるぐらい効いていた
ダガンドの力は、司令官と同じぐらいの強さなのだ
だが、しかし――
「ふ、ふふ……やるではないか…少しは骨のある人材がいるんだな」
「まだ生きているのか!?」
ロダ様は驚愕していた




