シルヴァの想い
「私の国に来たことになるのはこれで2回目だな そろそろ話そうか、シルヴァ・トラーズの正体」
俺はなんとなくしか把握していなく、肉体がない、
ということはやはり霊体かなにかなのだろうと薄々は感じていた
トヴァースやジュン・タルナさん達はしっかり人の身体として保っている
ロダ様は背を向けて俺に話す
「まあ、所詮は透明人間状態なのだがね ほとんど亡霊にしかすぎないのだよ 1度死んだら、透明人間でしか長く生きられる方法はなかった 彼には、長く生きて貰いたいから」
「俺も、生きて欲しいです 司令官には、沢山の事を教えてくれました」
ロダ様は王冠を机に脱ぎ捨て、赤い大きいマントも脱いだ
「彼の強さを認め、私は私の護衛を頼んでいた 君の親父さん、貴明とともに」
俺の心臓がドクン!と鳴った
「司令官も、力を解放すれば、この国諸共吹き飛ぶ力を持っている、と聞いています」
「そうだな」
「司令官も、そんなに強いということは、辛い過去が…」
ロダ様は意外そうな顔をして驚いていた
「あれ?君シルヴァの昔のこと知らないのかね? 貴明と一緒に戦ってるのは知っているだろ?」
「はい、それは知っています しかしなにがきっかけで能力者になったかはまだ」
すると、まだ身体は完全ではないが、司令官とトヴァースが作戦会議室へ突然来た
「司令官!!」
「シルヴァ!?」
「ロダ様…私に、滝を守る力を…!!」
「司令官!俺はあの時もう死んでも良かったのに!!どうしてあなたの身体が元に戻れなくなるまで無茶を!!」
司令官は、俺の言葉を聞いて殴ろうとしたのか未だ力は出ず、パンチをしようとしたがフラッと身体が揺れて倒れそうになった
「シルヴァ!無茶したらダメだ!!」
トヴァースは慌てて司令官の身体を支える
「トヴァース、そのままシルヴァの身体を支えていてくれ 滝 見ておれ これが私の力だ」
ロダ様は長い杖のようなものを司令官の身体に翳し、司令官はみるみる元の姿に戻っていく
まだ司令官の身体は透明だが、前のように人間のように立って歩けるようにはなっていた
「ロダ様 ありがとうございます」
「滝も心配していたぞ 君は死んだんじゃないかって 慌ててワープで一斉に駆けつけてきたのだ」
「……本当か 滝」
俺は思わず司令官に抱きついた
「司令官…もう、だめなんじゃないかと思ってた…!! あのまま、死ぬんじゃないかって!」
司令官は目の前の泣きそうになっている俺の様子を見て嬉しそうに笑った
「君はそれでもこの私を赦してくれるのか」
「シルヴァ…」
するとその時、ロダ様がなにかに勘づいた
「この気配は 貴明か」
「親父が来てるのか!?」
俺にも、うっすら親父の姿が分かった
1度死にかけたせいか霊感はもうほとんど残っていなかったと思っていたのに
「まだ、見える…親父の姿が」
『1度死んだとはいえ、この再生力…シルヴァの力は改めて恐ろしい』
「すると俺の能力は司令官の力で生きているのか?」
ロダ様は俺の目の前に立って、右手を俺の胸に翳す
そしてロダ様の身体は光出した
「ロダ様?」
トヴァースは首を傾げる
「うん、まだ貴明の力はあるよ そして新たに、シルヴァの力も与えられている ……元々一般人である君が、2人の強力な能力を与えられた よく能力酔いもせず正気でいられるのが不思議なくらいだ」
そういや俺は司令官の力で生き返ってから、不思議とどこも具合悪くない 至って健康である
「滝 お前能力者をやめる気はないか?」
「どうしてそんな事を?」
「私が貴明を殺したも同然なんだ あの時仲間を全て失い、怒り狂った貴明をそのまま私は止めずに戦いに行かせた… 能力者戦争は、そこから始まったようなものだから 君に憎まれて、私は殺されてもおかしくない 」
俺は司令官の思いもよらない言葉に唖然とした
「でも、でも司令官は俺を、俺たちを沢山守ってくれた!!助けて下さった!! 今も1度死んだ俺を助けた!! 司令官に数え切れないほど俺は世話になった!!そんなあなたを…殺すなんて…」
司令官は俺の言葉を聞いて失笑した
「優しすぎるな…君は」
司令官はトヴァースの腕を借りてどこかへ行こうとする
「シルヴァ?どこに行くんだ?」
トヴァースも不思議に思った
「……自室で、休むよ」




