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strength and…   作者: まなか
39/50

生きて欲しいから

「俺は…死んでも良かったのに!!」

俺 蒼山滝が原因で戦いになるなら、この街が、国が、なくなっても良かった

司令官が死んでも、リュザが死んでも、なんら変わらない

リュザにやられた時、俺は本当に親父のように爆発を起こしてしまうんじゃないかと思った

世界をなくす程の力

結局、世界は残っていた

じゃあどうして親父は、なにをきっかけに爆発を起こしたんだ

仲間が居なくなったから?

自分の能力の強さのせいで仲間を巻き込んだから?

親父にもきっと力を止める仲間はいたはず

「大事な人が死んでも、俺の身体は、爆発は起きない…」

大切な人が死んで、こんなに悲しい思いをするなら、いっそ自分も死んだままにして欲しかった

「こんなになってまで、まだ生きろっていうのかよ、司令官…」

しばらくすると、涙がとめどなく溢れ出した

「う、うう…っ!!」

俺のせいで、司令官も親父も助けてあげられない

ひたすらに泣いていると、司令官室の扉の開く音がした

「……滝!?」

「その声は、トヴァース!!」

俺とトヴァースはお互いに無事かを確認するように抱きしめあった

「司令官が蘇らせてくれたんだ、俺を!!」

「なんてことだ、死んでいたはずの滝が生きて、シルヴァが息絶えている」

「司令官は、もうこのままなのか!?どうしようもないのか!?」

トヴァースは司令官の横たわった身体に近づく

「…これは完全に力を使い果たした 息もしていない

脈もない シルヴァ…なんて無茶を…!!」

俺はその言葉を聞いて頭が真っ白になった

「俺…俺のせいだ…全部…!!」

「滝!! 」

「すべてはあの日、親父が俺の目の前で倒れたあの日からだ 俺が弱いから司令官も親父も、助けられなかった」

次から次へと言葉が浮かんでくる

辛い記憶がどんどんフラッシュバックする

「滝!!いい加減にしろ!!」

トヴァースは俺にビンタを1発食らわせた

「――ってぇ!?」

「バカ!! 今は自分を責めてる場合かよ!! それに、お前が強くなければ、ここまでシルヴァはやってねぇよ!!」

「――!!!」

トヴァースは申し訳なさそうに俺に優しく頬を撫でる

「悪い…ビンタなんかして 生きて欲しいんだ君には」

俺はベッドから立ち上がった

「……トヴァース、他のみんなは?」

「みんなはサロンで話し合ってるんだ 君の事と司令官の事で まだ自室に戻っていないから、きっとみんなはそこにいる」

司令官がいない今、戦いも本当に終わったのか確認できない

司令官が死んで俺も蘇ったら、また戦いが激しくなりそうな気がする

「トヴァース、1度ロダ様と話し合いたい 司令官をこのままにする訳にはいかないから」

「ああ 俺もそう思ってた」

「とりあえずサロンへ行こう!!」


施設内に残っていたメンバーは少なく、戦いが終わったと同時にそれぞれ持ち場へ戻った

どうやら本気で俺が死んだと思っていて、やれる事はないと考えていたんだろう

そのまま待機していたのは、春希、智嬉、圭介、春希の親父の飛鳥さんであった

「やっぱり、なにかあった時にと思って待機していて良かったな」

「智嬉!!」

俺はサロンで待機中の仲間を見つけた途端、智嬉に抱きついた

「あなたが万が一目覚めたら、どうしていいか滝さん分からなくなるだろうと仲間内で話し合っていたのです」

春希も心底心配していた

「すまない、みんな だけど…」

飛鳥さんは椅子から立ち上がる

「分かっているよ もう何も言うまい 私たちも向かおう、シルヴァさんの国へ」

「司令官の身体は、テレポートで行けるのか?」

トヴァースはみんなから背を向けて話す

「…もし、向こうに行ってまで戦いになってしまったら、その時はすまない」

トヴァースは思い詰めた顔をすると、俺はニッと笑う

「なに言ってんだ 俺は司令官の力になれるならなんだってする 向こうへ行って、もしまた恨まれたとしても!!」

「……君には生きてもらいたいんだ、本当に」

そして、1度仲間全員で司令官室へ集合した

「……司令官、眠ってるな かれこれ数時間は経つ」

「生きてるか死んでるか確認する為にも、シルヴァさんの国へ行くしかないな こちらの世界では通用しない」

そうして俺たちは、今いる能力者全員で司令官の住んでいる国へテレポートした


(生きていて、どうか……司令官!!)

俺はただ、それだけを祈るしかなかった

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