戦いを止めようとする者
「くっ…間に合え!!"射殺絢爛"!!」
圭介さんはリュザを薙刀で腰目掛けて刺した
「ぐああっ!!」
俺はリュザから目を離せるように壁に隠れ、慌てて通信機で司令官を呼び出す
「司令官、司令官!!大変です!!応答願います!!」
すぐに司令官は応答した
『今モニターで確認していた所だ 私もすぐにそちらに向かう 』
「は、はい!!滝さん!大丈夫です、司令官もすぐに来ます!!」
俺が急いで駆け寄ると、滝さんは瞳さんと戦っていた
「ふ、ふふ…蒼山滝…私はお前の事が大嫌いだったんだよ」
瞳さんの声色で、お前と言っている リュザの催眠術に引っかかっている証拠だ
滝さんはうつ伏せになりながらも必死で瞳さんに訴える
「そんなことで、俺は騙されない!! 俺はずっと、瞳の事が好きだった!!愛していた!!上辺だけで付き合っていたわけじゃない!」
「――!!!」
瞳さんは滝さんの言葉に反応したのか、その場で意識を失いバタッと倒れた
「瞳!!」
滝さんは未だに体が起き上がれない
「くそっ、なんで起き上がれないんだよっ…
リュザは腰に薙刀を刺されても、余裕な笑みをしていた
「お前も潮時なんだよ もういいだろう、お前さんの親父が戦って来た敵は全て倒しただろう?長年戦ってなんの意味がある 死んで楽になれ」
リュザは薙刀を思いっきり力を込めて外し、血が出ていても滝さんを攻撃しようとする
「兄貴!!」
「死ね―― 蒼山滝!!」
すると滝さんの身体から、眩しく光る青白いオーラが発生した
「こ、これは……」
「しまった遅かったか!!」
俺の真後ろから司令官の声がした
「司令官!!」
「何事ですか!!」
司令官の隣には、瞳さんの母、陽桜峰子さんもいた
「あなたは?」
俺は初めて出会ったので尋ねる
「あなたも能力者なのね はじめまして、私は陽桜瞳の母、陽桜峰子です 今司令官…シルヴァに頼まれて、滝さんの様子を伺ったんですが これは悪しき物の怪の仕業…!!」
リュザは悔しい顔をしていた
「ちぃっ 邪魔者が入り込んだな!! 愛する恋人を殺そうとしたが思いのほか骨があった…こいつの仲間は…あと3人だな」
「待て、リュザ!!」
リュザはテレポートで次のターゲットを探しに消え去ろうとした瞬間、峰子さんはリュザを止めようとした
「待て悪しき者!! 封印する!!」
「やめたまえ、峰子!!」
「シルヴァ、この者たちは、私たちの戦いのせいで能力者になってしまったのですよ!?」
司令官が引き止めてしまい、リュザはテレポートで次のターゲットを探しに消えた
滝さんと瞳さんはリュザがいなくなったせいか起き上がれるようになり、俺たちは一旦、瞳さんの母、峰子さんの好意で瞳さんの家の中の客室へ案内された
「春希は、この人に出会うのは初めてだったな 」
「はい…はじめまして、おば…」
おばさん、と言う口を慌ててて自分で止めた
「ふ、ふふ、いいんですよ春希くん、私の事なんか知らないでいいんですから」
「一応、お前も私達の下で裏方をしているだろう」
「いいんです 私は、あなた達に本来会う予定では無かったのです」
峰子さんは、滝さんの顔をじっと見る
「あなたも随分、長いこと能力者をしているわね 辛かったら、やめてもいいのですよ こんな悲しい戦いに、参加することないのですから」
峰子さんはどうやら俺たちの様子がなんとなく把握できているようだった
峰子さんにいわれ、滝さんはぐっと堪えた
「峰子さん、俺は…確かにもう、俺の身体はガタが来ています、けど、親父の能力の爆発で始まったこの戦いに、終止符を打ちたいんです!!」
「兄貴…」
峰子さんは深いため息を着いた
「あなたも、あの貴明と同じ道を行くのね この道は、避けられないのね…」
「峰子さん…」
峰子さんは滝さんの手を引っ張った
「少し、滝さんと2人だけにしてください」
「お母さん!あまり私の夫を叱らないで!」
娘の瞳さんが身を乗り出し峰子さんに言うと、峰子さんはクスリと笑った
「大丈夫ですよ あなたたちは、仲間を守りに行きなさい」
俺は滝さんの代わりに返事をした
「……はい!!」




