情報支部の力
司令官は伊月と道場で組手をしていた
しかし、司令官は素手で戦うのは苦手で、武器を使って戦うほうが得意だという
「司令官…いいですよ、棍棒使ったほうがやりやすいんでしょう?」
「そんな、仲間に、武器を向けるだなんて!」
「あなたはそういうと思いましたよ」
すると、伊月は頭に付けていた帽子を外した
伊月は男に見えるようにするため、ボーイッシュな服装であった
長い髪が現れ、帽子を外すとポニーテールだった
「君…女性だったのか!!」
「あなたと同じ、ポニーテールですよ 奇遇ですね」
<挿絵>
「どうして…」
「狙われているのです 私も あなたと同じ、敵に」
伊月は、実は司令官と同じリメンバーズに所属していたが、ずっと情報支部という裏方であるために司令官に挨拶が出来なかったという
「そんな、…気づかなくて、今まで分からなくて、ごめん…同じメンバーだっただなんて…」
司令官は驚愕していた
「いいえ、仕方ない事です あなたの影武者として働いたり、または影に生きるスパイとして動いたりしていました 情報支部でしたから」
「あの、まさか、俺と、純が」
影武者に選ばれただけあり、限りなく司令官の容姿に近い 女性だが、背丈もある もちろん、司令官が使っている棍棒の使い方も全て模写をした
司令官がなにか言い出そうとすると、伊月は司令官の唇に人差し指を差し出した
「分かっていますよ 影武者ですから すべて知っています なにもかも 」
「なんだって…!?」
「羨ましいですね、女性に好かれ、男性にも好かれ… だからあなたは司令官になれたのですよ」
伊月はにっこり笑って答えた
限りなく司令官と容姿は近いが、ふとした仕草はやはり女性らしさが垣間見える
照れているのか、司令官は頭をかいていた
「良かったよ、君が実は敵に、なんかならなくて」
「戦いたいですか? あなたが望むなら、私はいくらでもあなたと戦いますよ でも、その前に私はやることがあります」
自分の着ていた紫のスタジャンを脱ぎ捨てると、司令官が着ていた服と全く同じ、白いジャケットに青いタンクトップ、白いジーパンが現れた
「私が、あなたの親友を奪い返したい」
「伊月…っ!!」
「あなたは司令官ですからね、ここから動くのは無理でしょう?だから今春希くん達のチームに入ったのです あなた程の力はなくても、あなたを守りたいんです…」
司令官は、伊月を強く抱き締めた
「滝さん!?」
「ごめん…こんな格好をさせてまで…俺は、なんて頼りない男なんだ…っ!!」
「司令官、まだあなたはこの施設を守っていてください、まだなにかあるか分かりませんから」
伊月は抱き締めていた腕を名残り惜しそうに解き、後ろを振り向く
「……これが最後でないことを、祈ります 私は、智嬉さんのいるアジトへ向かいます!司令官、私のレーダーが反応したら、仲間を呼んでください、では!」
伊月はテレポートでアジトへ1人飛び出した
「くそっ…リュゼ…早く姿を表してくれ…!!」
「滝!!」
久しぶりに司令官、ではなく自分の名前を呼ばれて、思わずハッとする司令官
「その声は…みづき!?」
「もう、私を呼んでおいて情報支部までこないんだから、私から来たわよ!!」
新野みづき 彼女もリメンバーズの一員
そして、根口智嬉の…妻
「ごめんな」
「まあ、忙しいって事なんでしょ それより、情報支部の力がいるって…」
司令官は弱弱しかった表情から一変、凛々しい顔に変わった
「これは俺と、先人のリーダー、シルヴァさんからのお願いでもある 智嬉の居所を突き止めて欲しい アジトに 」
みづきさんは一瞬驚いた顔をしたが、ニコッと笑った
「…心配する必要、なかったわね ちゃんと司令官できてるじゃない!」
笑いながら、司令官の肩をビシビシ叩く
「ちょ、みづき、痛えよ!」
「あはは!私は感動したわよ!任せなさい!伊月もいるから大丈夫よ!じゃ、行ってくるわね」
「アジトの場所、分かるのか?」
みづきさんは小型の通信機を司令官に見せる
「大丈夫 いつもみたいに、通信機で知らせるわ、それじゃあね!」
みづきさんも呆気なくテレポートでアジトへ向かった
その頃、俺は…
トレーニングしようと戦闘ジムに行こうと自室でベッドで座って起き上がろうとしたら、脳内が昔の記憶を思い出していた
「な、なんだこれは……!??」




