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修羅を征く

作者:青木 航
 臣籍降下した皇族の身分は代々落ちてゆく。元王・源経基の子・満仲はそのままでは貴族になれる立場ではない。
 二十歳を過ぎて職にも就けない満仲。母の実家からは他家の家臣となるよう勧められが、何としても貴族に上りたいと強く思っていた。
 満仲は母の実家を出て、父に従って父の赴任先である武蔵に付いて行く。∣介(すけ)として武蔵に赴任していた父が、或る夜、私邸に駆け込んで来て、∣武蔵権守《むさしのごんのかみ》・∣興世王《おきよおう》が平将門と謀って謀叛を起こし攻めて来ると告げる。報告の為と称して、都に逃げる。
 都に戻り、朝廷に謀叛を訴え出るが、謀叛の事実は無く、後に、全て経基の思い込みと判明し、お上を謀ったとして経基は牢に入れられてしまう。
 満仲は、父と付き合いの有った公家達を訪ねて、解き放ちに力を貸して欲しいと頼むが、力になってくれる者は居なかった。
 ところがその後、将門が実際に謀叛に走った為、経基は解き放たれたばかりでなく、称されて貴族に列する。満仲の願いを冷たくあしらった公家達が白々しく祝に訪れる。

 父が貴族の端くれになったくらいでは、子の満仲が貴族になる事は出来ない。満仲は汚れ仕事をし、財を稼ぎ、∣郎等《ろうとう》を増やして、都随一の∣兵《つわもの》へと成長して行く。

 そんな満仲に二十六歳の若さで参議と成っている一世源氏の∣源高明《みなもとのたかあきら》から、「同じ源氏として力を貸して欲しい」と声を掛けられる。
 将来、更に高位に上るであろう高明の側近に成れるかも知れないと考え、満仲は高明の為に働く決心をする。だが、稼がなければならない為従者には成れず、高明派の∣兵《つわもの》として働くが、一方で摂関家の公家達の舘にも出入りしていた。

 或る時、藤原秀郷の嫡男・藤原の千晴が大勢の郎等を引き連れて上洛し、高明の従者となった。
 満仲とは立場が違い、∣下野藤原氏《しもつけふじわらし》の援助の許、無償奉仕を続ける千晴に、高明の寵愛は移って行く。
 自分は使い捨てにされると感じた満仲は、藤原摂関家と高明を両睨みし、摂関家の結束に走り回る。そして、遂に高明を裏切る決心をする。
貴族への道
2023/01/04 16:43
修羅を征く the second
2023/01/26 12:38
修羅を征く the final
2023/02/03 13:18
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