表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モブの僕と主人公君との高校生活  作者: 村人N
1章 ツンデレヒロインと主人公君の仲を取り持て
5/13

自己紹介

自己紹介って何を言えば良いんですかね?

早速、クラス分けされたクラスに行ってみると、女の子が駆け寄ってきた。


「優太郎~!同じクラスになったよ!よろしくね!」


(な、なんだこの笑顔が眩しい子は!)


「田中君、紹介するよ。俺の幼馴染でどうやらクラスメイトの日向 向日葵」

「よろしくね!優太郎とは小学校からの腐れ縁なんだよ!」

「よ、よろしく...」


(世の中は不平等だ。僕が住んでいる町は小さくてほぼ幼稚園、小学校、中学校と同じ顔ぶれだ。だから幼馴染といえばそう言えるであろう友達が30人位いるが、こんなに笑顔が眩しい子はいなかったぞ!クソ!)


「向日葵は悪い奴じゃないから、仲良くしてやってくれ」

「わかったよ...」


そんな会話をしていると、


「「「おお~」」」


クラスにいた男子が色めき立った。何かと思うと、教室の入り口から美人なお姉さんが入ってきたからだ。

「わ~!すっごい美人!」

「あぁめっちゃ美人だな」


主人公君も納得の美人は教室の中を一瞥すると、とっとと自分の席に座った。


「あの人なんて名前かな?」

「美人過ぎて話しかけづらいな」

「まぁ、この後自己紹介とかあるだろうしその時にわかるでしょ」

「そうだな」


ここいらで話を一旦切り上げ、僕たちは各々の席に座った。


(っていうか美人お姉さん僕の前の席なんかい!)


暫くすると男の先生が入ってきた。


「え~。皆さん揃っているようなので、SHRを始めます。とりあえず自己紹介をしてください。浅沼(あさぬま)さんからどうぞ」


(とうとう始まってしまった。自己紹介!自己紹介って何言えばいいか迷うんだよね。正直に言えば、ゲームとか漫画が好きでよくゲームをしたり、漫画を読んだりしているが、いかんせんマイナーなものが多い。しかも、言ったら「あの人オタクかな?」とか思われそう。だけど、綺麗に美化してもいつかボロが出てしまう。どうしよう?)


「はい。次、立花さん」

「はい。立花 冷花です。趣味はクラシック音楽を聴くことです。1年間よろしくお願いします」


どうやら美人お姉さんは立花さんという名前らしい。


(ていうか、そんな場合じゃねぇ!)


「はい。次、田中君」

「は、はい。田中 太郎です。えっと趣味は読書です。よろしくお願いします」


(ま、まぁこれくらいならいいでしょ。みんなから変に思われてないよね?よね?)


変に思われていないか自問自答してたら、主人公君の番になってた。


「速水 優太郎です。趣味はサッカーです。よろしくお願いします」


(なんていうかザ・主人公がやってそうな感じの趣味だったな)


「はい。次、日向さん」

「はい。日向 向日葵です!趣味は体を動かすことです!よろしくお願いします!」


(わぁ~。眩しいな。おじさん溶けちゃいそうだよ)


そんな馬鹿なことをしているうちに最後まで自己紹介が終わり、


「はい。最後は先生ね。田中 宗次郎(たなか そうじろう)。趣味は柔道。1年間よろしく頼むよ。はい、それじゃ今日は解散。さようなら」


解散になると、みんな、立花さんや日向さん、主人公君のところに集まって、CONECTのIDを交換してた。僕は、立花さん目当てで近寄ってきた人に


(邪魔かな?邪魔だよね!ごめんなさい!)


と内心思いながら、教室を抜け出した。玄関に着き、靴を履き替えていると主人公君が走ってきて、


「じゃーな。また明日!」


と言って走り去っていった。


(主人公君。君って人はなんていい人なんだ!)


僕は最高の気分で帰路についた。

帰りに母に、


「あんた友達出来たの?」


と聞かれて、


「めっちゃいい友達出来た」


って答えたら、母はめっちゃ驚いた顔をして、


「出来たならよかったよ」


と言い、そのあとは終始無言で帰った。だが、母はよほど僕に友達ができたのが嬉しかったのか、その夜、僕が寝た後、父に自慢したらしい。

こうして高校生活1日目が終わった

CONECTはスマホに常備されている無料チャットアプリです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ