23話 パンの欠片を燃やして
私に帰る場所はない。
家にある小説をすべて処分したい。古本屋に持っていくことも考えたが、何分量が量だ。迷惑でなければ引き取ってくれないか。無論、要らないものがあればこちらで廃棄する。といった内容をクラスメイトの手柴十和子に伝えたら、三分ほど口を開けて硬直された後におずおずと承諾してもらえた。貰い手が早々に見つかったのは良かったが、問題は義母の方だ。
「あのねえ、真夜ちゃん。どうして引っ越し前に言ってくれなかったの」
ごもっともな意見である。真夜が義母の立場でも同じように言っていたと思う。反論の余地もなく、真夜は素直に頭を下げた。
「ごめんなさい、義母さん」
小さめとは言え、真夜の所蔵する本だけで段ボールを六個使ったのだ。それを今になって全処分すると言えば、呆れられても仕方ないだろう。真夜だってまさかこんな決断をするとは思いもよらなかった。
「大切な本なんでしょう? どうして急に、また」
「……それは」
真夜が俯いて黙り込んでいると、義母は深々と溜息をついた。
「勝手にしなさい。お母さんは手伝わないからね」
「もちろんです。私が自分でします」
義母が出ていく気配を背中に感じながら、真夜は部屋の隅に放置された段ボールの山を見つめた。紅黄市に引っ越してきてから二週間も経つのに、まだほとんど開封していなかったのは、もしかするとこのためだったのかもしれない。
幸い、十和子の家は鬼城家の新居からかなり近かった。真夜は全部自分で運ぶと申し出たが、とんでもない、真夜ちゃんにそんなことはさせられない、と十和子は必死になって手伝いたがった。背が低くて細っこい十和子に本の詰まった重たい段ボールが運べるのか怪しかったが、そこまで言うならじゃあ、と真夜は部活が終わった十和子を自分の家に通した。
段ボールを両手にアパートの四階から階段で降り、真夜の家から十和子の家まで徒歩五分、戻ってきてまた階段を上る、というのを三回繰り返すのはなかなか骨が折れた。十和子が手伝うと言ってくれなかったら、倍の時間がかかっていた。当の十和子は顔を真っ赤にして腕を震わせながら真夜の後ろをよろよろとついてきた。
「だ、大丈夫だよ。部活でもっと大きい楽器とか運んでるから。えっと、えっと、ほら、紅黄中の音楽室って三階にあるんだよね。そこからいつも皆で運んでるの、シロフォンとか、バスドラとか。楽器だから絶対落としたりできなくて、ていうかちょっとでもぶつけたら先輩から怒られるし……あっ、ごめんね、こんなこと興味ないよね……」
二回目の運搬の途中、とうとう沈黙に耐えられなくなったのか、十和子は強がるように一人で話し始めて一人で自滅した。真夜は何も喋っていないのに。
「……手柴さんは、どうして吹奏楽部に入ったの」
本を貰ってくれる人に対して完全に無視をするのは感じが悪いと思い、真夜は適当に話題を振った。何の気なしの質問に十和子は大層狼狽した。段ボールを取り落としそうになりながらも姿勢を立て直し、深呼吸してから話し始める。
「えっとね。中学校に入ってできた初めての友達が那由ちゃんだったんだけど、那由ちゃんが吹部の体験に誘ってくれて。金管楽器のマウスピースは吹ける人と吹けない人がいるから、手柴さんは金管向いてるよって言われたのが、嬉しかったの」
「ふうん」
真夜の相槌に責められたと思ったらしく、十和子はビクッとなって小さい身体をますます縮こませた。
「とと、と、友達に誘われてとか、褒められたからとか、動機が不純だよね……」
「そんなことは言っていない」
横目で見ると、十和子は大きな丸眼鏡の奥の目を丸くしている。真夜は仕方なく自分のことを話した。
「私が前の中学校で美術部に入ったのは、義父さんに言われたからだよ」
「えっ、そうなの?」
少し歩く速度を落として、真夜は続けた。
「中学に入ったのなら部活動くらいしなさい、って。学校に自分の時間を縛られたくなかったから、一番楽そうなところを選んだ。私の理由はそれだけ」
どうせしばらくしたらまた同じことを説教されるだろうから、その前にどこかの部活に入らなければならない。美術部に拘る必要は全くないが、いちいち他の部活の様子を見て回るのも面倒だ。早いところ入部届を提出しよう。
高い位置から真夜を見下ろす義父――鬼城敏行の渋面を思い出して、真夜は灰色のもやが胸の中に溜まっていくのを感じた。幼少期からほとんど家にいなかったくせに、顔を合わせるたびにぽつぽつと小言を言ってくる、真夜の義父。
真夜が黙り込んだことで気まずくなったのだろう。最後の段ボールを運び終えるまで、それ以上十和子との会話はなかった。
十和子の家は、平凡な造りの一軒家だった。六つ目の段ボールをようやく玄関先に置くと、十和子はへなへなと膝をついた。
「段ボール、多いから私が開封する。要らない本は持って帰らないといけないし」
「い、いいよ! 要らないのなんてないよ! それに、わたしの部屋散らかってるから」
「でも、被ってるのがあるかもしれない」
「そ、それはそれで、保存用にする」
「……わかった。貰ってくれてありがとう。また明日」
礼を言って引き返そうとしたら、「ま、真夜ちゃん!」と呼び止められる。
「本当に、こんなにたくさん貰っちゃっていいの……?」
心配そうに上目遣いで見られると、一度固めた決意が揺らいでくる。だが、それも一瞬だった。
「いい。もう決めたことだから。それに、」
一旦言葉を切って、その先をどう言おうか迷う。
「……それに、一番大切な本は残してあるんだ。だから、大丈夫」
「そ、そうなんだ」
十和子は少しだけホッとしたような顔になって、最後に「また読みたくなったらいつでも返すからね」と微笑んだ。
*
軽くなった腕をぶらぶらさせて家に帰ると、真夜は本棚に残った本を取り出した。
作家もジャンルも傾向も異なる文庫本が二冊。真夜が持っていた本は、ほとんど母の死後に自分で買ったものだったが、この二冊だけは母の愛読書だった。母の遺品は幼い真夜が関与できない間に粗方どこかに消えてしまった。手元に残ったのは本ぐらいだ。
カバーや帯は既に取ってある。掠れてあまり判別できなくなったタイトルに指を這わせて、真夜は少しの間目を閉じた。
ゆっくりと目を開ける。トートバッグの中に本を放り込み、道具を持って再び家から出た。
本を運んでいる間にすっかり真っ暗になってしまった夜道を、一人で歩く。見慣れない街の見慣れない道を、しっかりした足取りで進んでいく。住宅街に灯る明かりを見ながら、真夜は息を吐き出した。
――ここが、心良くんの暮らしてきた町なんだ。
双子の壮大な説明を聞いて子どもの頃思い描いていた大都会は、実際に来てみると確かに花浜より遥かに現代的ではあるものの、よくある普通の地方都市という感じだった。むしろ中途半端に人が多くて空気が濁っていて、息が詰まるような窮屈さを覚える。
十数年間、心良はここで何を見て、何を感じて、何を考えて生きてきたのだろう。
真夜が知っているのは、六年前の一夏を過ごした心良だけだ。この町には、真夜の知らない心良の思念や記憶が染みついている。住宅、学校、駅、スーパー。街の景色の中に、真夜は幼い心良の幻を見る。
この町だけじゃない。ここに心良がいたらと、思わなかった日々はない。
花浜小の教室に、心良の笑顔を見た。
病院の待合室で、心良の笑い声を聞いた。
真夏の日の歩道橋で、
「……っ」
歯を食いしばって、焦げ付いた記憶を頭から追い出す。真夜は夜の中を歩き続けた。
目的地の土手は調べた通りの場所にあったが、思っていたよりも辿り着くまでに時間がかかってしまった。義母には何も言わずに出てきてしまったので、用事が済んだら早く帰らなければならない。
持ってきたものは、義母が園芸用に使っていた金属バケツ。地面に置いて、その中に二冊の本を落とした。息を大きく吸い込んで、しばらく止めてから、ゆるゆると吐き出す。
真夜は昨日買ったばかりのライターを取り出し、バケツの中の本に火をつけた。
*
始業式から盗難事件が起こるまでの間に、真夜は網瀬心良と網瀬玲矢という男子生徒が、それぞれ教室でどのような評価を受けているかを概ね把握した。
玲矢は色々な意味で絵に描いたような優等生だった。男女問わず人気があり、担任を初めとする教師陣からの信頼も厚く、成績優秀で完璧なクラスのリーダー。不気味なほど問題児が少ないのは、玲矢の手腕によるところが大きいらしい。元々器用ではあったのだろうが、金魚を無邪気な笑顔で殺していた少年がまさかここまで上手く立ち回っているとは想像も及ばなかった。
心良に関して知ったことは少ない。知ったことが少ないことそのものが最大の異常事態だ。存在感はなく、友達もおらず、作文の提出を催促するクラス委員以外に話しかける人もいない。自分から喋り出すこともない。笑顔どころか、喜怒哀楽を一切表に出さず、常に無表情で席に座っている。まるで人形のように。
そんなことはあるはずがない。絶対にあってはならないのだ。
六年前の夏の歩道橋。絶望に顔を歪めて心良が真夜を突き落とした理由を、真夜は知らない。玲矢にするように言われたのか、それとも自分から思い至ったのか。だが、真夜にとってそれは些末なことにすぎない。心良の「理由」は、どうだってよかった。
真夜にわかるのは、自分と心良が関わらなければ、心良の笑顔が歪むことはなかった、ということだ。
あれは、真夜の罪だ。真夜だけの過失によって、心良の笑顔は歪んだのだ。だから、自分と離れれば心良はまた笑顔に戻れる、というのが六歳の真夜が出した結論だった。
結論が間違っていたのなら、前提から見直さなければならない。
盗難事件の犯人が心良であると発覚した、朝のホームルーム。普段はおとなしい生徒たちが、激しい剣幕で心良の机の周りに集まっている。被害に遭わなかった生徒も不快感を露わにし、あちこちで囁き合っていた。
真夜は心良ではなく、玲矢の方を見た。他の生徒と同じように厳しい表情で心良の方を見ていた玲矢は、真夜の視線に気づくと、少しだけ振り向いた。
目が合った玲矢は、ほんの一瞬、真夜以外には気づかれないほど微かに、片頬で笑った。
心良が笑えなくなった原因は玲矢にあるのだと、その時真夜は確信した。本当は薄々気づいていたことだ。六年前の玲矢の奇行を思えば、理由はそれ以外に考えられない。ただ、それでも心のどこかに「玲矢が心良を想う心は本物のはずだ」という引っかかりがあった。だけど、もう認めるしかない。
ざわつくC組の生徒を日野先生は着席させ、朝のホームルームは何事もなかったかのように締めくくられた。クラスには当然のように不穏な空気が立ち込めたままだったが、一時間目は移動教室だった。C組の生徒は釈然としない面持ちのまま移動の準備をし、教室から出始めた。
玲矢は教室に残っている複数の男子生徒に話しかけていた。
「はいはい、授業遅れるよ。一旦教室から出ない? 俺、鍵締めらんないよ」
「……おう」
玲矢に説得されて、男子生徒たちは渋々教室から出ていく。
真夜はその様子に違和感を覚えた。あれほど「二人で一人」を強調していた双子の兄弟なのに、心良がしたことに対して誰も玲矢を責めないのだ。やはり、今の兄弟はクラスでも完全に別の存在として扱われていると捉えるのが正しいのだろう。
「鬼城さんも、早く出てくれないかな」
わざわざ真夜のところまで来て、玲矢はにこやかに言った。言い方に若干棘がある。見ると、教室に残っている生徒は玲矢と真夜の二人だけだった。心良もいつの間にか移動したようだ。
「どういうことなの」
様々な意味を込めて、真夜は訊いた。盗難事件を起こして、心良に濡れ衣を着せたこと。六年前、歩道橋から心良に真夜を突き落とさせたこと。そして、心良を空っぽの人形に仕立て上げたこと。
玲矢はちらりと後方に目を向け、生徒が出払っていることを確認すると、真夜の肩に左手を置いて顔を近づけた。
「今日の十七時半」
真夜の耳にかかる温かい息。ぞくりと背筋に冷気が走る。
「ここにおいでよ。面白いものを見せてあげる」
「ふざけないで」
淡々と手を払いのけて、真夜は玲矢を正面から見据えた。
「言いたいことがあるなら今言って。きみは何がしたいの」
玲矢は、クラスメイトの前で見せる優等生の笑みを浮かべたままこう言った。
「六年って、結構長いよね。あんたにとっては、一瞬だったかもしれないけど」
*
玲矢の言うことを信用するのは危険である気もしたが、とにかく本人から事情を聞かないことにはどうしようもない。放課後、真夜は図書室で時間を潰してから、指定された時間にC組の教室へ向かった。
ところが、教室にいたのは玲矢ではなく、もう一人のクラス委員の小田巻智春だった。
智春は教卓の前に座って、膝に顔を埋めている。声を押し殺すような泣き声が聞こえた。
「小田巻さん」
真夜が横にしゃがんで声をかけると、智春は顔を上げた。小さな子どものような無防備な表情が束の間見えて、
「……あっ、き、鬼城さん。どうしたの、教室に忘れ物?」
智春は泣き腫らしていた目を手で拭って勢いよく立ち上がった。真夜に背を向けて「わあ、もうすっかり日暮れだね」と窓の外を見ているようなふりをする。
「今日はあたしがいて良かったけど、いつもは鍵閉まってるからね。忘れ物を取りに来るときは職員室で鍵を受け取ってからにしてね」
智春はクラス委員らしく気丈に言うが、肩は涙を堪えるように震えていた。
「玲矢くんと話したの?」
真夜も立ち上がって、顔の見えない智春に向かって尋ねる。
「何の話。あたしは、そんなこと」
「小田巻さんが偶々教室に来たら、玲矢くんがいた。彼に何かを言われたから、小田巻さんは泣いている。違う?」
「……泣いてなんか、」
尚も言い張る智春の肩を掴み、強引に自分の方を向かせた。「いたいっ」と智春が声を上げたので、少しだけ力を緩める。智春の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。気まずそうに視線を逸らそうとする智春の目を覗き込んで、真夜は低い声で言った。
「隠さなくていい。絶対に誰にも言わないから教えて。玲矢くんが何を言ったの。何をしたの」
「……言え、ない」
俯いて身を捩り、なかなか話そうとしない智春に苛立って、真夜は咄嗟に智春を突き飛ばした。
「いたっ!」
黒板の粉受けに後頭部を打ち付けるようにして智春は倒れた。真夜は智春の制服のリボンを掴むと、右手の拳を振り上げる。
「話して。話しなさい。さもないと殴るよ」
「いやあっ……やめてよぅ……」
智春は顔を押さえて駄々っ子のようにぐずぐずと泣き始めた。
「あ、あたし、そんなつもりじゃ……偽善なんて、そんな」
「きみのことは訊いてない。もう一度言うよ。玲矢くんに何を言われたのか話さないと、今ここで殴る」
「何で……何で殴るとか……蹴るとか言うの……わかんないよぅ……」
「蹴る? 玲矢くんは蹴るって言ったんだね。誰のことを?」
「あ……あ、網瀬くん」
「網瀬くん?」
話の流れからすると心良のことだろう。智春はしゃくりあげながら続けた。
「れっ……玲矢くん、は、網瀬くんのこと、人形だって……す、好きなのに、殴ったり、蹴ったりするって……それで、網瀬くん、が……」
「心良くんがここにいたんだねっ!?」
真夜は更に顔を近づけてリボンを持つ手に力を込めた。智春は怯えた顔でがくがくと頷いた。
「網瀬くんが……れ、玲矢くんとは、双子だから……だからっ、離れたくないって」
「……なるほど」
リボンから手を離すと、智春は咳込んで真夜を睨み付けた。
真夜の中で糸が繋がりつつあった。玲矢は今の心良について、真夜を呼んで話すつもりだったのだろう。が、偶然やって来た智春が先に教室のドアを開けてしまった。察するに、玲矢は正に「殴るとか蹴るとか」している真っ最中だった。見られてしまったものは仕方ないと、玲矢は智春に事情を話したのだ。
玲矢の「六年って、結構長いよね」という言葉。きっとあれは、玲矢が六年かけて心良の笑顔を奪ったという意味だ。
好きなのに、蹴ったり殴ったりする。心良のことを人形と呼ぶ。なぜ玲矢がそんなことをするのか、どちらも真夜には理解できないし、以前の兄弟の仲の良さからは考えられない事態だ。しかし、六年前の双子に関する知識を現在の彼らに適用できないことは、充分すぎるほどわかっていた。
厳然たる事実がある。心良の笑顔は奪われてしまった。そして奪ったのは、玲矢だ。
「……心良くんは、双子だから離れたくないって、言ったんだね」
死んだような目つきで、無言で頷く智春。
真夜は事の重大さに慄然とした。そうか、そこは変わっていないのか。呆れたことに、心良は感情を失っても尚、玲矢との絆を信じているのだ。
ならば、二人を引き離すだけでは意味がない。それだけでは、心良の笑顔は取り戻せない。
「小田巻さん、聞いて。私の目を見て」
真夜は智春の肩に手を置いた。
「玲矢くん――玲矢から聞いたこと、大人には絶対に言わないで。ううん、誰にも言わないって、約束して」
玲矢の隙を見て大人に話せば、ひょっとすると心良のことは救えるかもしれない。だが、ただ二人を物理的に引き離すだけでは、真夜は心良の笑顔を見ることができない。
心良の笑顔が見られないのなら、真夜に生きている意味はない。
智春は真夜を突き放すと、よろめきながら起き上がった。
「言わないに、決まってるじゃない」
もう関わりたくない。かぼそい声で智春は言った。
「そう。ありがとう」
教室から出ていく直前、智春は一度だけ振り返り、蔑むような目で真夜を見た。
「あなたたち二人、同類だ」
ええ。口にこそしなかったが、真夜は肯定した。
私もそう思う。
*
金属バケツの中で、本が燃えている。最近の本は燃えにくい加工がしてあると聞いて少し不安だったが、幸い母の本は新しいものではなかったようだ。真夜はバケツから離れ、空を仰いだ。
紅黄市の夜空に、綺麗な月がぽっかり浮かんでいる。
絶対に、諦めるわけにはいかない。
心良と玲矢の、世界で一番仲良しだった双子の兄弟の絆を、砕いて、引き裂いて、ぐちゃぐちゃにしてでも、心良の笑顔を取り戻す。
だから自分も、母との思い出を全て焼却しないといけない。そうしなければ、けじめがつかない。
この本がすべて燃えたら。きっと、もう後に戻ることはできない。