第6話 ギルドに行ったにゃ
俺はゴブリンキング討伐のクエストを受けるため、酒場の奥にある冒険者ギルドのギルドマスターの部屋にいた。
ギルドマスターはバロンという名の、50歳ほどの男だった。年齢に似合わず筋肉質で引き締まった体をしており、今でも現役の冒険者として活動しているという。
バロンの前に集まっていたのは、俺、シデン、フィーネ、エリスの4人に加え、3人ずつのパーティが2組。総勢10人のメンバーだった。
ひとつは、剣士ニックスをリーダーとする「熱風」というパーティ。魔術師のサリーンと、ドワーフの戦士エドニスを加えた3人組だ。
もうひとつは、獣人の戦士カマロが率いる「赤雷」というパーティ。司祭ジャンと剣士ヴェイロンの3人で構成されている。
バロンが地図を指しながら説明を始めた。
「ゴブリンは村はずれの洞窟を住処にしている。確認されている数は、およそ150匹。加えて、数体のホブゴブリンとゴブリンキングがいる。」
ホブゴブリンはゴブリンの上位種で、身長は約2メートル。ゴブリンよりも大柄で、力も強い。さらにその上位種であるゴブリンキングは、巨体が約3メートルにも及び、ゴブリンの平均的な身長1メートルと比べても圧倒的な存在感を持つ。力も桁違いで、攻撃魔法を使う個体もいるらしい。
「洞窟の中では広範囲魔法が使えない。そこで、馬を囮にして洞窟の外へ誘き出す。まずはゴブリンの数を減らし、最後にボスであるゴブリンキングを討つ。」
計画は正攻法で、特に異論を唱える者はいなかった。
「それでは、夜明けとともに村を出発し、洞窟を目指す。それまでに各自、準備を整えておいてくれ。」
登場人物紹介
来人 本作品の主人公 異世界において『にゃんこ騎士』の姿で冒険中♂
理沙 来人の幼馴染♀
恭子 理沙の大学の友人♀
修一 来人の高校時代からの友人♂
シデン 戦士『妖精剣』のリーダー♂
フィーネ アーチャー『妖精剣』の一員♀
エリス 妖精『妖精剣』の一員♀
バロン サイノ村のギルドマスター
ニックス 剣士『熱風』のリーダー♂
サリーン 魔術師『『熱風』の一員♀
エドニス ドワーフの戦士『『熱風』の一員♂
カマロ 獣人戦士『赤雷』のリーダー♂
ジャン 司祭『赤雷』の一員♂
ヴェイロン 剣士『赤雷』の一員♂




