表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/277

第31話 2人のミーナにゃ1

「助けて頂いてありがとうございます。ご迷惑かけついでで悪いのですが私を城まで送って頂けないでしょうか?」

「もちろんだにゃ!」

「お姫様だからお礼はかなり期待出来るな。」

「シデンは何もしていないでしょ。」

「同じパーティーの仲間だろ、俺達!」

「もちろん、謝礼はお父様がたくさん出して下さると思います。」

 取り敢えず、夜明けを待って俺達はミーナを連れて城へ向かった。

「だから、さっきから言っているだろう。ミーナ姫様はご自分のお部屋におられる。」

「そんなはずはない。お姫様はここにいるにゃ!」

「そうです。私がここにいるのに部屋にいるわけがありません。お父様に取り次ぎなさい。」

「うるさい、姫様を語るなど捕らえて牢にぶちこんでやる。」

 門番は当初、冗談だと笑って話しを聞いていたが最後は顔色を変え怒り出した。

「ヤバい、逃げるにゃ!」

「待て、逮捕だ、逮捕する!」

「逃げろー!」

「ミーナ姫、いったいどうなってるにゃ。」

「私にもいったい何がどうなっているのか分かりませんわ!」

「とにかく逃げろ!」

 俺達は城門から走ってはなれた。

 しかし、いったいどうなっているのか!?ミーナがウソを言っているとは思えない。

「城にはお姫様がいるみたいだな。」

「そうね、お姫様が拐われたにしては、全然騒ぎになってないしね。」

「何か裏がありそうだな。」

「私が調べてみるよ。」

「頼むわね、エリス。」

「私なら、城の中だって簡単よ。任せて、取り敢えず私がお姫様の部屋を確認して来るわ!」

「頼むにゃ!エリス。」

「お願いします、エリスさん。」

「じゃあ、行ってくるわね。」

 エリスは城に向かって飛んで行った。

「ミーナの部屋を探すとしましょう。取り敢えず、上の方から探すとしますか。」

 エリスは城の中央の棟の一番上の窓から忍びこんだ。

「いきなり、大正解!」

 エリスが忍びこんだ部屋は豪華な部屋だった。

 クローゼットにはきらびやかなドレスが並んでいた。

 ミーナの部屋だった。

「誰もいないみたいね。」

ガチャ!

 その時、部屋のドアが開いて誰かが入ってきた。

 エリスは慌ててカーテンの陰に身を隠した。

 部屋に入って来たのは若い女と騎士風の白い甲冑姿の男だった。

 若い女はミーナの姿をしていた。

「ミ、ミーナ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ