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第265話 にゃんこモデルチェンジ

「おまたせしました。御主人様マイマスター!」

「ブリット、待ってたにゃ。」

「遅いにゃん。」

「おや、無事こにゃこを助け出されたのですね。」

「それじゃあ、久しぶりの三体合体にゃ。三つの心を一つにして融合合体ヒュージョンにゃ!」

 空から舞い降りるブリットに合わせて、既にこにゃこと合体し雷炎神にゃんこ改となっている俺はジャンプした。

 俺達が空中で交差した瞬間、金色の光と共にその場には現れたのは豹頭の戦士にゃんこ軍神マルスを豹から白虎にモデルチェンジをしたにゃんこ闘神インドラが姿を現した。

 金色の鎧に白のマントを羽織り、折れた剣の代わりに稲妻の様に輝く二本の槍を手にしている。

「どうにゃ、単に格好だけのモデルチェンジじゃないのにゃ!」

「フン!二人が三人になろうと大差は無いわ。こちらは何十、何百の力を一つに出来るのだからな!」

 ダークニャーダは鼻で笑うと馬鹿にした様に言い放つ。

「俺達の合体を単純に足算と思っているなら大きな間違いにゃ。」

 俺はそう言うと同時にダークニャーダーに向け槍の一本を投げつけていた。

ヒュン!

 風を切る音が後から聞こえ、ダークニャーダの左腕が肩から跡形も無く粉砕されていた。

「ぐおぉー!」

 ダークニャーダが失った左腕の傷跡を押さえて怒りとも苦痛とも取れる叫びをあげた。

 俺はクルクルとブーメランの様に戻ってきた槍を受け止め鼻を鳴らした。

「フン!どうしたのにゃ。対した事ないんじゃにゃいのか。」

「おのれ、この野良猫ふぜいがあっ!」

ブジャッ!

 嫌な音を立ててダークニャーダの左肩から新たな腕が生えてくる。

「うえ、お前、〇ッコロ大魔王か親がナ〇ック星人じゃにゃいだろうな。」

御主人様マイマスター、腕を再生するのであれば頭を吹き飛ばしたらどうでしょう。』

「でもブリット、頭を吹き飛ばして再生したらちょっと気持ち悪い絵になるのにゃ。」

『来人、ちょっと位気持ち悪いのはがまんするにゃん。』

「貴様等、人のことを気持ち悪いとか勝手なことを言って聞こえているぞ。」

「何でブリットとこにゃこの声まで聞こえているのかにゃ。」

「全部、聞こえなくても大体想像つくわ!それにもう油断はしない。簡単に頭を吹き飛ばされるか。」

「今の状態ならそっちが油断しようがしまいが関係ないにゃ。」

「お前の実力は評価に値する。ならば俺も本気を出させてもらう。」

「さっきから本気だったんじゃにゃいのか。」

「まさか、俺にはまだまだ次の変身が残っている。」

「まだ、変身するのにゃ?」

「そうだ、この変身を見るのはお前が初めてだ。」

「いや、今の変身を見せるのが初めてって言ってたにゃ。当然、次の変身も見せて無いのは当たり前にゃ。」

「うおー!」

 ダークニャーダーは俺の突っ込みを無視して変身する為に力を込め始めた。

ドン!

 その時、ダークニャーダーの胸に大きな風穴が開いた。俺の投げた稲妻の槍がダークニャーダーの胸を貫いたのだ。

「なんじゃこりゃ。変身中の相手を攻撃しないのはお約束だろうが!」

「いや、隙だらけだったもんでついにゃ。」

「おのれ、そっちが合体するのを待ってやったというのに……」

『来人、今度こそ、やったにゃんか?』

『いや、御主人様マイマスター奴の力がどんどん膨らんでいってます。』

『怒りをあおっただけにゃん。』

 ダークニャーダーに空で大天狗の軍勢と戦っていた妖怪から妖力が吸い取られ集まっていく。

 しかも妖力を吸い取られた妖怪達はカラカラに干からびて次々と地面に落下していった。

 ダークニャーダーの胸に開いた穴も完全に塞がっていた。

「もうこいつ無茶苦茶にゃ。」

ドーン!

 再び白煙があがる。そして、煙の中から現れたのは先程までのごついマッチョな体型ではなく八頭身のモデル体型であった。

 だがそれはぴったりと身体にフィットした黒色の全身タイツにトレードマークの仮面を被った姿である。

 更に頭の天辺に空いた穴から馬の尻尾の様にはみ出ている長いブロンドの髪の毛が異様と言うか滑稽であった。

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