第257話 足止め
『こやつ一匹に残っていた黒ミニ達がやられてしまうとは思わなかったぞ。』
ダークニャーダーはミニにゃんこ分隊長の首を締め上げた。
『ぐうっ!』
ミニにゃんこ分隊長がうめき声を上げる。
『分隊長!』
『おとなしくコニャコを元の場所に戻すんだ。こいつがどうなっても良いのか。』
『俺のことは大丈夫にゃ。お前達はコニャコをつれて逃げるにゃ!』
『まだ、意識があったか。』
『ミニにゃっこ部隊魂をなめるにゃ。』
ミニにゃんこ分隊長はブーツに隠し持っていたナイフを取り出すと首の後ろを掴んでいるダークニャーダーの腕に突き刺した、
『ギャオ!』
ダークニャーダーは叫び声を上げミニにゃんこ分隊長を掴んでいた手を離した。
ミニにゃんこ分隊長はダークニャーダーを蹴り、反動で大木に捕まっているミニにゃんこ部隊とコニャコの元へとジャンプした。
にゃんこ達は分隊長に向けて手を差し伸べた。
ドス!
分隊長の手が5番にゃんこの差し伸べた手を掴んだ時、ダークニャーダーが投げたナイフが分隊長の背中に刺さっていた。
『忘れ物だ。』
ミニにゃんお分隊長の手の力が抜けて5番にゃんこの手から分隊長の手がすり抜けていく。
『後は頼んだにゃ。』
ミニにゃんこ分隊長は一言良い残すと下に真っ逆さまに落ちて見えなくなった。
『分隊長。』
5番にゃんこは悲鳴に近い叫びをあげた。
ミニにゃんこ部隊は分隊長を含めて既に3人を失っていた。
『さあ、コニャコを元の場所に戻せ。』
『5番にゃんこ、お前はコニャコを担いでここかから外に出るのにゃ。』
突然1番にゃんこが5番にゃんこにささやいた。
『え、俺も戦うにゃ。』
『俺達の力では奴は倒せないにゃ。俺達が奴を足止めしている間に行くのにゃ。』
『しかし……』
『これは命令にゃ。分隊長はもう居ないから隊で上位の俺が指揮をとるのにゃ。5番にゃんこ、お前はコニャコを連れて行くのにゃ。』
『行くのにゃ。5番。』
『後は任せたぞ。5番にゃんこ。』
『1番、3番、4番にゃんこ……』
5番にゃんこはコニャコを背負った。
『何をさっきからごちゃごちゃともう良い。全員、始末するまでよ。』
『行け、5番!』
5番にゃんこはコニャコを背負って一気に大木を駆け下りていった。
『逃さん。』
ダークニャーダーは5番にゃんこの後を追って下に降りようとした。
その時、残った3人のミニにゃんこがダークニャーダーに飛びつきしがみついた。
『離せ!お前等ごときで私が倒せるかな。』
『そうかもにゃ。でも足止めくらいはさせてもらうにゃ。』
ダークニャーダーにしがみ付いたミニにゃんこ達が金色の光に包まれる。
ボボボーン!
爆発が起こりダークニャーダーは炎に包まれ落下していった。