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第252話 修羅場

 空が妖怪の群れで覆われ辺り一面がまるで夜の様に暗くなっていた。

 俺とブリット、晴明はるあき、戦鬼、護鬼に対してセイ、カルア、ジン、黒騎士コニャコが向かい合って立っていた。

「どうです。晴明はるあきさん。すばらしい光景ではないですか。この世界は人の世界からあやかしの世界に変るのです。」

 セイは実に得意気に言った。

「そんなことは絶対にさせはしない。」

「ではどうするのです。あなた達だけでこの大量の妖怪達を相手しようと言うのですか。」

「くっ。」

「どうです、あなた方も黒騎士くんの様に我々の仲間になりませんか?」

「断るにゃ。どういうからくりかは分からにゃいけどコニャコは返してもらうにゃ。」

「そうだ。大体、人の世界を終わらせるだ。ふざけたことに荷担できるか!」

「そう言うと思いましたよ。まあ、元々仲間にするつもりはありませんから。」

御主人様マイマスターあの様にふざけた物言いの方はすぐにでも排除してしまいましょう!」

「分かってるにゃあんな奴ら瞬殺してコニャコを連れて帰るにゃ。」

「こんな状況で頼もしいな来人。しかし、大変はことに巻き込んでしまって悪いな。」

「問題ないにゃ。修羅場をくぐるのは今回が初めてじゃないにゃ。」

 緊張する俺と晴明はるあきをよそにバトルマニアのブリットと戦鬼は修羅場のこの状況を楽しんでいた。

ボッ!

 いきなり雷神化したブリットが空に飛び上がった。

 妖怪の群れが吸い寄せられるようにブリットに襲い掛かる。

拡散雷ディフュージョンサンダー!」

 ブリットを中心に花火の様に電撃が周囲に拡散した。

バリバリバリバリッ!

 数十体の妖怪が電撃に打たれ燃え上がる。

「やるじゃないか。私も負けないよ!」

 戦鬼がブリットの後を追って飛び上がり妖怪の群れに突っ込んでいく。

火炎乱舞かえんらんぶ!」

 戦鬼の身体からまるで羽衣のように炎が吹き出した。

 踊るように飛び回る戦鬼に触れた妖怪は炎に飛び込む蛾のように燃え上がりらっかしていった。

「凄いにゃ!」

 俺はその様子を感心しながら見ていた。

「派手にやってるな!来人、お前は行かないでくれよ!」

 晴明はるあきが俺に声を掛けてきた。

「俺も行きたいのは山々にゃ。でも俺は飛べないのにゃ。」

「そうか、それは仕方ないな。だが、残っててもらわないと流石にこの四人を相手に俺と護鬼だけでは厳しいんでこっちを手伝ってもらえるかな。」

「元よりそのつもりにゃ。」

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