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第25話 首都リーンに着いたにゃ

 ミド村からは大きなトラブルもなく首都リーンまで無事に到着することが出来た。

 闇ギルドの襲撃があの1回だけであったのは、気がかりだが何も無かったのだから良いことである。

 俺たちは王国軍の兵舎の前でデュークとアリアそしてゴドーの3人と別れた。

 ブラックポーションは王城の地下に封印するそうだ。

 ゴドーはしばらく牢暮らしになりそうだが闇ギルドのこともあるので牢の中のほうが安全と言える。


 俺たちはローマシア国最大の都市であるリーンにしばらく滞在することした。

 リーンはローマシア国の首都であり、国王の城を中央に城下町を石造りの壁で囲った城塞都市だ。

 ローマシア国王マリウスは40代半ばの男で王国騎士団の正統派剣術の達人である。

 マリウス王には美しいきさきエレナとの間に15歳になる娘ミーナがいるそうだ。

 まあ、冒険者である俺たちが一国の王様達に機会など無いのでその程度の知識で十分だろう。

 とりあえず、俺は当初の目的である人の姿に戻る方法と元の世界に帰る方法について知っている人がいないか探すために街の中を散策することにした。

 俺とエリスはまず街の図書館へ行くことにした。

 シデンとフィーネは買出しのため別行動だ。

 俺はエリスを頭に乗せて町に向かった。

「エリスはリーンのことに詳しいのにゃ?」

「もちろん、このエリス様にまかせなさい。前に一度、来たことがあるんだから。」

「何だ、一度、来ただけにゃ。」

「てへっ!でも、来人よりましよ。」

「まあ、何とかなるにゃ。」

 来人&エリスのお気楽コンビである。

 俺たちは大通りに出て道を尋ねつつどうにか街の図書館にやってきた。

 図書館は大通り沿いの割と分かりやすい場所にあった。

 図書館は国営とのことで一見して中世ヨーロッパの大聖堂の様な建物だった。

 中に入ると大ホールの上から下まで本棚が設置され大量の本が置かれている。

 学校の図書室位しか見たことが無い俺はその広さと本の数に圧倒された。

「これだけの本の中で目的に本を探すのは至難の業にゃ。」

「何、言ってんのよ。その為に司書さんがいるんでしょ。」

「エリス、意外と博学にゃ。」

 図書館の中を見渡すと受付のカウンターにめがねを掛けた髪の短いかわいい女の子が座っていた。

「どのような本をお探しでしょうか?」

「実は俺、元々人間なんだにゃ。元の姿に戻る方法を探してるにゃ。」

「うーん、人間が猫の姿になっているんですか。呪いのたぐいですかね。呪いに関する本ならDの234番の棚を探してみてください。」

「それと異界に関する本も欲しいにゃ。」

「異界に関する本でしたらHの75番の棚ですね。」

「ありがとうにゃ。」

「私は、司書のアンです。分からないことがあったら聞いてくださいね。」

 アンは女の子らしく首を軽く傾げニコリと微笑んだ。

 俺は、別にめがねフェチではないが素直に感じの良い子だと思った。

「何、ニヤついてるのよ。来人、あんなタイプが好みなの。」

「別にそんなことはないにゃ。」

 エリスは最近、突っ込みが厳しくなっている。

 俺は日が暮れるまで本を読んでみたが人間に戻る方法も元の世界に戻る方法も分からなかった。

「そうですか分かりませんでしたか。ここはローマシア国で一番の本を所有してますのでここで分からなければ国内の他の図書館では分からないでしょう。しかし魔法関係については魔法国マジリアの魔法大学に行けば何か分かるかもしれませんよ。」

「マジリアにゃ?」

「でも、マジリアへ行くには間にあるダリス国かミシワール国のどちらかを経由していかなければならないのよね。でも今、ローマシアとミシワールは戦争していいるからダリス経由でしか行けないわよ。」

 確か、前にシデンも同じことを言っていたな、やっぱりダリス経由でマジリアに行くしかないだろうな。

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