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にゃんこ騎士冒険記にゃ!《異世界でゆるきゃらナンバーワンを狙う》  作者: 風丸
第2章 輪入道編

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第241話 アンドロギュヌス

 最高オプティマス輪入道わにゅうどうは朧車のリンに似た頭を持ち身体は華奢な女性的な姿に変貌していた。

 大きさも半分ほどに小さくなっていた。

「がっははは!力が溢れてくるようだ。」

「こいつ、何か女装したオヤジみたいで気持ち悪いにゃ。」

 最高オプティマス輪入道わにゅうどうは女性的な姿になったにもかかわらず野太いオヤジの様な声で話すのである。

御主人様マイマスター。どうも私も生理的に受け付けないようです。」

「俺もあまり相手にしたくないにゃ。でも我慢してやっつけるにゃ。」

「この俺をやっつけるだと。」

「お前は喋るにゃ!気持ち悪くて力が抜けるにゃ!」

「き、気持ち悪いだと!」

 最高オプティマス改め中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうは顔を歪ませた。

「黙れと言っているだろうが、御主人様マイマスターが!」

バキッ!

 その瞬間、ブリットが飛び込んで中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうに回し蹴りを叩き込んだ。

「ブリットの奴、容赦ないのにゃ。」

 中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうは派手に吹き飛ばされたかの様に見えた。

 しかし、中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうはまるで羽根のようにフワリと地面に降り立った。

「まさかあれは己の身体を羽毛と化してあらゆる打撃を無効とする消力シャオリーにゃのか?」

「いえ、手応えは確かにありました。消力シャオリーではないと思います。」

 中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうの身体を見るとブリットが蹴りを入れた箇所にタイヤの模様が浮かび上がっていた。

「タイヤにゃ?」

「俺に打撃は効かない。」

 中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうはブリットの蹴りを身体の部位をタイヤに変えて受けたのである。

「それならば、これはどうだ!」

 ブリットは手にした槍で中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうを突いた。

ガキン!

 金属音が響き、ブリットの槍は中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうに刺さることはなく弾かれた。

 今度は身体の部位を金属に変えて弾いたのである。

「金属ならこれでどうにゃ。雷撃波サンダーブレイク!」

 俺は雷の様な電撃を中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうに放った。

バシッ!

 しかし、中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどう雷撃波サンダーブレイクの直撃を喰らって全く平気の顔をしている。

「自動車に雷が落ちても表面を電流が流れるだけで車内は安全って話を聞いたことないのか。つまり、俺に電気は効かないのだ。」

「そうだったにゃ。こいつあんな格好していても元々トラックだったにゃ。それならば、こいつならどうにゃ。火炎嵐ファイアストーム!」

 炎の渦が中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうを包み込む。

「何だ。俺の身体の金属は強度が増しているんだ。この程度の炎で俺の身体を溶かすことは出来んぞ。」

「溶かすつもりはないにゃ。外側が平気でも身体の中はどうなるかにゃ!」

べコン!

 中性的アンドロギュヌス輪入道わにゅうどうの身体が音を立てて膨らでいく。

「何が起きたんだ。」

「お前の燃料タンクのガソリンが高熱で気体になって体積が増したのにゃ。外に漏れた時点で引火してボン。終わりだにゃ。」

「し、しまった。やめろ、やめてくれ。」



 


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